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面白い物語が作れていない時は「起承転結」で考える
「考える部屋」1期 Season2よりご紹介

シナリオや小説を、「自分ひとりで書いているけど、なんか面白くないんだよな……。どこをどう直せばいいかも全然分からない……」と首をかしげているそこのアナタ。そんなときは、「起承転結」のどの部分が、どう面白くないのか、考えてみてはどうでしょうか。

小学校高学年~中学生向けオンライン創作クラス「考える部屋」()の 1期 Season2のメンバーは、物語を作るとき、まず「構成=起承転結」()を考えて、「箱書き」を書きます。

その後、箱書きの内容を発表して、それを聞いたメンバーは、「面白かった」「面白くなかった」といった曖昧な言葉ではなく、例えば「起のところでもっと主人公の背景・事情を見せると、もっと面白くなると思います」というように「起承転結」の機能をもとに具体的に感想を言います。

「起承転結」それぞれの機能を押さえて、そこに沿って物語を書いて、出来上がったものを「起承転結それぞれきちんとできているのか」といった点から考えていくと、どこをどう直していけばもっと面白くなるか、が見えてきます。

「考える部屋 1期 Season2」のメンバーがどうやって物語を考えているのか、その模様を広報の齋藤がリポートいたします。今回ご紹介する「起承転結」を、物語を考えるときや、もっと面白くするために直していくときに使ってみてください。

考える部屋とは↓
「キッズプロジェクト 考える部屋」

「構成」を考えるとは、「起承転結」を考えることです↓
「文章が書けない!となる前にすべきたった1つのこと」

「考える部屋1期 Season2」ではガンガン実習を!

*

この日は、「考える部屋1期 Season2」のエピソード1(1回目)。記念すべき初回ですので、まずは「Season2」ではどんなことをやるのか、担当の新井がメンバーに説明。

〇新井:昨年2021年6/22~2022年6/7まで実施した「考える部屋1期 Season1」の目標は、「イメージしている物語を面白い物語として描く」でした。

〇新井:この目標とともに、2022年7/12~12/13まで実施する「Season2」では、もう一つ目標が加わります。それは「観客を意識した魅力的な物語を作れるようになる」です。

〇新井:これまで身につけた表現技術&考え方を深め、新たな技術も使えるように、「課題テーマの作品を書く」という実習をガンガンやっていきます。流れとしてはこんな感じです。

==Season2の流れ==

隔週の授業日である2回(1週目と3週目)を1セットとして、

・1週目「考える部屋エピソード1」:課題の共有&課題に沿ったブレスト&箱書き

・2週目「自主トレ」:この期間中に各自シナリオを書く

・3週目「考える部屋エピソード2」:課題の発表(シナリオを読む)と感想&講評

・4週目「自主トレ」:鑑賞学習。課題に沿った作品を観てみる

――エピソード1・2で出された課題テーマは「くつ」。まずは「くつ」でアイデア出し。「くつ」と言われて、パッと思いつくこと・種類・使い道・関連するもの/場所/体験、等々を次々に発表していきます。

何度も順番が回ってくる“地獄のブレスト”。「考える部屋 1期 Season2」 担当講師の「てっちゃん」(=講師も生徒も全員ニックネームで呼びます)がバシバシ当てていきます。

ですが、さすがSeason2メンバー。2巡目3巡目になっても失速することなく、「小学生の時、上履きを片方だけ交換するのが仲良しの証として流行った」「お寺の境内の小石がいつも、ローファーに3粒だけ入る」といった、「くつ」から連想する面白いエピソードやアイデアがたくさん出ました!

感想も「起承転結」の機能に沿って

その後、ブレストで出たアイデアの中から自分が課題で使いたいものを選び、どんな物語の構成(=起承転結)にするか、箱書きを作ります。

箱書きには、起・承・転・結で伝えたいことを書きます。

箱書きを書くには、起・承・転・結それぞれの機能を押さえておかないといけません↓

・起=「天(時代)」「地(舞台・場所)」「人(登場人物のキャラクター人物)」を紹介する部分。また、「アンチテーゼ(テーマの逆)」から始める。

・承=事件・障害が発生する部分

・転=テーマ(この物語で伝えたいこと)を感じさせる部分

・結=テーマの定着と余韻を持たせる部分

――箱書が書けたら発表します。

〇新井:発表したら、みんなに感想を聞きますよ。まずは「面白い」と思うところを見つけてください。それから、もっと観たい部分を突っ込んでくださいね。

――実際にどんな感じで感想を述べたのか、一部ご紹介します。

・「起」で主人公の背景・事情をもっと見せると、視聴者はグッと引き込まれると思います。

・「承」で主人公の二面性(共通性と憧れ性)を描くともっと面白くなると思います。

・「承」の“ハラハラさせるシーン”がとてもいいと思う。そこに、もっと主人公の葛藤や心の揺れもプラスさせると視聴者をはもっと感情移入できると思います。

・「承」で事件が起きたとき、主人公はどんなリアクションをするのか気になります。このキャラクターならなんて言うのか、どんな事をやるのか、見てみたいです。

・「転」がちょっと気になっていて。何を一番強く伝えたいのか。この部分で、どんな映像を見せたいのか考えてみるといいんじゃないか。

・「転」の部分で主人公はどんな顔をしているのか見てみたい。もう少し主人公のキャラクターをつめていくと、この部分で主人公がどんな表情をするのか“絵”が浮かんでくるんじゃないか。

――こんなふうに、「起承転結」の機能に沿って感想を言うので、言われたほうも「なるほど、この部分をこうしたらもっと面白くなるかも」と“次の一手”を考えやすくなります。漠然と感想を言われるよりも、こうやって具体的に言ってもらえたほうが、やりやすいですよね。

〇新井:今日言ってもらった感想を参考にして、起承転結を膨らませてください。で、「この部分を書こう!」と決めて、そのシーンを書いてくださいね。ペラ10枚(200字詰め原稿用紙10枚)以内で主要人物は3人くらい。再来週に発表してもらいます!

――なお、「考える部屋」では前述した全体の目標「イメージしている物語を面白い物語として描く」「観客を意識した魅力的な物語を作れるようになる」がありますが、これだけでなく、メンバー個人で定めている目標もあります。

メンバーそれぞれが掲げた目標がこちら↓

・Aさん:1つのことだけじゃなくて、いくつも発想を広げられるようになりたい。

・Bくん:身近な問題だったり身近な存在を描くような、リアリティーがある物語作りたい。

・Sさん:自己満足というか独りよがりにならないで、人が見て「面白い!」と思うものを書きたい。

――メンバーの皆さん、Season1で自分が書きたい方向性を見つけました。そしてSeason2ではそれぞれの目標も決めて、6ヶ月間(全12回)取り組んでいきます。

今回ご紹介した模様をご覧になって、刺激を受けられたのではないでしょうか。「考える部屋 1期 Season 2」のメンバーのように、「起承転結」を意識しながら、自分が書きたい物語を考えてみてください!

「考える部屋」についてはこちらの記事も併せてご覧ください

※1期生Season1の模様です※

子どもたちの考える力を伸ばすには

小学5・6年生、中学生向けオンライン創作講座『考える部屋』まとめ

やりたいことが明確な子どもたちが集結!『考える部屋』開講

『考える部屋』エピソード3 キャラクターを描ききれ!

観客・視聴者・読者が 「おもしろい!」と思うシーンを考える『考える部屋Ep6』

『考える部屋』EP12 中間発表会/「物語を書くのが好き!」な子どものチカラ

書きたいことを形にするには/小学校高学年・中学生が物語を考える

子どもの考える力を伸ばすには/キッズシナリオ『考える部屋』大発表会

※2期生の模様です※

創作が好きな子どもにお薦めの習い事/好きな事を共有できる場所

子どもの考えるチカラを伸ばす!

■『小学5.6年~中学生向けオンラインクラス「考える部屋」』
創作が好きな子どもたちが日本全国から集まって、切磋琢磨する特別クラスです。創作を楽しみながら、考える力を身につけていきます。
詳細はこちらをご覧ください。

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