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脚本を学ぶ のに年齢は関係ない

脚本を学ぶ様々な年代の方たち

脚本を学ぶ のに年齢は関係ない

脚本を学ぶのに、
「うちの子、小学生なんですけど、まだ早いですか?」
「大学生では早いほうですか?遅いほうですか?」
「70代ではもう遅いですか?」
――といった年齢に関するご質問をよく受けます。

いえいえ、年齢的に早い・遅いは関係ありません。
ポイントを押さえれば、何歳から始めても脚本を書けるようになります。

年齢でいうのなら、こういうことはあります。
それは、「年齢にあった脚本の技術の使い方がある!」ということ。

例えば、
①子どもならではの
②大学生・社会人ならではの
③中高年・シニアならではの
――シナリオの技術の使い方です。

今回は、その実例として以下の3件をご紹介したいと思います。

①“子ども部門”の例として、今年の夏に小学4~6年生を対象として実施した「子どもシナリオ・映画教室2018~シナリオ制作から映画撮影を体験しよう!~」(@鎌倉市川喜多映画記念館/全3回)。

②“大学生・社会人部門” の例として、神奈川県内の大学で映像とメディアに関する授業。

③“中高年・シニア部門” の例として、「私の人生をシナリオの技術で語る-写真でたどる自分史-」(@千代田区立九段生涯学習館/全4回)。

「脚本の技術を習いたいけど無理かな…」とお悩みのかた、また、「脚本家になる以外に、脚本の技術ってどんな風に使えるのかな?」と思っているかたは、ぜひご覧ください。そのお悩みや疑問が解消できます!

子ども部門:「子どもシナリオ・映画教室2018~シナリオ制作から映画撮影を体験しよう!~」(@鎌倉市川喜多映画記念館/全3回)

*

今年で実施は9回目。お陰様で年々、希望者が増え、抽選の結果、今回は24名の子どもたちが参加。
全3回中の第1回目は脚本の基本講座。ゲームをしながら脚本の書き方を覚え、実際に書いてもらいます。

その後、2チームに分かれ、各チームで映像化する脚本を多数決で決めます。

第2回目はチームごとに分かれて撮影。

第3回目は完成作品を上映し、親御さんたちも一緒にみんなで鑑賞します。

今回は、24名中ほぼ大半の子どもたちが、呪いや祟りや神隠しなどの「ホラー」を書いていました。

その理由を聞いてみると
・ドキドキして面白いからホラーを書きたい
・想像しやすくて書きやすいからホラーを書きたい
・大好きでよく観るから自分もホラーを書いてみたい
――とのことでした。

このように、子どもたちは「こういうのを書きたい!」という明確なビジョンがあるので、以下の2点
・シナリオの三要素「柱(場所・時間帯)」「ト書(動作やしぐさ・情景)」「セリフ」(※1)
・主人公やメインとなる登場人物の「キャラクター(性格)」(※2)を考えて、そのキャラクターならではのセリフや行動を考えること
――を説明しただけで、B4用紙5・6枚はあっという間に書き上げます!

シナリオ・センターのゼミでは20枚シナリオという課題がありますが、「書きたいものはあるけど、これは変かなとか考えると、途中で書けなくなってしまいます…」というご相談をよく受けます。

でも、子どもたちは「これは変かな」といったことはあまり考えないようです。
どう思われようと全く気取ることなく、自分が書きたいものを素直に全力で書きます。
これは子どもならではの特長なのかなと、今回のようなキッズシナリオの場に参加する度に感じます。

だから、「子どもがシナリオを習うのは早い」ということはありません。
子どもだからこそ書ける脚本があります。

ぜひ、子どもたちに脚本を書くことをオススメしてみてください。
大人には考えつかないような傑作が生まれるかもしれません。

鎌倉市川喜多映画記念館 担当者・増谷文良さまのご感想
今年は例年にない猛暑でしたが、暑さにも負けず子供たちの元気いっぱいのエネルギーが溢れた3日間でした。「夏の鎌倉」をテーマにしたことで、シナリオ創作をきっかけに鎌倉の魅力を考える良い機会になったのではないでしょうか。撮影の日は、それぞれの役割に一生懸命に取り組む姿が印象深く、自然とチームワークの良さが光っていました。上映会では、撮影の時よりも子どもたちの表情が少し大人になった気がして嬉しかったです。

※前回の模様はこちらのブログ「子どもたちのパワーを引き出すシナリオ」をご覧ください

※1:「柱」「ト書」「セリフ」についてはこちらをご覧ください 

※2:登場人物のキャラクターの作り方はこちらのYou Tubeをご覧ください。
シナリオ・センター
シナリオはじめの一手。『キャラクターの作り方』 09話

 

学生・社会人部門:神奈川県内の大学で映像とメディアに関する授業

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昨年に引き続き、弊社の新井がゲスト講師として今回もこちらの授業を担当させていただきました。

この授業では、グループで共同作品を1本、個人作品を1本、自分たちが紹介したいモノやコトに関する動画を作ることが後期の課題です。

担当のI講師は【動画をただ撮って繋げている、という感じにならないように、動画の設計図になる「脚本」の作り方をまずは学んだ方がいいのでは、と考えました】と仰っていました。

今は、スマホで簡単に動画を作ることができる時代。特に、10~30代は学校の課題や仕事、またプライベートなどで動画を作る機会が結構あるのではないでしょうか?

ただ、作ることは簡単でも、自分が伝えたいことがきちんと伝わって、なおかつ「面白い!もっと観たい!」と思わせる動画を作ることは、なかなか難しいですよね。

というのは、I講師も仰るように、ただ撮ったシーンを並べただけでは、そうはならないからです。

では、どのように作ればいいのでしょうか?
そこで、役に立つのが脚本の技術です。

新井がお伝えしたのはこの3点。
①まずは「誰に」伝えたいのか、を考える。
つまり「ターゲット」を考えるということです。
どういう人に見てもらいたいのか、誰に向けた動画なのか、を考えます。

②次に「何を」伝えたいのか、を考える。
つまり「目的」を考えるということです。
何について知ってもらうための、何に興味をもってもらうための動画なのか、を考えます。

③そして、構成(=起承転結)を考える。

起承転結は、「転(テーマ)」→「結(テーマの定着・余韻)」→「起(アンチテーゼ:テーマの逆)」→「承(事件・事実・事情)」の順番で考えます。

具体的には、
・「転(テーマ)」では、②で考えた目的をどんなシーンで伝えるかイメージする。

・「結(テーマの定着・余韻)」では、その動画を観た人にどう感じてほしいかをどんなシーンで伝えるかイメージする。

・「起(アンチテーゼ:テーマの逆)」では、「転」の逆のことをどんなシーンで伝えるかイメージする。
というのは、面白い動画を作るには、本編中に「変化」が必要だからです。
例えば「頑張ることはステキ!」ということを「転(テーマ)」にしたとき、頑張っている人が、引き続き頑張っていても、面白くないですし、「転(テーマ)」も伝わるのも弱いですよね。
でも、「もう何もしたくない」とダレている人が、何かをキッカケに「頑張ろう!」と変化すれば、観る側も「がんばれ!」と応援したくなるし、「転(テーマ)」も伝わりやすいですよね。
だから、先に「転(テーマ)」を考えてから「起(アンチテーゼ:テーマの逆)」を考えます。

・「承」では、「起(アンチテーゼ:テーマの逆)」から「転(テーマ)」に変わる部分をどんなシーンで伝えるかイメージする。
例えば、何か事件が起きたり、何か新たな事実が発覚したり、何か事情があったり、というシーンをイメージしてみる。

この3点を、以下の「シナリオ構成シート」に書き込んで、整理していきます。

学生の皆さん、すごい勢いで書き込んでいきます。

聞いてみると、「アタマの中にぼんやりと浮かんでいた、こんな感じの動画を撮りたいなぁというのがはっきりイメージできるようになりました!」と言っていました。こうやって自分のイメージを整理してから撮るのと、ただ撮って映像を並べていくのとでは、全然違いますよね?

目的・ターゲットを定めれば、まずは「どんな人に面白いと思ってもらいたいか」というのが明確になります。そして、構成をきちんと考えて、撮影・編集に臨めば、自分が伝えたいことがきちんと伝わる動画になります。

学校の授業で、ビジネスの場で、友だち同士で、動画をつくるときは今回ご紹介した脚本の技術、使ってください!

この講座を担当されているI講師のご感想
昨年同様、大変わかりやすい講義でした。講義冒頭で、60~90秒のさまざまな視点で撮影された動画を紹介していただき、今後の課題制作に向けてイメージが湧きやすかったと思います。短編動画ゆえかもしれませんが、シナリオ構成シート作成の際、「起承転結」の「転」の部分の執筆に苦労している学生も多く、見本となるような構成シートとそれを元に作成された動画を例題として提示していただけるとより理解が深まると思った次第です。講義終了後も受講者のシナリオシートを丁寧に読んでいただき、フィードバックいただきました。ありがとうございます。

※前回の模様はこちらのブログ「面白い動画を作るにはシナリオの構成を考える」からご覧ください

中高年・シニア部門:「私の人生をシナリオの技術で語る-写真でたどる自分史-」(@千代田区立九段生涯学習館/全4回)

*

この講座の目的は、まず思い出の写真をもとにオリジナルの脚本を書き、そこから起こした台本と写真を使って「自分史」を作り、自分の人生をドラマチックに伝えることです。

対象は、千代田区在住・在勤・在学者の「18歳以上(高校生を除く)」のかたでしたが、今回ご参加いただいたのは40代~70代の方々でした。

ご参加いただいた理由をお聞きすると、
「自分は戦後史の生き証人だと思っています。これまでの自分を表現したいと思いました」
「気づいたら、今日持ってきたのは子どもの写真ばかりになっていました。だから“子ども史”になってしまうかもしれませんが、それこそが私の“自分史”なのかなと思っています」
「自分のことを話すのがあまり好きではないのですが、これを機に自分を掘り下げてみたいと思いました」
などなど、この講座を機会に「これまでの人生を一旦振り返ってみよう」というかたが多くみられました。

そうですよね、自分史は自分の記録。

だから自分史を書くとき、多くの場合は、「私はこのときこんなことをした」「このとき僕にはこういうことが起こった」といったように、“一人称(私・僕など)”で書きます。

でも、こういう話を聞かされるときどうですか?「ふーん、そうなんだ…」という感じになりませんか?

そうなんです。人の思い出話を聞いてもあまり面白くない…。
その理由は“一人称”だからなんです。自分のことを自分で書くので、自分本位になりがちです。

自分の思い出を、自分の人生を、他の人に「面白い」と思ってもらうためにはどうしたらいいでしょうか?
そこで、人に伝わる技術である「脚本の技術」を使います!

講師を担当した小林と田中は、まず初めに以下の2つのポイントを紹介しました。

1つ目は、脚本を書くときと同じ“三人称(彼・彼女)”で書くこと。
三人称で書くことで、自分のことを客観的に書くことができます。そうすると自然と、人が聞いているのと同じ感覚で自分のことを書けるようになります。

2つ目は、写真のエピソードの「背景・事情」を考えること。
「背景」とは、この状態になった理由(例:〇〇ができない、など困っていること)。
「事情」とは、この先を見据えたこと(例:〇〇したい、〇〇したくない)。

写真に写っているような状況になったのはなぜか、そしてこの先どうなるのか、ということを意識しながら書いていくと、ただ自分が話したいだけの思い出話ではなく、きちんと人に伝わる話になります。

この2点をお伝えした後、参加者にはお持ちいただいた写真の中から1枚を選んでいただいて、それをもとに脚本を執筆していただき、

発表しました。すると…

大変な盛りあがり!

発表後、感想をシェアしていただいたのですが、
「ドラマでは描かれない本当の戦時中の様子がよく分かりました」
「お子さんのエピソード、自分の子どもと重なりました!」
「すごい面白いエピソードですね。続きが気になります」
などなど、面白いドラマや映画を観た後のような感想が!

この感想から、「自分だけの話」ではなく「あなたにも置き換えられる話」として客観的に書けていることが明らかですよね。

面白いドラマや映画を観たとき「それでどうなるの?」と感情移入するのと同じように、自分史を書くときも脚本の技術を使うと、今回のように「なんでこうなったの?」「それからどうなったの?」と聞く人が感情移入できる内容になります。

この講座では全4回を通して、脚本の技術を使いながら自分史を仕上げていきます。

最終回である第4回目には、選んだ写真をスライド映像として流しながら、それをもとに作った台本を自分史として発表していただきました。

参加者からは、
「ナレーションをつけたのですが、猫目線のセリフにしました。ナレーションのセリフも、“一人称ではなく三人称”で書くとこんなにも違うとは。発見でした!」
「皆さんの“自分史”を聞いて、【このかたは今までこういうふうに生きてきたんだな】と感動しました」
「脚本の技術はこういった使い方もあるんですね。ビックリしました」
などといった感想をいただきました。

このように、自分の人生を振り返ってみるときも、脚本の技術は使えます。
ただの記録や思い出話では終わらない自分史、ぜひ今回ご紹介した方法を使って書いてみてください。
シナリオ書いてみたくなったという方は、>>60歳なんてお昼過ぎ!?創作に適した年齢に遅いも早いもないをご覧ください。

千代田区立九段生涯学習館 担当者・永易里美さま
今回の講座を開催するにあたって、一見隔たりがあるように思われる「シナリオの技術」と「自分史の制作」がどう関わり合っていくのか、とても興味深く思っていました。初回では参加者の方々もまだぎこちない手付きで、今まで知らなかったシナリオの世界に探り探り触れているようなご様子でしたが、最終回では聞き手の感情に見事に訴えかけてくるような世界を作り上げられていて、私自身とても感慨深く思いました。シナリオを書く際のポイントをとても分かりやすく講義いただき、シナリオがとても身近に感じられるようになりました。

※前回、千代田区立九段生涯学習館では、小学生~中学生を対象にした「シナリオを書こう!~面白い物語の作り方~」を実施しました。その模様をご紹介したブログ「2つのポイントで脚本を書けば、ずーっと書いていたくなる!」はこちらからご覧ください。

シナリオ・センターとは

シナリオ・センターは、ジェームス三木さん、内館牧子さん、赤川次郎さん、鈴木光司さんなど600名以上の脚本家、小説家を業界一輩出する学校です。毎クールの連続ドラマの7割近くの脚本を、出身ライターが執筆しています。

映画やテレビドラマの設計図と呼ばれるシナリオは、人に伝えるツールそのもの。シナリオの専門教育機関として、子どもからシニアの方の想像力と創造性を伸ばすお手伝いをさせて頂いています。詳しくは、「一億人のシナリオ。」をご覧ください。

シナリオ・センターだからこそのコミュニケーションを変える具体的な方法をご紹介。学校での出前授業や企業研修も行っています。「シナリオを使ってこんなこと解決できない?」というお問合せはお気軽にこちらまで。

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