シナリオ・センターでは、学校や様々な施設で、子どもたちに向けた出前授業「キッズシナリオ」を実施しております。
先日は、台東区立黒門小学校6年生の子どもたちに向けて、出前授業「キッズシナリオ」を実施しました!
=今回の概要=============
・サービス名: 多文化共生での学びを映画にしよう
・目的: 調べ学習をもとに映画をつくる
・対象:台東区立黒門小学校さま(6年)
・時間:約90分
・形式:対面クラス授業
▼GIGAスクール対応プログラム「キッズシナリオ」詳細
https://sites.google.com/view/kids-scenariocenter/home
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今回は唐下講師が皆さんのもとへ。
では、今回のキッズシナリオの模様を聞いてみましょう。
「唐下さん、キッズの反応どうでした?」
Q 子どもたちと「悩み事」は何でしたか?
〇唐下:授業「総合的な学習の時間」(総合)で、「多文化共生」をテーマにした映画制作に取り組もうとしていました。すでに外国人100人へのインタビューを終え、「自分たちにできること」を考える段階に入っていましたが、どのように動画として形にしていけばよいのか、具体的な映像制作の進め方が分からず悩んでいる様子でした。
Q 今回は特にどんなことを子どもたちに伝えましたか?
〇唐下:子どもたちが行った外国人インタビューや調査を、どう映画のテーマ(※)へと結びつけるかを意識してもらうことを大切にしました。
みんなが調べたことが、映画のテーマになることに気づき、調べたことをそのまま終わらせず、作品に活かしてほしい。特に、インタビューで印象に残った言葉や出来事は、どれかを班ごとに話し合ってもらったことで、映画化の糸口が見えてきます。
また、ドキュメンタリーのように証言を基にする方法や、ドラマ仕立てで物語として描く方法など、いくつかのアプローチを紹介しました。
※「テーマ」についてはこちらをご覧ください。
▼書きたいことを形にするには/小学校高学年・中学生が物語を考える
Q 実際にどんなことを子どもたちに紹介しましたか?
〇唐下:まず、映画制作の役割(※)や流れを紹介し、子どもたちが動画をつくるうえで「どんなことをやりたいか」をイメージできるようにしました。その後、調べた外国人インタビューや多文化共生に関する内容を、映画のテーマにする方法を話しました。
授業中に天気が急変し、土砂降りで雷が鳴り出したときには、撮影が天候で中断することもあるという例を出し、キャラクターの反応と結びつけて説明。子どもたちは雷が鳴ったときの臆病なキャラクターと気の強いキャラクターの行動を考えてもらうと、肩をすくめるジェスチャーをする子もいて、盛り上がりました。
また、グループで印象に残った外国人インタビューの内容を話し合い、映画化のアイデアを出す体験も行いました。
さらに、オリジナルキャラクターの得意・苦手・性格を設定し、物語のピンチを考えることで、シナリオ作りの楽しさを体感してもらいました。
※「映画制作の役割」についてはこちらをご覧ください。
▼みんなで映画を作るには /カリタス小学校6年生の映画作り
Q 特に印象に残った子どもたちの様子や変化などを教えてください。
〇唐下:最初は、外国人インタビューの内容から映画のテーマを何にするか迷っている様子でした。
そこで、「テーマをひとことにすると?」「誰に映画を見てもらいたい?」と問いかけながら、動画を通じて誰に何を伝いたいかを考えてもらうことに。
でも、まだどう取り組めばよいか手探りの状態だったので、班に分かれて、外国人インタビューで特に印象に残ったエピソードを話し合い、映画のテーマを考えるワークを行いました。自然に活発な意見交換が始まり、「日本の働き方の長さに驚く外国人」をテーマにしたいという班もありました。
続いて、キャラクター設定のワークでは、「青山ひかり」と「赤木あきら」という登場人物の「得意なこと・もの」「苦手なこと・もの」「性格」を決め、ピンチになったり、困ったことが起こるシーンをどう描くか考えました(※)。その過程で、子どもたちは楽しみながら次々とアイデアを出していました。
授業の終盤には、子どもたちはオリジナルキャラクターを設定し、物語の面白さを考えられるようになりました。
虫取りが好きなキャラクターなど、人物の性格や得意・苦手を反映させながら、キャラクターならではのセリフや行動を考えつつ、シナリオづくりの試行錯誤を楽しんでいました。
※「困ったことが起こる」についてはこちらをご覧ください。
▼総合的な学習の時間 事例の参考に/シナリオを書いて映像を撮る@本町小学校
Q 子どもたちからの感想があれば教えてください。
〇唐下:授業冒頭に映画の役割を話したときよりも、授業の終わりにはシナリオライターをやりたいという子が増え、登場人物のキャラクターや物語を考える楽しさを知ってくれたようです。授業後には個人的にお礼を言いに来てくれる子も多く、「楽しかった?」と聞いてみると、みんな笑顔で「はい!」と元気に返事をしてくれました!
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唐下さん、ありがとうございました!
総合の授業で動画を作りたいけど、どのように作ればいいのか分からない、とお悩みの先生や生徒さんは多いのではないでしょうか。「誰か教えてほしい……」ということでしたら、まずはお気軽にご相談ください。キッズシナリオの内容はご要望やコンセプトに合わせてアレンジさせていただきます!
▼シナリオ・センター
TEL:03-3407-6936
MAIL:scenario@scenario.co.jp
※動画を作るときはこちらの書籍も参考にしてみてください↓
シナリオ・センターで実施している「キッズシナリオ」の内容をもとに、小学校向けに企画から、シナリオ、撮影、編集、公開する方法まで 動画作成に必要なことをまとめました!
▼『タブレットで作ろう!動画作成丸わかりブック』(岩崎書店/シナリオ・センター 著)
▼改訂版 『いきなり効果があがるPR動画の作り方』(「シナリオ教室」シリーズ/言視舎/企画・構成・著:新井一樹 /執筆:川村千重・内藤麻貴・田中和次朗)