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脚本家 雪室俊一さん/アニメ『サザエさん』を書き続けて

2012.12.18 開催 雪室俊一さん アニメライターの根っこ「『サザエさん』を書き続けて」
ゲスト 雪室俊一さん(シナリオライター)/聞き手:田嶋久子さん(シナリオライター)

シナリオ・センターでは、ライター志望の皆さんの“引き出し=ミソ帳”を増やすために、様々なジャンルの達人から“その達人たる根っこ=基本”をお聞きする公開講座「ミソ帳倶楽部 達人の根っこ」を実施しています。そのダイジェスト版を『月刊シナリオ教室』(今回は2013年3月号)よりご紹介。
ゲストは、長寿アニメの代表『サザエさん』を第1回放送から担当されている出身ライターの雪室俊一さん。聞き手は、やはり長寿アニメの『ちびまる子ちゃん』を書いている出身ライターの田嶋久子さん。田嶋さんが引き出してくださった、大先輩・雪室さんの脚本執筆の方法や考え方などをダイジェスト版でご紹介。

『サザエさん』を書くまで

○田嶋さん:雪室さんは1969年から『サザエさん』をお書きになっているそうですね。

○雪室さん:『サザエさん』を書き出したのは、まだ20代でしたが、途中10年くらい休んでいた時期があるので、35年間くらい書いていることになります。

デビューしたのは20代前半で、最初はドラマ脚本やワイドショーの構成などを書いていました。アニメの第1作は『ジャングル大帝』でした。

○田嶋さん:執筆のきっかけは?

○雪室さん:今はアニメーションという言葉があるけれど、昔は「漫画映画」とか「動画」と呼ばれていて、ライターには敬遠されていました。

兄弟子の紹介で『ジャングル大帝』を書くことになった時、アニメシナリオを読んでみたいと思って、頼んで『鉄腕アトム』の生原稿を読ませてもらったんです。

ところがクセ字で読みにくいので、「プリント台本ありますか」と言ったら、印刷していないと言う。
ホンを刷らないということは、ホンを大事にしていない証拠です。演出家が勝手にいじってしまう。

ドラマでは、作家に無断でホンが変わっちゃうなんてことはなかったので、僕は本当に驚きました。

もう二度とアニメは書かないぞと思っていたら、また兄弟子がアニメの仕事を持ってきた。

これが、ちばてつやさん原作の『ハリスの旋風』という作品です。
一度は断ったものの、「お前に向いてるかもしれないから、一本だけでも書いてみろ」と言われ、仕方なく登場人物の名前だけメモして、バッと書いて持っていった。

そうしたら案の定ボツになり、僕は先輩のところに行って、「やっぱり向いてないと言われました」なんて大げさに報告したんです(笑)。

ところが1週間くらいしてその制作会社から電話があり、「あのホンを使いたい」と。書いていたライターが遅筆だったので、穴が開きそうだったんですね。

「これからもお願いしたいけど、まずは原作をちゃんと読んでください」と言われてしまった。

そこで読んでみたらビックリ、とにかく面白い。
ちばてつやさんほど、人間をイキイキと描く作家はいないですよ。

それで僕はすっかり心を入れ替えて、『ハリスの旋風』を書いたわけです。
これが大ヒットし、それ以降アニメの仕事が続々と来るようになりました。

直しとプロット、ハコ書

○田嶋さん:『サザエさん』には、毎週必ずお名前がクレジットされていますが、毎月どのようなペースで書かれていますか?

○雪室さん:『サザエさん』の場合は、コンストラクションを考える時間は別ですが、書き始めたら1本2~3時間で書けます。

逆に、悩んだりして短時間で書けない作品はつまらない。
現在はこれを1週間に2本弱のペースで上げています。

僕が一番大事にするのは、シナリオのリズム、テンポですね。

○田嶋さん:雪室さんは、初稿が決定稿で、直しをしないという噂を聞いたことがあります(笑)。

○雪室さん:直しは、1カ所ダメだと言われて、そこだけチョコチョコっと直せばいいというものではないでしょう。

いいシナリオは全体が連動しているんですよ。1カ所20カ所直して、面白くなるなんてことはあり得ません。やるなら根本的に直さないと。

自分が納得していないのにプロデューサーの言いなりに直す、これは最悪だと思います。

僕はプロデューサーには「1ヵ所直して満足するのはあなただけ、視聴者は満足しない」と言って突っぱねます。ただ皆さん、くれぐれも僕の真似はしないでください(笑)。

ちゃんと納得して直していれば、自分の身に付く。

僕がこれだけ長い間なんとか食ってきたというのは、自分の言葉で書いてきたからだと思います。

ただ通したいという一心で、自分が理解できない、感情移入できないシナリオにしてしまうのは、視聴者に失礼だと思うんです。

そういう番組は、まず当たらない。僕は、当たらない番組を書いしまうことがすごく嫌です。

たくさんの人に見てもらうのも、少しの人にしか見てもらえないのと、書くエネルギーは一緒でしょう。だったら、書きやすい環境を作ってもらわないと困るんです。

○田嶋さん:同感ですが、雪室さんだから、そのような発言ができる。真似はできないです。(笑)。

○雪室さん:でもね、自分では直しをしているんですよ。
書きっぱなしということは絶対にない。
大体、締切の1週間くらい前には初稿が上がっています。
それに自分で手を入れて、しばらく冷却期間を置く。
それを3稿くらいまでやって、それから渡すというスタイルです。

○田嶋さん:『ちびまる子ちゃん』の場合は、初めプロットを書いて提出、採用になると2回くらい直した後に、シナリオは3稿くらいでようやく決定稿になるという感じです。

『ちびまる子ちゃん』以外の仕事もいろいろしてきましたが、初稿OKということはまずないです。

○雪室さん:僕はプロットも一切書きません。いきなりシナリオに入っていく。

プロットを書く才能と、シナリオを書く才能って違うんですよね。

でも、新人には絶対にプロットを書くことが要求されますから、僕のことは例外だと思って聞いてくださいね。

○田嶋さん:現場ではプロットが書けないとシナリオも書けないと思われてしまいます。

私もデビューして一番苦労したのがプロットの書き方です。自分で勉強するしかないんですが…。

○雪室さん:逆に、シナリオを書いちゃって、そこからプロットを起こしていくという方法もありますよね。面倒くさいけど、手間は同じじゃないですか。

僕がなぜプロットを書かないかというと、プロット通りにシナリオが上がらないから。

プロットを書かない代わりに「シナリオはボツで結構です」と言います。

○田嶋さん:プロットは理屈で書き、シナリオは感覚で書くというところがありますね。

○雪室さん:つまりプロットはストーリーを書き、シナリオは人間を描くんですね。

新藤兼人監督の自伝映画『愛妻物語』の中に、修行時代の新藤さんが書き上げたシナリオを、師匠の溝口健二監督に読んでもらうと「これはプロットでシナリオではない」と突き返されるシーンがあります。

そこで新藤さんは『近代戯曲全集』を読破して勉強したといいます。
プロットで追いかけていくと、単なるストーリーになってしまう。

でも、観客が見たいのはストーリーじゃなくてキャラクターなんです。

寅さんが良い例です。

いつも同じような話だけれど、寅さんだけでなく脇の人物が実にうまく設定されている。

面白いキャラクターができると、ストーリーは後からくっついてくるんです。
いけないのは、ストーリーに合わせてキャラクターを作ってしまうこと。

皆さんのシナリオを読んで一番気になるのは、ストーリーを優先していることです。

「この人物なら、こういう行動にはならないはずだ」ってことを平気でやる。それは先にストーリーがあるから。電車に例えたら、なんとかしてダイヤ通りに動かそうとする。

でも、シナリオはダイヤ通りに動かないものです。

動かないところが、実は一番面白い。
いいシナリオは、プロット通りに上がるはずないんです。

でも構成は大事です。
たった7分、ペラで30枚ほどのシナリオですが、きちんとハコ書を作ります。

ハコ書で一番頭を使うのは出だしですね。
いいファーストシーンができれば、次のシーンも連動的に良くなる。
それから、ハコ書にはストーリーよりセリフを入れます。

ハコ通りにいかないことや、ラストが変わってしまうこともよくあります。
ただし、ハコは絶対に作らないとダメというのが、僕の持論。

ダイヤ通り走らないとしても、この列車はどこに行くのかを決めないとね。

『サザエさん』は人間ドラマ

○田嶋さん:プロデューサーとのお付き合いですが、ライターとプロデューサーは夫婦関係によく例えられます。

○雪室さん:そう、まさに男女関係ですね。合うか合わないかは相性。

○田嶋さん:何が面白くて何が面白くないかというのは、結局は個人の感覚なんですね。

『ちびまる子ちゃん』では、プロデューサーと監督とライターの3者でホン打ちをしているのですが、最初は監督となかなか意見が合わなくて大変でした。

でも、夫婦関係と一緒で、監督が何を考えているか、何を求めているのか、よく話を聞いて理解するように努めたんです。

監督の方も、私が何を書きたがっているかを考えてくれるようになり、最近ようやくうまくいくようになりました。そうやって人間関係を築いていくのも大切なことですね。

○雪室さん:いい読み手と巡り合う、これがライターにとって大事なことです。

新井一さんが東京映画という映画会社の企画部長をされていた時、たまたま縁があって知り合いました。

「ライター志望なら20枚シナリオを毎週持ってきなさい」と言われた。
だから僕は20枚シナリオの第1号の生徒だと思います。

それまでコンクールに応募する作品を年に1~2本しか書いていなかったので、20枚を毎週だなんて困ったなと思いました。自分でもすぐにギブアップするだろうと。

ところが、思いのほか筆が進み、最終的に1年で50本くらい書いたのかな。自分はこんなに書けるんだと、大きな自信になりました。

○田嶋さん:『サザエさん』はいつも視聴率を20パーセントくらい獲っています。その人気の秘訣は何だとお考えですか?

○雪室さん:僕は『サザエさん』のことをアニメだと思っていないんです。人間が演じるドラマだと思って書いている。

皆さん、ビックリするかもしれないけれど、アニメの場合は声優さんが台本を読むのは、録音当日のスタジオ。

例えば、お隣の伊佐坂先生のお嬢さんのウキエさん。セミレギュラーのキャラクターです。

ほんの一言セリフを言うだけのシーンですが、わざわざ声優さんをスタジオに呼ぶことになります。

アニメならそれでもいいけれど、もしもドラマなら「私の出番、これだけですか?」と言われてしまう。だからゲストキャラでも、必ずいい見せ場を作ってあげる。

僕の場合、「OL1」とか「OL2」という人物はなるべく出さないようにして、全員に名前を付けてあげる。そうすると役者さんもやりがいがある。そこに気をつけています。

 

僕の中には磯野家が住んでいる

○田嶋さん:この間『サザエさん』を観ていたら、こんなシーンがありました。

花沢さんたちが美術館に出かけることになったけれども、カツオは誘われても行かなかった。

その理由が「僕は動かないものには興味がないんだ」。
これは本当にカツオのセリフだなと思って、大変感心しました。
カツオを知り尽くしているからこそ書けるセリフだなと。

○雪室さん:僕の頭の中には、磯野家が住んでいるんですよね。

僕はあまり子供が好きじゃないんですが、他人の子を見ているのは好きなんです。

小学生の遠足なんかに出くわすと、グループを仕切っているのは花沢さんみたいな女の子だな、なんて観察をする。

一番書きやすいのは小さい子の話ですね。何やっても許されるから、話が膨らむんですね。

だから僕は一時期イクラちゃんの話をいっぱい書いていたこともある。
同じことをカツオがやると波平に怒られるけれど、イクラちゃんなら平気だったりね。

今、皆さんのシナリオを読んで一番下手なのが子どもと老人の描き方ですね。同じ年代の人物はイキイキ描けても、子供がいる人の方が、逆に子供が下手だったりするんです。

自分の子は客観的に見えないということかもしれません。僕も、自分の子のことは見えていなかったけれど、孫ができてよくわかるようになりました。

長谷川町子さんはご自身は独身でしたが、身近に甥っ子や姪っ子がいたから、実にうまく子供を描けたんでしょう。

○田嶋さん:『ちびまる子ちゃん』でも、ママさんライターがほとんどで、私自身は子供がいないので最初は「大丈夫かな」って不安でした。

でも、自分が小学校3年生だった時のことを思い出したり、姪っ子や電車で乗り合わせた通学の子供などを観察して書いています。

逆に子育てしている方は、お母さん目線で書いちゃう傾向があるみたいですね。

○雪室さん:よく女性作家が座談会などで「男の書く女はデタラメ」なんて言いますが、そうじゃない。

川端康成のように、男が書く女の方が魅力的なんです。「宝塚」だって男が書いているでしょう。

だから子供がいる人が子供を上手く書けるかっていうと、そうじゃない。

ドラマはドキュメンタリーじゃないから、現実を書く必要はないんです。嘘をいかに本当に見せるか。

新井一さんが「ライターの条件は嘘つきであること」ってよく言っていましたね。

それから「胃が丈夫であること」。健康は大事です。シナリオは肉体労働だと思います。

体調が悪い時に書いたシナリオは、弾んでない、生きてない。

○田嶋さん:3世代のセリフを書き分けるのは、とてもむずかしそうです。あれだけ大人数のキャラクターを描き分けるのも……。

○雪室さん:シナリオでないがしろにされているのが、技術です。

例えば小津安二郎監督の作品は淡々としているけれども、きちんと見せているのは技術があるからです。

技術はそれぞれの作品によって違うし、ケースバイケース。なかなか教えるのはむずかしい。

僕の場合は当時売れっ子作家だった松浦健三さんの口述筆記をしました。

新井さんのところで50本書いたし、チャンスさえあればプロになれると思っていたんですが、口述筆記をしてみたら驚きました。人物が浮き上がってくるんですね。

今までは草野球のエースを気取っていたけど、プロのボールを受けてみたらとてもじゃないけど無理だと気付いた。それで心を入れ替えたんです。

3年くらい口述筆記を続け、代筆くらいはできるようになりましたね。

時代変化とマンネリ打破の秘策

○田嶋さん:43年前の『サザエさん』と今の世の中では、時代が変わっていますよね。

雪室さんの中でギャップを感じることはありますか?

○雪室さん:ないですね。時代に合わせようと思っていませんから。

『サザエさん』は、あの世界であって、現代ではないのです。

『サザエさん』の第1話を書いたのは僕なんだけど、当時はアニメは動くものだという感覚があって、フネさんがハサミを持って波平を追っかけていたりしていた。

滑ったり転んだり、ギャグが入っていないとダメだったんですね。
9話くらい書いたところで修正が入り、今の路線に落ち着きました。

○田嶋さん:『ちびまる子ちゃん』では、山口百恵とか西條秀樹の全盛期のお話なので、当時流行ったチューリップハットやパンタロンが登場します。

子供は知らなくても、お母さん世代には懐かしく、「お母さんの頃はこうだったのよ」と、お茶の間で親子の会話が弾んでいた。

ところが今のママさん世代はチューリップハットも知らない。昔ウケていたネタが、今は使えない。その悩みがあります。

○雪室さん:僕はそういう話題には触れないようにしています。流行語も一切使わない。

昔から変わらない普通のこと、例えば母親が子供をかわいいと思う気持ちとか、父親が照れ隠しで怒鳴るとかを描きます。

書き始めた頃はカツオに近い年だったのに、今や波平よりも裏のおじいちゃんに近い歳になっちゃった(笑)。

○田嶋さん:こうしてお話を聞いていると、登場人物にすごく愛情を持っていると感じます。

○雪室さん:愛情というか、登場人物たちが自分の手足になっちゃっている感覚ですね。

○田嶋さん:マンネリに陥ることはないですか?

○雪室さん:それはないです。

というのはね、サブキャラクターを上手く使っているから。
大工のジミーなんてネットで人気のキャラクターですよ。
早川さんも一番地味な子なのに、ファンがいる。

○田嶋さん:『ちびまる子ちゃん』も22年目を迎えて新キャラを出していこうという話になったんですが、どうにもうまくいかない。

すでに出来上がっているまるちゃんの世界に、違和感があって馴染めない。だからジミーはすごいなと思います。

○雪室さん:いや、実はジミーは原作に登場しているんですよ。でも主要キャラを食っちゃうから、あまりしょっちゅう出せない。
磯野家とどう絡ませるかがむずかしい。

花沢さんとか中島くんは僕が作ったキャラクターです。
ただ出せばいいってものじゃなくて、世界観に馴染んでいくように、徐々に登場させることが大切です。

『サザエさん』の世界ではキャラクターは成長しないといっても、スタートの時から比べれば微妙に変わっている。

でもそれをバレないようにやってる。中身は同じだけど包装紙が変わっている、という感じかな。

○田嶋さん:ところでネタ帳を使われますか?

○雪室さん:使いませんね。アイデアは出し惜しみをしないのがポリシー。

1話に30分ぶんくらいのアイデアを入れてしまい、よく「もったいない」と言われます。

だけど、お金と同じで、ケチケチしないで使ってしまえば、また次のアイデアが湧いてくるものです。

月に大体6~7本書いていますが、今のところアイデアが枯渇するということはないですね。

あと1年くらいは大丈夫じゃないかな(笑)。

○田嶋さん:すごい!その秘訣を教えてください。

○雪室さん:上手いライターって、ヘンな人が多い。

個性的というか、ものの見方なんですよ。ひとつのテーマをどこから見るかという「視点」。

誰も見ていない角度があるんじゃないかと考える。切り口は無尽蔵にありますからね。

○田嶋さん:同じく長く書かれているライターさんや若手を意識することはありますか?

○雪室さん:全然。というのは、他人とネタがかぶることがないという自信があるから。

一番恐れているのは、以前自分が書いた作品とかぶってしまうこと。
以前、一回あったんですよ。僕は記憶力が良くないから、それが心配。

○田嶋さん:雪室さんのお書きになる作品は、非常に感覚が若いという印象です。

○雪室さん:僕はもう70歳を過ぎましたが、若いというか、「馬鹿い」というか(笑)……

きっと子供なんですね。好奇心が旺盛で野次馬根性がある。カツオと同じです。

シナリオは、視聴者へのラブレター。各話のサブタイトルはその封筒です。いくら良いことが書いてあっても、封筒が事務用だったら誰もありがたがらない。

サブタイトルがパッと出たら、話もすぐに思いつく。タイトルがつけられないのは、何を書きたいのかがハッキリしていないということ。

いい話は絶対にタイトルもいい。

○田嶋さん:いまだに上手いシナリオを書くにはどうしたらいいんだろうと悩んでいます。今回のように、先輩ライターのお話を聞くことは励みになります。

○雪室さん:シナリオを書くということは、迷路を作っていると同じように思えるときもありますが、必ず出口があります。

ひとりで悩むよりも、人に作品を読んでもらったり、意見を聞くことも大事ですね。

出典:『月刊シナリオ教室』(2013年3月号)より

〈採録★ダイジェスト〉THEミソ帳倶楽部――達人の根っこ
アニメライターの根っこ~『サザエさん』を書き続けて~
ゲスト:雪室俊一さん(シナリオ・ライター)
聞き手:田嶋久子(シナリオライター)
2012年12月18日採録

プロフィール

雪室俊一(ゆきむろ・しゅんいち)
『ジャングル大帝』『魔法使いサリー』『ゲゲゲの鬼太郎』『ひみつのアッコちゃん』『ムーミン』『フランダースの犬』『Dr.スランプアラレちゃん』『サザエさん』『あしたのジョー』『天才バカボン』『ドラゴンボール』『キテレツ大百科』『クッキングパパ』『姫ちゃんのリボン』ほか多数のアニメ作品や、ドラマ・特撮ものの脚本も手掛けている。

田嶋久子(たじま・ひさこ)
1997年、『ホームレス刑事!』で朝日放送主催「新・部長刑事・アーバンポリス24ストーリーコンクール」の優秀賞を受賞。翌年、『8月のマリア』で日本テレビ主催「シナリオ登竜門」優秀賞受賞。「新・部長刑事・アーバンポリス24」でデビュー。その後、『OLヴィジュアル系2』『G-Taste』『燃えろ!ロボコン』や、『あたしンち』『ちびまる子ちゃん』などのアニメ作品の脚本も多く手掛けている。

※こちらの記事も併せて是非ご覧ください。
【やりたいことを見つけたいかたへ】脚本家 田嶋久子さんに学ぶ

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