プレゼンに自信はあるのに、どこか不安──その正体は「結」の不足
「資料は綺麗に作れているし、企画書もクライアントのニーズに合わせている。企画はほぼ100%通る。だから企画書づくりには自信がある。だけど、このまま同じやり方を続けていたら、いつか飽きられてしまう気がする。今のプレゼンをさらに良くするためには、何をプラスすればいいんだろう」
もしあなたも同じ悩みを抱えているならキーワードは「物語性」。
プレゼンの物語性を高めるためにお伝えしたいのがシナリオの技術である「構成(起承転結)」の“結”。
今回は、キャラクターグッズの企画・販売からイベント催事の運営まで、コンテンツの価値を広げる事業を手掛ける日本テレビサービス様に向けてシナリオ・センター代表の新井一樹が実施したビジネスシナリオ研修の内容をもとに、“結”を意識することでプレゼンにどう物語性が加わるのか、という「顧客視点でプレゼンを組み立てる方法」を広報の齋藤がリポートいたします。
=今回の概要==============
・サービス名:
プレゼンはドラマ作りだ!~テレビドラマ・映画のシナリオの
ストーリーテリングから学ぶ、あなたのプレゼンを10倍面白くする極意~
・目的:物語性・ストーリー性のあるプレゼンができるようになる
・対象:日本テレビサービスさま
・形式:対面+Zoomによるオンライン
・時間:60分
▼ビジネスシナリオ研修 事例まとめ
https://www.scenario.co.jp/online/23609/
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シナリオ技術は「相手の気持ちを意図的に動かす技術」
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〇新井:お聞きしたところによると、皆さんのプレゼンは百戦錬磨とのことで、正直研修はいらないのでは、と思ったほどです(笑)。
でも、「クライアントの方々の期待を超える、“型にはまらないプレゼン”を続けていくには、もっとストーリー性のあるプレゼンをする必要があるのではないか。そのためにはシナリオの技術が応用できるのではないか」とお声掛けいただきまして実施することとなりました。
仰る通りです!
シナリオや物語などの創作物は作り手の感覚やセンスで作られていると考えがちですが、
実は映画やドラマは、観客の感情を意図的に動かすように設計されています。
映像作品の設計図であるシナリオはロジカルに作られています。
つまり、シナリオの技術をプレゼンに応用すれば、お客様の心を意図的に動かすことができます。
でも、映画やテレビドラマを作るときと全く同じ使い方をしても効果は発揮できません。
プレゼン用に少しカスタマイズして、シナリオの技術を応用します。
では、何を、どう応用するのか。
使うのはシナリオの「構成(=起承転結)」です。
起承転結をプレゼン用に応用するとこうなる!
〇新井:長編シナリオを描くとき、いきなり書き始めないで「起承転結」の機能を整理しておきましょう、とシナリオ・センターではお伝えしています。
起・承・転・結それぞれの機能がこちら。

・起:「天(時代)」「地(舞台・場所)」「人(登場人物のキャラクター人物)」を紹介する部分。また、「アンチテーゼ(テーマの逆)」から始める。
・承:事件・事実・事情などの障害が発生する部分
・転:テーマ(この物語で伝えたいこと)を感じさせる部分
・結:テーマの定着と余韻を持たせる部分
〇新井:この起承転結の機能を、プレゼン用に置き換えるとこうなります。
・起:クライアントが抱える課題や悩み
・承:クライアントの不安を解決する手立て。「こういうことがありますよね?」「こういとき困りますよね?」という“リトマス” をかけて、クライアントのリアクションを引き出して、「転」のところで説明するための根拠を作る。できるだけ「うんうん確かに」と頷いてもらえるようなリトマスを考える。
・転:このプレゼンを通して伝えたいこと
・結:「この企画を使いたい!」といったクライアントに望む反応や感想
〇新井:この「起承転結」を、映画やテレビドラマのシナリオを書くときは「転・結→起→承」の順で考えるという方法もあるのですが、プレゼンのときは特に「結」を真っ先に考えることがポイントです。
「このプレゼンを聞いたクライアントにどんな気持ちになってほしいのか」を特に考えることが大切になります。
勿論、皆さんはいつも考えているとは思うのですが、より一層、まず最初にこの「結」を考えることを意識してください。
「結」を考えるとは、顧客のリアクションを映像で考えること
〇新井:「結」を考えるとは、どういうことでしょうか?
それは、あなたのプレゼンを聞いたお客様がどんなリアクションをするのか――
その“映像”を具体的にイメージすることです。
ただし、例えば「プレゼンを聞いたお客様が“いいプレゼンだね”と言ってくれる」という一文だけでは、
映像としては少しぼんやりしています。
ではどうすれば映像として立ち上がるのでしょうか。
そこで役に立つのがシナリオの考え方です。
具体例として「Aパターン」「Bパターン」の2つをご紹介します。
ポイントはシナリオを書くように「柱・ト書・セリフ」で考えることです。
>>シナリオの書き方(3つの要素:柱・ト書・セリフ)についてはこちら
* * *
【Aパターン】
〇会議室
3人の担当者がプレゼン資料の最後のページを見ながら、うんうんと頷いている。
責任者の人が「この企画、なかなかいいね」と隣の人につぶやく。
* * *
【Bパターン】
〇オフィス
担当者が上長へ報告している。
担当者「××と△△と○○という点からA社のプレゼンのほうが良かったですよ」と自信ありげに伝える。
上長「(資料を見ながら)なるほど。じゃあA社の方向でつめていこう」
* * *
〇新井:どうですか、どちらのパターンも情景が自然と浮かんできたのではないでしょうか?
もしかしたら「ここまで細かく考える必要があるの?」と思うかもしれませんが、
このように映像をイメージできるようなお客様側に起きる“結”を考えることで、
プレゼン全体の物語性が劇的に上がります。
Aパターンなら「その場でリアクションが返ってくるプレゼン」
Bパターンなら「担当者が上長に説明しやすいプレゼン」
を考えることができますよね。
「結」はエレベーターホールまで続いている
研修後、日本テレビサービス 代表取締役社長 神蔵 克さまより、以下のようなご感想を頂戴いたしました。
<新井さんの講義を聞いていて思い出したのですが、「結」は本当に「余韻」だなと。例えば、プレゼンが終わって帰るとき、エレベーターホールまで見送ってくださる場合があって、その道の途中でプレゼンした内容について先方からちょっとお話ししてくださるときがあるんです。そうすると、すごく良い余韻が残るんですよね。だから、プレゼンが終わった後の関係性といいますか雰囲気も、ちょっと想像しながら「結」を考えてみるのもいいのかなと思いました>
このご感想を伺った新井は目からウロコ。「なるほど!そうですよね!最後の最後まで“結”を意識しながらプレゼンしてみると、全然違いますよね」と勉強させていただきました。
「シナリオの技術」と「プレゼン」は一見、まったく違うもののように感じますよね。
ですが、「起承転結」に分解し、「結」にスポットライトを当てるだけでも
あなたのプレゼンの切れ味はグッと上がります。
「結」に向けて「起」「承」「転」をどう組み立てればさらに良くなるのか、
は是非シナリオ・センターのビジネスシナリオまでお問い合わせください。











