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観客の気持ちを想像して映画を作る
@横浜市立美しが丘小学校

観客の気持ちを想像して映画を作る@横浜市立美しが丘小学校

シナリオ・センターでは、学校や様々な施設で、子どもたちに向けた出前授業「キッズシナリオ」を実施しております。

コミュニケーション力 を上げるシナリオ研修 事例まとめ

先日、クラスでアニメーションを作りたいという、横浜市立美しが丘小学校の6年生の皆さんに向けてキッズシナリオを実施しました。

その模様を、今回担当した田中がご紹介。

お読みいただくと、映画を作るときは「こういうものを作りたい!」という想いとともに観客の気持ちを想像する大切さを改めて実感していただけるのではないかと思います。

=今回の概要==============

・サービス名:「クラスでアニメーションをつくりたい!」
・目的:総合的な学習の時間の一環としての映画づくり
・対象:横浜市立美しが丘小学校さま(5年生26名)
・時間:90分
▼GIGAスクール対応プログラム「キッズシナリオ」詳細
https://sites.google.com/view/kids-scenariocenter/home

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観客の気持ちを想像してジャンルを決める

実は以前、美しが丘小の6年生の皆さんに向けて、キッズシナリオを実施させていただきました↓

本格的な映画を作りたい!

“職業体験以上の学び”を舞台挨拶で!

今回は、そのときの担任の先生からこんなご連絡をいただいたのがキッカケ。

<本年は6年生ではなく、5年生のクラスを担当しています。私のクラスではないのですが、同じく5年生を担当している先生から、「子どもたちがアニメーションを作りたい!盛り上がっているのですが、作り方が分からなくて困っています……」と相談を受けまして、だったらシナリオ・センターさんにお聞きしてみるのはどうでしょう!ということになりました。このクラスの相談にのっていただけないでしょうか?>

わー!!!
昨年に引き続いてのお声掛けとご紹介、めちゃめちゃ嬉しいです!

早速、そのクラス「5年2組」の先生にお話を聞いてみると、

<「総合的な学習の時間」に、現時点ではトムとジェリーのような音をメインとしたアニメーションを作りたい!とみんなで意気込んでいるのですが、脚本の作り方や制作の進め方、どんなジャンルのものを作ればいいか分からないんです……>とのこと。

お任せください!ということで美しが丘小学校へ。

教室に入ると、元気な挨拶とともに「プロが来た!」と田中を見てワクワクしてくれています!
ヤル気が漲っているのが伝わってきます。

まず、今までどんなアニメーションを観たことがあるのか、思い出してもらいました。

次に「じゃあ、どんなジャンルのアニメーションが作りたい?いまパッと思い浮かぶものでいいので教えて!」と聞いてみると、バッ!と沢山の手が挙がりました。

「笑える感じのもの!」
「ハッピーエンドのもの!」
「バトルもの!」
「探偵ものとかミステリ―!」
「ミステリー!」
「ほのぼのするもの!」

いろいろなアイデアが出たのですが、皆さんが口を揃えて言っていたのが「誰かが観て、嫌な想いになるものは作らない!」ということ。

素晴らしい!と思いました。
そう思ったのは、「嫌な想いになるものは作らない」ということではありません。

世の中には、観て嫌な気持ちになる作品もあります。
例えば、残酷な事件や社会問題など、目をそらしたくなるけど考えなければいけない事柄を題材にした作品。こういった作品を作ることも大切です。

田中が素晴らしいと思ったのは、「自分たちが作りたいアニメーションを作る!」ではなく、
「観てくれる人の気持ちを想像して作ろうとしている」という皆さんの想いです。

そうです。観客の気持ちを想像すること。
これが大事なのです。

だから、「どんなジャンルのアニメーションにするか」を考えるときも、観てくれる人の気持ちを想像して決めてみるといいよ!と皆さんにお伝えしました。

どんなジャンルでもまずは登場人物のキャラクター設定を!

では、どんなジャンルがあって、それはどんなものなのか。
先ほど皆さんが答えてくれたものを中心にご紹介しました。

・コメディ
人を笑わせることを目的としたジャンル。
面白い登場人物や物事を通して、観た人を楽しい気持ちにさせる。

・ラブストーリー
恋愛をテーマにしたジャンル。
ハッピーエンドの場合もそうでない場合も、観た人を感動させたり、ドキドキさせたりすることができる。

・バトルもの
登場人物同士が戦闘や格闘を通じて問題を解決していくジャンル。
観た人が正義や戦争について考えたり、スカッとした気持ちにさせることもある。

・ミステリーや探偵もの
大きな事件を解決したり、日常で起こるちょっとした謎を推理するジャンル。
観た人をドキドキハラハラさせる。

・日常系
日常で起きそうな出来事を描いたジャンル。
観た人が「日常だからこそ、こういう問題が起きるよね」と共感したり、「日常っていいな」とほのぼのとした気持ちになることもある。

ジャンルに関してはこちらの記事の「小説のジャンル一覧とジャンル別の特徴」を参考にしてください。

こういったジャンルの種類や特徴を抑えることは大事。
でも、どんなジャンルを作るにせよ、まず最初に抑えていただきたいのが登場人物のキャラクター(性格)を設定することです。

例えば、怖いもの知らずなキャラクターと臆病なキャラクターは、言うこと・やることは違いますよね?
つまり、性格によってセリフや行動が変わる。もっと言うと物語の内容自体が全く変わってきます。

こういったキャラクターの大切さを実感してもらえるように、シナリオ・センターオリジナルのプリント「キャラクターのワークシート」を使って練習しました。

登場人物の「ほし」と「まる」それぞれのキャラクターを設定。
設定したら、そのキャラクターを活かしたシナリオと絵コンテ()を書いてもらいました。

絵コンテ詳細についてはこちらを。

どの生徒さんもとっても上手にシナリオと絵コンテを完成させていました。

このシナリオ作成は“練習”でしたが、練習のときでさえも、皆さんが観てくれる人の気持ちを想像して作っているということが伝わってきました!

どんなジャンルでも、皆さんなら、観る人の気持ちに寄り添った素晴らしいアニメーションができると思います。

完成したら、是非観せてくださいね!

 

*     *     *

 

観客の気持ちを大切にする美しが丘小の皆さん。
シナリオを書くうえでは技術は勿論大切ですが、こういった姿勢も忘れてはいけませんよね。

キッズシナリオを実施していると、技術を紹介しながらも、逆にこちらが子どもたちに教えてもらうことが沢山あります。今回も大切なことを改めて教えてもらえたように感じました。

これからもキッズシナリオでは、子どもたちと同じ目線で、子どもたちとともに面白いシナリオや映像を作るにはどうしたらいいかを考えていければと思っております。映画だけでなく、PR動画や創作劇の作り方を知りたい!といったお問い合わせも大歓迎です。内容もご要望やコンセプトに合わせてアレンジさせていただきますのでぜひお気軽にご相談ください。

▼シナリオ・センター
TEL:03-3407-6936
MAIL:scenario@scenario.co.jp

※映画を作るときはこちらの書籍も参考にしてみてください↓
改訂版 『いきなり効果があがるPR動画の作り方』(「シナリオ教室」シリーズ/言視舎/企画・構成・著:新井一樹 /執筆:川村千重・内藤麻貴・田中和次朗) 

キッズシナリオについて:出前授業やオンライン創作クラス「考える部屋」

・出前授業
シナリオ・センターは、1970年創立。優秀なシナリオライター・脚本家、プロデューサー、ディレクターの養成を目的に創設以来、700名以上の脚本家や小説家が誕生しています。2010年から「日本中の人にシナリオを書いてもらいたい」という思いから、小中学校への出前授業として『キッズシナリオ』プロジェクトを開始。創作を楽しみながら、想像力と表現力が身つくカリキュラムを提供しています。オンラインでも実施可能です!
>>こちらの動画をご覧ください。

※キッズシナリオの活動をアシストくださる方、随時募集中です!
シナリオ・センターが小学校・中学校で実施しているキッズシナリオの活動を後押ししてくれるアシストの方々(個人・法人)を募集中しています。手弁当で実施しているので、アシストしてもらえるととても助かります!
>>詳細はこちらをご覧ください。

・小学5.6年~中学生向けオンラインクラス「考える部屋」
創作が好きな子どもたちが日本全国から集まって、切磋琢磨する特別クラスです。創作を楽しみながら、考える力を身につけていきます。
>>ご興味ございましたら是非こちらをご覧ください。

シナリオ・センターでは、小学校や中学校など教育団体への出前授業を実施しています。オンラインでも実施可能です。「こんなことを子どもたちに伝えてほしい…」というお悩みがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
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  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ