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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

なにも知らない

ミソ帳倶楽部 林海象映画大学

芝公園

シナリオ・センター代表の小林です。今日の東京は、暖かなお日和。なのに、明日はドーンと大寒波になるとか。この気候の波は一体どうなるのでしょうか。これからどうなるのでしょう。
森羅万象を担当しているという神様まがいが出てきちゃったので、本当の神様がお怒りになられたのではととても心配です。()
今、仮住まいが芝公園の近くなので、ぽかぽか陽気に誘われて、芝公園を歩いて、赤羽橋から地下鉄に乗って出勤しました。
芝公園の中に丸山古墳という都内最大級の古墳がありました。登ってみたら、結構な大きさにびっくり。埴輪などがたくさん出土しているのだそうです。
また、連れあいの先祖でもある伊能忠敬の測地遺功表という記念碑があり、千葉の人なのになぜと思って説明を読んだら、高輪大木戸が測量の起点だったとか。なるほど、なるほど。子供平和塔というかわいい塔もあり、これは太平洋戦争で男の子3人を失った親御さんの発案で、全国の子供たちがお小遣いや廃品回収などをして子供たちの力で建立されたのだそうです。毎月1回、子どもたちとお掃除するのだそうです。素晴らしい!!
今まで、すぐ近くのテニスコートにはいったことがあるものの、公園の中にこんなものがあり、そこに大きな物語がたっぷりつまっていたなんて、まったく知りませんでした。世の中に知らないことは山ほどあるのですが、ちょっと心すると気がつくものすら、素知らぬ顔で通り過ぎていたということに今更ながら気が付きました。
創作に携わる方々に「アンテナ張り巡らそうよ!」と言っている私がちっともできていなかった、まずい!と、反省しきりの出社前でした。
何でも見てやろう、聞いてやろう、大事ですね。

感性を磨く

3月1日、弥生初めのミソ帳倶楽部は、「第3回林海象映画大学」。
昨年開催された林海象映画大学では、「映画起源から未来まで」映画文化史をお話しいただきましたが、第3回は「日本映画編」。林監督自ら編集された映像を見ながら、面白い日本映画史をお話いただきます。
シナリオ・センターの講座は、技術に特化してお教えしているので、こういうお話はほとんどありません。ですが、映像を志すのであれば、こうした文化の部分を知らないと深い洞察や表現を生むことができません。
創作する者は、漠然と想いを書き連ねるのではなく、自分が書きたいものを書くだけではなく、それをどう読ませるか、見せるか…他人に伝えるためには、表面的な部分だけではなく、作者が深い洞察をもっていなければ伝わりません。
とはいえ、どうすればいろいろな文化教養知識を得られるのか、難しいですね。
昨日ご紹介したものもそうですが、なにか、まずきっかけを作りましょう。
人はどうしてもこれがチャンスになるのではというところや、ステップボードになるかもしれない人とは出会いたいと思うものですが、それでは経済効果ばかり考えて、人としての在り方を忘れてしまっている日本経済と変わりありません。
創作するということは、目先のことではなくもっとその奥底に潜むものを見据える力を持つことだと思います。
昨日ご紹介した映画ポスターや名作もそうですが、林海象監督のお話も、すぐには役に立たないでしょう。でも、創作の奥底を創るには、そこを磨かなければならないと思います。

シナリオ・センターは、見せるため、伝えるための技術は徹底的にお教えしていきますが、感性はそれぞれ創作者のもの、作家性、作家の目を育てるには、たくさんの文化教養知識を追求していただきたいと思います。

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