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子どもが映画のシナリオと映像を作るときのアドバイス法

横浜国立大学教育人間科学学部付属鎌倉小学校での出前授業

映像制作では、カメラの<枠(フレーム)>を意識する

ビデオカメラだけでなく、スマートフォンやデジタルカメラでも、今は簡単に映像が撮れますよね。
そう考えると、子どもでも映画を作ることができちゃいます。

でも、例えば子どもがイチから映画を作るとしたら、シナリオを書くとき、撮影するとき、どうアドバイスしますか?難しいですか?

いえいえ、簡単なんですよ。
大切なのは、<枠(フレーム)>を意識すること。

シナリオは映像を撮るための設計図。映像に映るものしか書きません。
だから、何を映すのか、カメラのフレームを意識しながらシナリオを書いて、撮影するのです。

これなら子どもでも理解できます。
その“子ども”とは例えば…、
横浜国立大学教育人間科学学部付属鎌倉小学校5・6年生の皆さん。
彼・彼女たちは映像コンクールに応募するため、シナリオ作成と映像撮影に励んでいます。

そのお手伝いをするため、先日、シナリオ・映画撮影ワークショップを実施!
今回はその模様をリポート致します。

アップで協調し、ロングで全体の関係を表わす

ワークショップ1日目はシナリオの書き方とコツ。登場人物のキャラクターの作り方を学んで、こういうキャラクターならどんなセリフを言うのか、どんな動作・仕草・表情をするのか、を考えながらシナリオを書いてもらいます。

そして2日目は映像の撮り方とコツ。撮影に入る前のウォーミングアップとして、どんなシーンのときにどう映すのか、練習してみます。

例えば、シナリオにこんなト書があります。

【先生Aが風船にメッセージ「僕と結婚してください」と書いている。】

先生方に演技をしてもらい、チームごとに色々な角度から撮影し、撮った映像を見てみます。

でも、ロングで映してしまったので、風船に何を書いているのか見えません。

「ではどう撮ったらいいと思いますか?」と聞いてみると子どもたちは…

「風船のメッセージをアップにして映す!」と回答。

正解!

こんなふうにして、どんなふうに撮ればいいかを練習していきます。

この授業を受けて、ある女の子からこんな質問が。
「どんなときにアップにすればいいんですか?」

これはとってもいい質問です。
この理由をシナリオ・センター創設者の新井一は『シナリオの技術』P24「Ⅰシナリオとは 演劇と映像の表現のちがい」でこう解説しています。

【登場人物と観客が共同体験することができるのが、映像の特長です。映像、つまり<枠>の面白さです。
演劇の表現は<セリフ>の面白さであり、映像の面白さは<枠>の面白さです。あるときはアップで協調し、ロングで全体の関係を表わし、見た目の強調で、心理描写をすることができます。
巨匠ヒッチコックは、映画の表現は<小道具>であると言っています。この<小道具>ということは、アップを使わなければできない手法で、その人の心理描写もできる、ということを言っているのでしょう】

アップやロングについてを理解していれば、シナリオを書くときはより映像を浮かべて書くことができ、自分で実際に撮影するときも、表現したいことを忠実に映像にすることができるのです。

質問した女の子は一生懸命、ノートにメモしていました。

どう撮れば、うまく観客に伝わるか

実際にチームに分かれて撮影したのですが、撮影風景を見ているとこんなことがありました。

あるチームは…
〇俳優役の女の子「この女の子たちは喋ってるんだから、私たちは最初、立っているより、座って話してた方がいいんじゃない?で、男の子たちが入ってきたら立つ。魔法の杖をこう見せないといけないから。どう映ってる?」
〇カメラマン担当の男の子「そしたら最初はカメラの角度を下げるよ。それでいこう!」

他のチームも…
〇俳優役の男の子「この役なら、足をブラブラさせて座ってた方がいいと思うんだけど、どう?」
〇カメラマン担当の男の子「いいよ!」
〇俳優役の男の子「どう映る?」とカメラを確認しにくる
〇俳優役の男の子「アップじゃん! 足ブラブラ映ってないじゃん!」
〇カメラマン担当の男の子「でも表情を撮りたい…」
〇俳優役の男の子「じゃあ、アップで撮るなら手をブラブラさせるよ!」

撮影を見守っている大人たちはあまり色々言わないんですが、どちらかというと言う必要があんまりないんです。
大人がいちいち助けなくても、子どもたちはシナリオを何度も見直して、そこに書いてあることを理解しています。そして、それを映像にするためには、どうやって映すのがベストか、何度もテイクを重ねます。

このことも、新井一は『シナリオの技術』P35「Ⅱ映画製作の過程 3.撮影準備」の中でこう触れています。

【<枠>というのは観客の眼であり、登場人物の眼なので、どこにキャメラをすえるかということで監督の腕が決まります。ですから、シナリオを受け取るとすぐに何回も何回も読んで、どういうキャメラワークにすると、うまく観客に伝わるかを研究します】

このことを、ワークショップを2日間やっただけで、子どもたちはきちんと理解して実践できているのです。凄いでしょ?

どう撮影すればいいかも分かったし、その難しさも分かった

子どもたちは<枠>を意識する以外にも、色々なことを吸収しました。
担任の先生が教えて下さったのでご紹介します。

5年生担当 鈴木先生
ワークショップ1日目にシナリオの書き方を学んで、帰宅してから、家でシナリオを書き直して翌日学校に持って来る子がいたり、2日目が終わっても「今日中にやりたい!」と教室で一生懸命書き直している子がいたり、驚きましたね。
それから、「ワークショップどうだった?」って聞いてみると、「シナリオが大事だってことがよく分かった!」「どう撮影すればいいかも分かったし、その難しさも分かった」としっかりした感想が返ってきたんですよ。
今回、普段の授業ではそんなに前に出ない子が質問したり、積極的に参加していたり、そういういつもとはちょっと違う子どもたちの一面が見れて、ほんとにびっくりしました。

6年生担当 小倉先生
これまで、いざ撮影しようとなると、その段階で相談することが色々出てきてしまって、なかなか撮影が進まず困っていたんです。
このワークショップを受けて、面白い作品にするためには、撮影前までに、登場人物のキャラクターならどういう動きをするか役者の動きを確認したり、ドラマに必要な小道具や照明などを早めに準備しなきゃいけないということが、すごく実感できたと思います!

*     *     *
授業が終わってもシナリオの書き方についてや、撮影についての質問を沢山受けました。
そして、「映像コンクール、頑張る!」とキラキラしてました。

シナリオ・映画撮影ワークショップでは、シナリオの技術をベースにしたシナリオ・センターならではの授業を体験できます。
シナリオの書き方のコツを知ることで、映像を撮るときに活かせます。
撮影のコツを理解することで、シナリオを書くときに役立ちます。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

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