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営業でネガティブな反応を切り返す方法

世界をログする書き起こしメディア ログミーの営業スタッフのみなさん

切り返しトークの落とし穴

営業の場面で、お客様からネガティブな反応がきたら、切り返しトークを使う!

これ、営業のセオリーだと思い込んでいませんか?
たしかに、切り返しトークは、営業の教科書にも載っているような有効なテクニックです。

ですが、ここには、大きな落とし穴があります。

例えば、一般的な切り替えしトークと言えば…
お客様に「今はちょっと…」とお断りされたら、「あぁ、そうなんですね。でも、なぜ“今”がいいのかといいますと–」と説得し始めるパターンです。

一見、もっともらしく聞こえますが、このトークはお客様のためにではなく、営業のために営業担当者が言いたいことです。お客様が何にためらっているのかを全く考えていません。

そのため、お客様は一方的に説明を聞かされ、説得されているような気分になります。お客様の気持ちを動かすことはできません。

これが、切り返しトークの落とし穴です。
とはいえ、切り返しトークは有効な営業テクニックのひとつです。

では、落とし穴にはまらずに、効果的に切り返しトークを使うにはどうしたらいいのでしょうか。

必要なのは、
・お客様の立場で考えるシナリオ発想
・お客様のためらいを解決するシナリオの技術
--の2つです。

お客様の立場で考えるために、「と申しますと?」という展開セリフを使って、お客様がためらっている背景と事情を確認します。

そして、確認したお客様のためらいを解決するために、内容を説明する“説明セリフ”使って切り返します。
そうすれば、お客様は、一方的に説明・説得されているようには感じません。

今回は、ログミー(株)さんに体験して頂いたシナリオ営業セミナー(ダイジェスト版)から、お客様のネガティブな反応を、お客様主体で切り返す方法について解説いたします。

ネガティブな反応に対して営業主体で切り返すと、お客様は困る

ログミーさんはスピーチや対談、テレビ・ラジオ、セミナーなどの内容を全文書き起こし、テキスト化(ログ)することで、価値あるコンテンツをより多くの人にシェアするメディアを提供しています。

セミナーでは、お客様に「ログミーに掲載してみませんか」と提案したとき、こんなネガティブな反応が出たら、という場合を想定して、ネガティブな反応をあげてもらいました。

その1つが、「これに掲載するとお申し込みが何件増えるんですか」。

そして次に、このネガティブな反応に対してどう切り返すか、を営業役とお客様役に分かれてロープレをしていただきました。

お客様役のメンバーが言った「これに掲載するとお申し込みが何件増えるんですか」に対して、営業担当役のAさんは「ちなみにその他にどんな施策をされているんですか?」と切り返しました。

すると、お客様役のメンバーは「いや、ちょっとそれは言えないんですけど…」と困ってしまいました。

Aさんは続けて、サービス内容について説明を始めてしまいました。

これが、典型的な営業主体の切り返しパターンです。

では、お客様主体で切り返すにはどうすればいいのでしょうか。

お客様がどんな想いでそのセリフを言っているのかを把握する

お客様から断り文句が出たとき、お客様主体で切り返す方法としては、「と申しますと?」という展開セリフを使います。

では実際に、「と申しますと?」を使うとどうなるのか。

2つ目にあげてもらったネガティブな反応「今回は時間がなぁ」でロープレしてみます。

お客様役のメンバーが言った「今回は時間がなぁ」に対して、営業担当役のBさんは「時間、と申しますと?」と切り返します。

すると、お客様役のメンバーからは「今回のイベントは5時間という長丁場なんですよ。だから、5時間分全部を書きおこしするとなると予算がきついなぁ」という “本当の目的”が露わになりました。

その言葉にBさんは「!」。

なぜだと思います?

Bさんに驚いた理由を聞いてみると、
「【今回は時間がなぁ】と言われたとき、検討する時間がないのかと思ったんです。イベントの時間だとは思いませんでした。しかも、そこから予算の話になりましたよね。【と申しますと?】と聞かずにいたら勘違いしたまま、的外れな説明をしてしまったと思います。「と申しますと?」っていう言葉にこんなチカラがあるんですね」とビックリ。

つまり、お客様がどんなことをためらっていて、そのセリフを言っているのか、背景と事情を把握しないと、的外れな説明をしてしまうのです。

「と申しますと?」でお客様の背景と事情を引き出す

「背景」とは、現在の状態になった理由(例:〇〇ができない、など困っていること)
「事情」とは、これからを見据えたこと(例:〇〇したい、〇〇したくない)
――のことです。

ドラマは、登場人物のキャラクターや背景と事情を設定してから、セリフやリアクションを考えます。
だから、セリフやリアクションには登場人物の背景と事情が反映されています。

このことは、営業の場面に置き換えて考えることができます。
お客様には、商品・サービスに興味を持った背景と事情があり、その背景と事情はお客様が発するセリフやリアクションに表れます。

だから、先ほどのロープレでやったように「と申しますと?」と展開セリフで切り返して、お客様の背景と事情を引き出すのです。

そして、お客様の背景・事情が分かれば、それにあった説明をすればいいのです。

先ほどのロープレでいうと、
「背景=5時間分全部を書きおこしするとなると予算がきつい」と、
「事情=予算内に収めたい」が分かったので、
「5時間分全部書きお越しせずに、特に伝えたい部分をピンポイントで書きおこしすれば予算に収まる!」ということを説明セリフで切り返せばいいわけです。

このようなお客様主体の切り返しトークであれば、お客様も説得されているとは感じないですよね。

切り返しトークとは、営業のためにあるのではありません。
お客様の背景・事情をきちんと理解したうえで、お客様にとって最善の方法を提案するトークのことなのです。

「と申しますと?」は展開セリフ

今回ご紹介した「と申しますと?」は、セリフの種類で言うと、展開セリフに分類されます。

セリフにはいくつか種類があります。
ですので、営業の場面に応じたセリフを使い分けていけばいいわけです。

営業セミナー(完全版)では、このセリフの種類や活用法について、もっと詳しくご説明します。
このやり方が分かれば、もしお客様からネガティブな反応が出てしまっても、営業主体ではなく、お客様主体で切り返すことができます。

ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

※なお、今回の模様がログミーさんのサイトに掲載させて頂く予定です。
ログミーさんの公式サイトはこちらからご覧ください。 

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