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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

生きる魂

「海のほとりのプラネット」(新潮社)

銀河の一票

シナリオ・センター会長の小林です。今日は眠い方も多いかと思います。私もご多分に漏れずW杯観戦でねむ~い。
いけるかと思ったのに残念ながらブラジルに惜敗してしまいました。「日本、頑張れ!」「よし!」「いけぇ!」「え~~?!」と夜中なのについつい声をあげたりして。言われなくたって応援しますよ、日本を。

それなのに、国旗を大切に思うことで愛国心を育てるとか訳の分からないことを言って、野党は欠席しているのに「国旗損壊罪」、衆議院本会議で採決され、自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決してしまいました。
しかも、野党は出席していないのに、質疑応答をしたという形で行ったそうで、与党自民党と維新は、もう議員としてだけでなく人としてもお終いな人たちだと思います。唯一岩屋前外相は反対して、棄権したそうで、一人でもそんな人がいてホッとしました。
その上、「皇室典範改正案」までも、しれっと閣議決定。数を頼んでここまでやるんですよ、お上は。
もう、日本は民主主義国家ではない、独裁国家と成り果ててしまいました。
これほど国会というものをないがしろにする内閣を私は知りません。終戦後はなかったように思います。
嘘ばっかりついているお上は、自分の犯した犯罪はしれっとして、しかもしかも、本日夏のボーナス満額支給ですって。
国会議員の夏のボーナス319万円ですよ~!!これだけもらっていれば値上がりなんて関係ない。やるべきことを棚に上げて、必要のないことをするはずです。

話題作「銀河の1票」(CX)、出身ライターの蛭田直美さん脚本です。市井の何でもない女性が都知事選に挑むお話しなのですが、毎回ジーンとさせられ、最終回の昨日は泣けました。
都知事候補の月岡あかりがいいます。
「たった一人のあなたが放つたった1つの尊い光。銀河の一票」
腐った政治には、小さな星の私達が声を上げていきましょう。尊い光の声を!
ダメなことはダメだと、イヤなことはイヤだと。

海のほとりのプラネット

元作家集団の義井優さんが、小説家としてデビューをしました。
「海のほとりのプラネット」(新潮社)

義井さんが受賞された「第22回女による女のためのR-18文学賞」友近賞を含む全6編の連作短編集です。
受賞したのは6編の中のひとつ「ゴーヤとチーズの精霊馬」(「子供おばさんとおばさん子供」改題)から始まるお話しで、鎌倉を舞台にやさしい出会いが心を癒してくれます。
第1話「ゴーヤとチーズの精霊馬」母を亡くし二人で暮していた鎌倉の古い家から出られずにいた希帆のところへ、ちょっと小学生とは思えない家事能力の長けた義妹の穂乃花の出現から始まり、彼らの周囲には様々な人がさり気なく輪になって取り巻いているという感じの出会いの小説です。
ケチ彦と呼ばれる宜彦叔父さんと、姉の借金をご奉公で返してという隣家の莖婆(くきばあ)の「ご奉公日和」、鎌倉を夢見て引っ越してきた看護師みどりとサーファー紗奈の交流を描く「晴れ時々、曇天娘」、ネイルサロンをやっている穂乃花の母と穂乃花の同級生勇斗のネイルを通してそれぞれの道を探す「シンドバッドの恋の爪」、希帆が母との生活を共にしてきたちゃぶ台の修理から成長を描く「スペシャルなちゃぶ台」、穂乃花をとりまく同級生との友情の誕生を描く「家庭科室の三惑星」
さりげなく、それぞれが繋がっていて、ああ人生って、生活って、こうやって人と結びついているんだなぁとしみじみ感じさせられます。

この登場人物たちのキャラクターが実にいいのです。うまいのです。何かに秀でている人たちでもないからでしょうか、とても愛おしい人ばかりなのです。
お話しにちょっとしかでない希帆と穂乃花の父親や地学部の顧問の先生、バスケ部の男子なども、こういう人いるいるっていう感じにキャラクターが濃い。
登場人物ひとりひとりへの愛情が感じられるのは、作者義井優さんの愛なのかもしれません。文体も暖かい。
世の中が殺伐しているせいでしょうか、最近は私はとみに心穏やかになれる、他人に優しい想いを感じられる本をよく読むようになりました。
瀬尾まいこさん、青山美智子さん、小川糸さん、町田その子さん、今NHKで放映中の夜ドラ「ミッドナイトタクシー」の脚本を描かれている兵藤るりさんなど等・・・。義井さんはこの流れではないかと。
義井優さんのデビュー作「海のほとりのプラネット」は、「ややこしい関係性の中で光る魅力。冒頭から前のめりでエンジンがかりました」と審査員の友近さんは評していましたが、まさにその通りで、すべての人がややこしい関係性の中で確固たる関係性を紡いでいき「人間っていいなぁ」「生きていていいんだなぁ」と思わせてくれます。

義井さんはベストセラー作家になると確信しています。義井さんの次回作、早く読みたい、期待しています!!

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