美輪さん
あっという間に7月ですね。ここのところあちらこちらで地震が起っており、何となく不安な気持ちになります。
もし何か起こっても、今のお上では下々のために何かしてくれることはあるのかねぇ~とか思っていたら、突然、映画のワンシーンを思い出しました。
自衛隊のヘリコプターなんかに乗って安全地帯に行くお上たちが、ゴジラにヘリコプターが叩き落されて、唯一無能呼ばわりされて残された正義の政治家が指揮を執るって・・・。そうか、私は潜在意識の中でこんなことを望んでいるのかぁ~。参ったなぁ、ああ怖い、私自身。
美輪明宏さんが亡くなりました。美輪さんが新聞に掲載されていたエッセイが公表されて、ずーーと戦争反対、9条を守れと言っていらした美輪さんらしい一文だと感じいりました。
勝手ながら、その一部を抜粋させていただきます。
「自らも清貧の生活を実践していらした経団連会長だった故土光敏夫さんが『税金はこれ以上、上げる必要はない。官公庁の無駄な出費を抑えさえすれば、今のままで十分にやっていける。むしろ、お釣りが来るくらいだ』と話していたのを覚えています。(略)
そもそも国の予算制度自体が大きな問題なのです。必要なものに正当な料金を後から支払うべきなのに、最初から金額だけを決めて寄ってたかっての分捕り合戦、使い道は後から。ただただ金を奪い合うことしか頭にないのです。すべての「元凶」がここにあるのです。
「ダメだ、ダメだ」と言われながら、自民党政権がどれだけ続いていることか。「金のない人間は死ね」という政策を平然と進める政党なのです。
それを止めさせたいなら、選挙で投票しないことです。至極簡単なことです。
それでも、自民党に1票を投じるのであれば、「死ね!」と言われても文句を言ってはいけません。そういう人間を自ら選んでいるのですから。
これからの日本をどうすべきか。
もちろん、現場が荒廃した小、中学校の教育改革も最重要課題です。しかし、それと同時に、何も考えないで漫然と生きている中高年世代の意識改革も必要なのです。理知、知性、教養のかけらもなく、物欲、性欲、食欲、名誉欲の『人糞(じんぷん)製造器』になってはいけないのです。
弱い者が容赦なく切り捨てられる社会、それを推し進めようとする政治家たち。世の中を悪くする原因がどこにあり、どうすべきか。それを見抜くのも理知、理性、知性なのです。」
ある意味、そういう人たちを選んでしまった私達にも責任があるということですね。
私達はちゃんと考えて選びましょう。
国立美術館のクラウドファンディング
国立美術館の映画専門機関である「国立映画アーカイブ」が、支援金額1億円を目標に掲げたクラウドファンディングを開始しました。
ここは、映像を愛する方ならご存じだと思いますが、日本唯一の”国立フィルムアーカイブ”として知られています。
文化遺産・歴史資料として国際的に価値の高い映画を収集・保存・展示し、書籍やポスター、スチール写真といった映画関連資料も網羅しているとても大切な国立の機関です。
それがなぜ、1億円のクラウドファンディングをしたかというと、深刻な予算不足です。
覚えておいででしょうか。これほど自国を情けないと思ったことはないので、私はよーく覚えております。
今年3月、文化庁が国立の美術館・博物館に『収益ノルマ』を定めました。2029年度時点で自己収入割合が40%を下回るなどした場合、『社会的に求められている役割を十分に果たせていない館』として、閉館も含めた再編の対象になると言ったのですよ、お上が。
そして、今年度から文化庁から各美術館、博物館等に分配される運営費交付金配分額を激減させました。
国立映画アーカイブは、売上を見込んだ展示とかではなく「映像資料の保存」に重きを置いている機関であるため、自力で収益ノルマを達成することができません。クラウドファンディングは苦肉の策だったと思います。
クラウドファンディングのサイトには、55人の映画人からの応援メッセージが掲載されています。
香川京子さん、倍賞千恵子さん、岡田茉莉子さん等俳優さん、映画監督押井守監督、李相日監督、山田洋次監督、黒沢清監督など、名だたる映画人からのコメントが載っています。
濱口竜介監督は<私自身は「国立」と名のついた施設が、こうしてクラウドファンディングに乗り出すことを健全な事態とまったく思えない。それは、これほどに充実した文化を国がほとんど蔑ろにしていることの証左だからだ。
このことは映画の先達である、絵画や彫刻などの美術全般においても同様だろう。
我々はこの事態を、単なる「資金集め」を超えた文化そのものからの呼び声として受け止めるべきだろう。(略)この呼び声が、断末魔の叫びとならないように。>
<映画を保存するということは、未来に生きる人々とつながる手段でもある。
文化や芸術はただ消費され、泡のように消えてよいものではない。映画を未来に残すという尊い使命を担う国立映画アーカイブの存在は絶対に必要不可欠であり、人間にとって本当の「利益」がここにある。> 早川千絵監督
<もちろん応援したいです。でも、それと同時に国の文化政策をぜひとも見直してもらえるように世論を盛り上げたい気分です。>是枝裕和監督
<国立映画アーカイブの役割は大変重要ですが、クラウドファンディングを行わざるを得ないこと自体がかなりショッキングです。 もちろん応援したいです。
でも、それと同時に国の文化政策をぜひとも見直してもらえるように世論を盛り上げたい気分です。>ピーター・バラカン
<映画は人の心を潤し、始まりのきっかけを与え、背中をそっと押し、人生を変える力を持っています。 国立映画アーカイブは、そんな映画の命を保存し未来へ繋ぐ、かけがえのない唯一の場所です。
映画を守ることは、まだ見ぬ誰かの人生を守ることでもある。日本の映画文化は、日本にとどまらず人類の貴重な文化遺産です。その大切な使命を、全力で応援しています。>井浦新
< スクリーンに映し出された身振り、まなざし、声、風景――それらはすべて、過ぎ去った時間の中で確かに存在した命と、その営みの痕跡である。それを朽ちさせず、次の世代へ届けることは、文化のリレーであると同時に、ひとつひとつの命に敬意を払う行為でもある。>小田香
私が、なにかとしつこく申し上げるのは、文化・芸術は人間が人間として生きるためになにより重要なものだからです。
人としての心を保つための大切なものだと思っています。
国が文化・芸術を蔑ろにするのは、心のない人間、何も考えない、思わないロボットのような人間を創りたいからです。
85年前、すべての人を戦争へ向かわせるために、歌舞音曲は禁止され、本は焼かれ、デートなどとんでもない、楽しいことを一切否定した時代を。
今また、そんな時代を創ろうとしているように思えてならないのです。文化・芸術を守りましょう。私たちの心を守りましょう。













