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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

七夕

「森を見ずして木を見る」展からシナリオ

銀河の一票

シナリオ・センター会長の小林です。今日は七夕様ですが、全国のお天気はどうなのでしょうか。沖縄には台風が接近しつつありますけれど、西日本、東日本の一部では晴れ間もあるようですが、さて?

銀河と言えば、この間終わった「銀河の一票」は、終わった今も評価が高く、出身ライターの蛭田直美さんの脚本だけに、とても嬉しいです。
この作品は、思っていたより視聴率は高くなかったようで、配信だったら、もっと視聴率はよかったのではと、勝手に思っています。今、テレビドラマは若い人たちは20%くらいしか見ていないそうですから。
だけど、このドラマは若い人に是非見てもらいたかったです。
このドラマでは、政治に対する想いを“きれいごと”ではなく“きれいなこと”として描いていて、介護の問題、貧困の問題、アクセシビリティの問題。市井の人々が抱える悩みを、丁寧に描いて、我々の生活に直結しているものなのだと、政治とは遠い場所ではないことを示していました。
そして、何より、誰とも同じ目線で悩みを聞くのが上手いスナックのママあかり。こうした人が上に立つことが大事なのだと思わされるのです。
なにしろ、現実のお上は、他人の話は聞かない、自分の都合のいいことしか話さない方、平気で嘘をつく方なのでね。
ドラマのすごさは、こうした方がいいよというのではなく、これはダメだよでもなく、こういうこともある、こういう人もいるとさりげなく視聴者に問いかけることができることだと思うのです。
国会の空転、勝手な閣議決定などをみるにつけ、明確なビジョンを持っているわけではないスナックのママが、同じ目線の高さで話し、人の話を真摯(この言葉、ろくでもない政治家の様で使いたくないのですが)に聞いて、悩みを共有し、包み込んでいく。その姿が気高くみえてきます。
これこそが政治家に必要な資質だと感じさせられ、今のホンモノの政治家たちが誰一人持っていない資質だということに気付き、毅然とします。
生活に密着している政治だからこそ、私達は声を上げ続けなくてはいけない、私達の声を無視させないことが大切だと思うのです。

 

森を見ずして木を見る

武蔵野美術大学の黒坂圭太教授の退官記念の展覧会「森を見ずに気を見る」に行ってきました。
まあ、わかっていたことですけれど、実際に原画に接してみると、黒坂さんのドローイングの技術のすばらしさ、すごさに、思わずため息が出るほど圧倒されます。
映像になった時とはまた別に、黒坂さんの技術の高さをそのままドーンと見せつけられ、ちょっと震えが来てしまいました。

物語の細部の設定や画面の隅々に至るまで執拗な描写を特徴とした黒坂作品は国内外で大きな評価を受けてきましたが、展示された台本を見て、これがまたシナリオ・センターの形式にあまりに忠実で思わず笑ってしまいました。
シナリオを習ったことで、表現の出し方が変わられたとおっしゃっていました。
来年に完成させるべく創作の一部が映像で見ることができました。
黒坂さん曰く予告編ではなく予感編なのだそうです。黒坂さん独特の大きな木を中心に人々がうごめいているのですが、それがどのような物語を司るのか、作者にもわからないそうで、だから予感編なのだと。ここからどのように成長していくのかは見通せません。黒坂さんの心のままに動いていくのでしょう。

大きな作品がありました。思わず見とれてしまうほど繊細な絵なのです。
なんとその場で即興で描いたものだそうです。「画劇」と称される即興ドローイング・パフォーマンスです。
映画館の暗闇の中で、小さな懐中電灯の灯を頼りに筆を走らせていく、すべてを見通しながら描くのではないので、黒坂さん自身も照明がすべてついた時に、初めてご自身が書いたものと向き合うというすごいパフォーマンスなのです。力がないとできないですよね。

黒坂さんの作品は、独特な描き方、つくり方ですが、物語がなぜか見えてくるのが不思議です。
7/18まで武蔵野美術大学美術館展示室3で行っています。無料です。
この展覧会は、創作を志す人を触発させる、大きなエネルギーをもらえます。

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