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物語の作り方を紹介 ~小学生から大人まで物語をつくりたい人へ~

物語の作り方を紹介

シナリオ・センター式の物語のつくり方をお伝えします!

漠然と悩まずに、プロのように「正しく悩む」!

シナリオ・センターの新井です。

シナリオ・センターでは、お子さんから大人の方まで幅広い年齢層の人たちに、物語のつくり方についてお伝えしています。
春になり、新しいことを始めたい!という方も多いのではないでしょうか。そのなかでも、小説を書いてみたい、脚本を書いてみたいという方に向けて、シナリオ・センター式の物語のつくり方をお伝えしていきます。

「学校でおもしろい物語を発表したい!」
というお子さんから、
「自分の作品を世に出したい!」
という大人の方まで、これから創作をしていく参考にしてもらえたらうれしいです!

創作の4つポイントを押さえておく

まずこんなことを言うと、びっくりするかもしれませんが、物語の作り方には「絶対に、これ!」という正解があるわけではありません。

ただ、物語の作り方をある程度押さえておくと、いたずらに悩んで時間を使ってしまう、ということは避けられます。それに、多くの人に合う方法というのは、自分にも合う可能性が高い、とも言えるのでは。そういう意味でも、物語の作り方を押さえておいて損はありません。

まず、物語を作るうえで必要な4つのポイントをご紹介します。

・登場人物のキャラクターを作る

・登場人物を動かす

・物語の設定を作る

・物語の構成を立てる

大きなポイントはこの4つです。
つまり、物語をつくりたいけど、何から手をつけていいかわからない!という方は、キャラクターを作って、その人物を動かす方法を知り、動かし方がわかったら、その人物がいきいきと動く物語の設定をつくり、物語全体の構成を立てればいいわけです。

物語の作り方① 登場人物のキャラクターの作り方

キャラクター作りの難しさは、会ったことも見たこともない人物を、ゼロからつくることにあります。言うなれば、「のっぺらぼう」の状態で、みなさんの目の前に立っています。

そんな「のっぺらぼう」を想像力を使って、「登場人物」にしていきましょう!

・身長は高い? 低い? 人並み?
・体型は痩せ? ぽっちゃり? 人並み?
・髪型はショート? ミディアム? ロング?
・髪は何色?
・何歳くらい?
・目は大きい? 小さい? 細い? つぶら? 一重? 二重?
・服装は派手? 地味? おしゃれ? ダサい? 無頓着?
・その他の特長は?

「のっぺらぼう」のなんとなくのイメージが湧いたら、そんな見た目の人の内面を考えてみましょう。

・「こんな時、こうしがち」というようなクセは? 口グセは?
・言葉使いは丁寧? 悪い? 一般的? 
・趣味は?
・得意なものは? 苦手なものは?
・境遇は恵まれている? 恵まれていない?
・性格は明るい? 暗い? 優しい? 真面目? 責任感がある? などなど

「のっぺらぼう」から登場人物へと、だんだんと具体的なイメージが湧いてきたのではないでしょうか。「こんな登場人物、実際にいそうだな」と思えるくらいイメージが湧けば、そこに登場人物らしさが生まれたということです。これを「キャラクター」と呼びます。登場人物に「キャラクター」が宿ると、その登場人物ならではのセリフや行動のイメージが湧きます。

物語の作り方② 登場人物の動かし方

いま、みなさんの頭のなかでは、皆さんがつくった登場人物はぼーっと立っているだけです。

登場人物を動かすには、「このキャラクターだったら、こんなことがあったらどうするだろうか?」と考えて、登場人物になにかしらの刺激を加えます。その方法のひとつに「リトマス法」というものがあります。

リトマス法とは、理科の実験で行なったリトマス試液で、水溶液の性質を調べる原理を物語つくりに応用したものです。
リトマス法の使いかたは簡単です。動かしたい登場人物に向けて、人物、セリフ、出来事、小道具、事件、事情、自然現象など、リトマス紙になるものを投入するだけです。

たったこれだけで、二つのことができます。一つは登場人物のリアクションを引き出し、次のアクションへと繋げること。二つ目は、そのリアクションによって、登場人物の性格や設定したキャラクター、感情、考え、目的、葛藤、変化などを伝えられることです。

リトマス法を使うことで、登場人物がリアクションをする「姿」から、目には見えない性格や感情などの部分を描くことができるのです。

物語の作り方③ 物語の設定のつくり方

物語の設定をつくることを、ちょっとかっこよくいうと「世界定め」といいます。物語の設定を考える時に、気をつけてほしいことがあります。物語の設定を考えることが目的になってしまうと、人間が描けていないアイデア倒れの作品になってしまいます。「ドラマとは人間を描くこと」です。そのために物語の設定があることを肝に銘じたうえで、「世界定め」をしていきます。

「世界定め」は、天地人の三つを考えるところから始まります。

天:物語の時代・年代

地:物語が行われる舞台・場所

人:主人公をはじめとした登場人物

 

「天」「地」のアイデアを考える時は、主人公の「姿」がいきいきしそうかを考えながら、たくさんのアイデアを考えてください。「人」のアイデアをだす時は、主人公のキャラクターに加えて、主人公の周りにどんな登場人物がいるとおもしろくなりそうか、人物関係を考えてください。そうすることで、主人公を軸に「天地人」のアイデアが広がります。「人間<設定」ではなく、「人間>設定」で考えられます。

物語の作り方④ 物語の構成の立て方

物語つくりは楽しいので、いきなり書き始めて、どんどん書いて、気づけばどう終わるのかわからなくなってしまうことがあります。物語全体の長さを想定してください。

小説であれば、

・ショートショート=400字詰め原稿用紙 2~20枚
・短編=400字詰め原稿用紙 20~80枚
・中編=400字詰め原稿用紙 80~200枚
・長編=400字詰め原稿用紙 200枚以上

シナリオであれば、

・30分もの=400字詰め原稿用紙 30枚程度
・1時間もの=400字詰め原稿用紙 50~60枚程度
・2時間もの=400字詰め原稿用紙 100~115枚程度

上の例は、あくまで商業的な作品の例ですが、目安にしてください。

物語とは、主人公の人生のある期間で起こった、主人公の変化・成長を描くことで、作者の「テーマ」をお客さんの心に訴えるものです。 物語には、大きく「はじめ」「なか」「おわり」の3つがあります。そして、それぞれ「ねらい」があります。

・「はじめ」のねらいは、「この主人公でこの設定! おもしろそう」とお客さんを物語の世界に引き込むことです。

・「なか」のねらいは、「この主人公、この先どうするんだろう!?」とお客さんを夢中にさせることです。お客さんを「感情移入」させます。

・「おわり」のねらいは、主人公の変化・成長を描くことで、物語の魅力をお客さんの心に訴えます。

「はじめ」「なか」「おわり」のねらいが達成できれば、物語そのものがおもしろくなります。物語の構成は、いろいろな方法がありますが、はじめは難しく考えず、「はじめ」「なか」「おわり」をいかにおもしろくするか、を考えてください。

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物語の作り方に、おすすめの書籍

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