menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

朝から感動できる幸せ。

シナリオ・センター代表の小林です。2月ラスト日を、朝から試写で始めてみました。

 青天の霹靂

朝イチで、劇団ひとりさんの書き下ろし小説を、自らの手で監督された5月公開の「晴天の霹靂」を観てきました。
劇団ひとりさんの原作。出身ライターの橋部敦子さん脚本、劇団ひとりさんは監督デビューです。
出演は、うだつの上がらない孤独なマジシャン晴夫に大泉洋さん、晴夫の母に柴咲コウさん、晴夫の父に劇団ひとりさん。

 

素晴らしい映画でした。脚本家を志す方には、特に見てほしい映画です。
売れない希望のない毎日を送るマジシャン晴夫に、ホームレスになった父が亡くなったという知らせ。
父の段ボールハウスを見て、みずからの未来をみて、「なんで俺生まれてきたんだろう」と絶望する。そこに晴天の霹靂。青空に一線の雷が光り、晴夫を直撃する。
気がつくと、40年前にタイムスリップしており、若き日の父と母に出会い・・・そして・・・。(これ以上は今語りません(笑))

というあらすじですが、身につまされたり、笑ったり、泣いたり・・・心に響く映画です。


橋部敦子さんは、本当に映像が良くわかっていらっしゃる脚本家だと、いつもながら感心して拝見しました。
今、放映中の「僕のいた時間」(フジテレビ)も、毎週欠かさずみて、毎週感心させられていますが、何気ないセリフ、シャレード、小道具の使い方・・・。
もうさすがとしか言いようがないうまいシナリオを書かれる方です。
この映画でも、その力を存分に発揮して、劇団ひとりさんの原作を、見事に「魅(観)せるもの」として変身させたと思います。
脚本家志望の方には、と手もいい勉強になると思います。

それを受けて、劇団ひとりさんは、今回監督デビューだそうですが、うまいです。
外連味のない素直な演出ですが、要所要所の押さえが適格で、うまい。
私は、北野たけし監督や松本人志監督よりも、ドラマというものをわかっているできる監督だと思いました。

 試写を見せていただいたとき、「いい映画だったな」の感想で終わるときと、「いい映画だな、スタッフのお話を是非聞かせてもらいたい」と思うときと、二通りの感情が生まれます。
たぶん、後者の時は、映像づくりの素晴らしさ(きれいとかそういうことではなく)、スタッフの力に感動しているのだと思います。

映画「青天の霹靂」は、是非とも、制作者のみなさんにお話を伺いたいなあと思っています。ミソ帳倶楽部にリクエストしまーす!
 

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ