2025年度第46回 BKラジオドラマ脚本賞(応募総数151篇)にて、『彼女の視点~her point of view~』で最優秀賞を受賞された増田佳子さん。
増田さんは、シナリオ・センターの基礎講座「シナリオ作家養成講座」(※)を修了後、「研修科ゼミナール」へと進み、さらに修了後は、現在在籍されている最上位クラス「作家集団ゼミナール」へと進級されました。
作家集団は自由課題制で、シナリオだけでなくプロットや小説も発表可能な場です。増田さんは今回受賞された作品のプロットをクラスで発表し、その際に寄せられた感想から“ある手応え”を感じたといいます。
「シナリオを学んで、賞をとりたい」とお考えの方は特に、これからご紹介する増田さんのコメントをお読みいただくと、「シナリオ・センターでの学びを、こうやって自分の創作に活かせばいいんだ!」と感じていただけるかと思います。是非参考にしてください【広報・齋藤】
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最優秀賞『彼女の視点~her point of view~』増田佳子さん
「賛否両論の “否”の感想でも、その人の感情をざわつかせることが出来たのかもと思えたのです」
=あらすじ=
道の駅で働く麻子は、地元のアスパラガス農家の一人娘。“観光客に頼られる大人”になったように見えたが、自分の進路や気持ちには曖昧なまま日々を過ごしていた。ある日、道の駅の店長から社員にならないかと誘いを受け、迷う麻子。そんな中、SNSで9年前に自然消滅した元恋人・拓郎の名前を見つけ、動揺する。さらに、拓郎の妻と思われる山辺マコの日記に辿り着く。素直に綴られるマコの日常に惹かれ、「東京のアスパラガスの美味しさに感動した」という日記を読み、地元の大きいアスパラガスを送ってあげたいと思った麻子は――。

――受賞のご感想をお聞かせください。
ちなみにこれまでこのようなコンクールに応募されたことはございますか?
〇増田さん:BKラジオドラマ脚本賞への応募は今回が初めてです。
ラジオドラマコンクールの応募は今回も含めると長編と短編合わせて10回ぐらいです。
短編で最終選考に残ったことはありますが、長編では一番良くて一次通過だったので、最優秀賞の連絡を受けたときは驚きで声がひっくり返ってしまいました。
BKラジオドラマ脚本賞は、歴代の受賞者に好きな作家さんがいたり、好きな受賞作も多く憧れの賞だったので、震えるほど嬉しかったです。今でも実感が湧きません。
――この作品を書こうと思ったキッカケや、この作品に込めた想いを教えてください。
〇増田さん:私はブログやエッセイなどで綴られる人の日常を読むのが好きで、特に気に入ったものは何度も読んでしまうのですが、あまりに読み過ぎて暗記してしまいそうなことがあります。「どうして会ったこともない人の文章にこんなに夢中になって繰り返し読んでしまうんだろう?」と疑問に思い、この物語を書こうと思いました。
この作品に込めた想いは色々あるのですが、私自身も主人公と同じく優柔不断なので、「選ぶことは怖いことじゃないよ」というメッセージを込めました。と言っても、これは書いているうちに導き出した答えと言う感じがします。そして、自分の好きなことは意外ともう近くにあるのではないか、ということが伝わればいいなと思います。
――どういったところに特にこだわりましたか?
〇増田さん: 主人公の日常は家と職場の往復で、大きな事件も起きません。自分の部屋にこもって日記を読むシーンが何度かあり、モノローグも多めです。これは実写だと地味な画になりそうだなと思ったのですが、ラジオドラマで心の動きを描けば、ラジオドラマならではの物語になるのではないかと思いました。
絶対に入れたいと思ったのは、主人公が夢中になって読むSNS上の日記です。
また、日記やモノローグが続いて内向的な物語になりそうでしたので、主人公が現実の世界とも繋がっていることを表すために、職場での会話や両親と囲む食卓等を意識して入れました。
コンクールに応募するときはいつもギリギリで、特にWEB応募だと締め切り1分前だったなんてこともあるのですが、今回はいつもより早く書き終わり、見直しに時間を掛けられたことが良かったのかもしれません。
――今回、シナリオ・センターでの学びが活きたと感じられたことがございましたらお聞かせください。
〇増田さん:今回の作品は作家集団のゼミでプロットを発表しました。研修科ゼミのときは「いい話」とか「ほのぼのしてる」と言われることが多かったのですが、今回は感想に賛否両論あり、手ごたえを感じました。「否」の感想でも、その人の感情をざわつかせることが出来たのかもと思えたのです。
そして、普段はざっくりとした構成しか考えずに書いていたのですが、今回まずは構成を意識して書きました。
初稿を書き終わって見直す際は、構成よりも主人公の心情を優先して直しました。
私は淡々とした話を書くことが多く、「ドラマがない」「ラストが弱い」と指摘されることが多かったのですが、葛藤や変化をいつもよりは描けたかなと思います。
「セリフを書くのが好きな方は、ラジオドラマに向いているかもしれません」
――「ラジオドラマを書いてみたい」「ラジオドラマコンクールに応募したい」という方に向けて一言いただきたいのですが、まずは増田さんが思うラジオドラマを書く楽しさや魅力を教えてください。
〇増田さん:ラジオドラマは頭の中で自由に映像を描けるので、書くのも聞くのも楽しいですよ。予算を気にせず好きなコトが書けるし、ホラーやSFも合うと思います。
ラジオドラマは見えない分、実写ドラマよりも説明が必要なので、セリフの中にいかに自然に説明を入れるか……大変ですが工夫のしどころだと思います。セリフを書くのが好きな方は、ラジオドラマに向いているかもしれません。
個人的には、昔のラジオドラマも聞きたいので、いつか有料の配信サービスが出来るといいなと願っています。
――おすすめの勉強法がございましたら是非!
〇増田さん:私もまだまだ道半ばですが、おすすめの勉強法は、やはりラジオドラマを聞いてみることだと思います。初めは慣れないかもしれませんが、聞き慣れてくると世界観に浸れます。
また、音で描くドラマですので、書いたシナリオを声に出して読むことも大事だと思います。
それから、ラジオドラマのシナリオを読んでみると実写ドラマとの違いが分かると思います。
私は構成の流れやシーンの数を参考にしたくて、好きな作品のシナリオをいくつか箱書きにしてみました。
――最後に何かメッセージをお願い致します。
〇増田さん:私はラジオドラマを盛り上げていきたいので、皆さんに魅力を伝えられるよう、これからも頑張って色々な物語を書いていきたいです。
そしてラジオドラマに軸足を置きつつ、実写やアニメ、小説にもいつか挑戦してみたいと思っています。
今回の受賞作は2月14日に放送予定ですので良かったら聴いてください。
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ご紹介した増田さんの
「今回は感想に賛否両論あり、手ごたえを感じました。“否”の感想でも、その人の感情をざわつかせることが出来たのかもと思えたのです」
という言葉から、どんな感想であっても受け止め、自分なりに咀嚼して創作へと繋げていく姿勢の大切さを感じ取っていただけたのではないでしょうか。
そして、こうした経験を重ねられるシナリオ・センターは、コンクールで賞を目指す方にとって最適な環境なのでは!ぜひシナリオ・センターを活用し、創作の力をさらに伸ばしていただければと思います。
※これまでも多くのシナリオ・センター在籍生・出身生がBKラジオドラマ脚本賞で受賞されています。
こちらの記事も是非ご覧ください!
▼第43回 BKラジオドラマ脚本賞 最優秀賞受賞 高橋百合子さん 佳作受賞 阿部奏子さん
▼第41回BKラジオドラマ脚本賞 最優秀賞受賞 山本昌子さん
- 「基礎さえしっかりしていれば、いま書いているライターぐらいに到達することは可能です」
これは、シナリオ・センター創設者であり脚本家の新井一の言葉です。
実際のところ、シナリオコンクールの受賞者の9割がシナリオ・センターの受講生・出身生です。
受賞を狙っている方は是非、シナリオ・センターの講座をご検討ください。
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