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笑いあり涙ありのドラマを
令和4年度橋田賞新人脚本賞 長島清美さん

笑いあり涙ありのドラマ/令和4年度橋田賞新人脚本賞 長島清美さん

「シナリオを書くときにいつも思っているのが、涙の中にも笑いがあって、笑いの中にも切なさが残る、そんな作品をずっと書いていきたいな、と」。

これは、『ビリーヴ』という作品で令和4年度橋田賞新人脚本賞(応募総数597篇)の佳作を受賞された長島清美さん(大阪校作家集団)の受賞スピーチの一部です。

同賞の贈賞は、番組や俳優さんに贈られる第31回橋田賞の贈賞式とともに開催。

令和4年度橋田賞新人脚本賞 長島清美さん

長澤まさみさん(『エルピス —希望、あるいは災い—』)や目黒蓮さん(『silent』)など、今を代表するような受賞者が並ぶ中、司会をされた安住紳一郎さんが「さすが脚本家ですよね。最初の一言でね、グッと心つかまれますもんね」と拍手していたのが長島さんのスピーチでした。

笑いあり涙ありの作品を書きたい、という長島さんの想いがつまった受賞作は、『月刊シナリオ教室』(2023年7月号)にインタビューとともに掲載されています。

こちらのブログでは、受賞スピーチとともに、長島さんが創作にどのように向き合っているのかが分かるコメントをご紹介。

「笑いあり涙ありの人間ドラマを描くにはどうしたら……」とお悩みの方、ぜひ参考にしてください。

※なお、長島さんは2020年に第20回テレビ朝日新人シナリオ大賞 優秀賞を受賞されています。そのときのコメントはこちらから。
テーマ「25歳」 で書いて

受賞スピーチ
「涙の中にも笑いが、笑いの中にも切なさが」

〇長島さん:緊張してるんですけど、短く終わるので聞いてください。

今年2月に飼ってた猫が亡くなりまして、すごく辛くて悲しくて泣いてばっかりいたんですけど、やっぱり好きなドラマを見るとなんか笑っているんですよね、いつのまにか。ドラマってそういう力があるなぁと。

で、シナリオを書くときにいつも思っているのが、涙の中にも笑いがあって、笑いの中にも切なさが残る、そんな作品をずっと書いていきたいなと。

いつか私の書いたセリフが、今ここにいらっしゃるような素敵な、心震わす俳優さんの方々の口からこぼれたら、どんなにいいだろうと。それを目標に日々頑張っていきたいと思います。

受賞作『ビリーヴ』について
「結局、私のテーマはどの作品も突き詰めると同じなんですよね」

==『ビリーヴ』あらすじ==
猿渡茂(52)。独身。大手工場で現場一筋で勤務してきたが、工場が閉鎖され、本社の内勤に異動になった。PC経験のない猿渡が手伝える仕事などない。手伝おうとしても、若手社員に「大丈夫です」と体よく断られる毎日。そんなある日、田舎の妹から荷物が届く。その中に、実家に届いたという手紙が入っていた。それは高校時代の同級生で、猿渡が密かに恋した人・越智縁からだった――

 

――受賞の感想を

〇長島さん:脚本の勉強を始めたのが約7年前。かなり遅いですよね。でも今回、橋田賞新人脚本賞いただいて「脚本家になる!という夢を持ち続けていいんだ!!」と背中を押していただいたような気分です。

と同時に、橋田壽賀子先生のドラマは、子どもの頃からたくさん見ていたので、橋田先生のお名前がついた賞をいただけたということは嬉しい反面、身の引き締まる思いです。受賞のお電話をいただいた時よりも今のほうが震えます。

――応募の際に、今までの受賞作の分析や対策はされましたか? 

長島さん:分析や対策は特にしていません。過去作は一通り読みますが、「自分が書きたいものを信じて書くだけだ」と、いつも思っています。

――この作品を書こうと思ったキッカケは?

〇長島さん:「ある日突然、高校時代に憧れていた女性からラブレターが届いたら?」「それが冴えない独身52歳の男性ならどうする?」と、想像したらワクワクして。

――作品のテーマはどこに置きましたか?

長島さん:結局、私のテーマはどの作品も突き詰めると同じなんですよね。「自分を信じよう!」「いくつになっても自分の未来を信じよう!」という作品へと行きつきます。

――主人公・猿渡をなぜ52歳という設定に?

長島さん:52歳って、若く見える人は若いけど、老けて見える人もいて、その人の生き方が如実に出てくる歳だと思うんですよね。

でも、「まだまだ夢を持っていいんだ、ワクワクして行こうぜっ!」て。自分も含めて50代への応援歌になるような、そんな作品にしたかったし、そんな主人公であって欲しかったんです。

――主人公を次々困らせていく途中のエピソードはどうやって?

〇長島さん:意地悪な悪役を出せば早いのですが、そうではなくて、みんな普通に仕事をしているんだけれど、主人公にとって、その職場は居心地が悪い。周りの悪気のない対応が、結果主人公を追い詰めていくという感じを出したいと思い、「大丈夫です」を連発させました。

――最後に、今後の展望を

長島さん:今の目標は、自分の脚本が映像化されること、それだけです。私もまだまだこれからです。夢は逃げません。

これからも、日常の中にある日本人の“侘び寂び”を忘れず、涙の中にも一筋の笑いがあるドラマ、人情や心のひだを丁寧に描いていきたいと思います。

 

*     *     *

令和5年度橋田賞新人脚本賞では、これまでの1時間作品に加え、短編作品(15分程度)も募集されています。1時間作品(入選作1篇)と短編作品(入選作1~3篇)はそれぞれ映像化予定とのこと。脚本家志望の方は、今回ご紹介した長島さんの創作に対する姿勢などを参考にしていただき、挑戦してみてください。

これまでも在籍生&出身生が橋田賞新人脚本賞を受賞されています!
こちらの記事も併せてご覧ください

令和2年度橋田賞新人脚本賞 藤田知多佳 さん 山脇さやかさん

令和元年度橋田賞新人脚本賞受賞 小泉理恵子さん

平成30年度橋田賞新人脚本賞受賞 いとう菜のはさん 三谷武史さん

平成29年度橋田賞新人脚本賞受賞 菊地勝利さん

平成28年度橋田賞新人脚本賞受賞 花田麻衣子さん 

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