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楽しく書くことが創作の第一歩

橋田壽賀子賞の受賞写真

~第25回橋田賞授賞式より~

「私に脚本が書けるでしょうか…」
なかなか創作の第一歩が踏み出せないという方々からよくこういったお問い合わせを頂きます。
こう悩んでしまうのは、「うまく書かなきゃ!」と思ってしまうからではないですか?

また、「書けない…」とスランプになってしまったときも同じではないですか?
「完璧にうまく書かなきゃ」と思ってしまうから、どんどん書けなくなってしまう…。

それでは、創作の第一歩が踏み出せないとき、スランプのとき、こういった「書けない」ときはどう対処すればいいのか。

この対処法を、平成28年度橋田賞新人脚本賞佳作を受賞された花田麻衣子さんや第10回WOWOWシナリオ大賞優秀賞を受賞された新井まさみさん、また映画監督の矢口史靖さんやシナリオ・センター創設者の新井一の言葉から読み解いていきます。

敢えて100%納得するものでなくてもいい

シナリオ・センター創設者・脚本家 新井一
「課題は書いているのですが、本当に自分で納得がゆかないのです。だから課題が送れないのです。
でも妥協はしたくないのです。自分で“これだ!”と納得がいくまで頑張ってみるつもりです」
これは今日、通信の方からいただいた質問のお手紙の一部です。(中略)
今、私たちがめざすのは、この納得ということです。
なるべく完全なものにするための目標をめざして一生懸命、納得ができるまでやることかもしれません。
しかし、私はそう大上段に振りかぶった覚悟ではなくても、もっと気軽に、つくることをおすすめしたいと思います。
われわれが学ぶシナリオでも、スポーツでも芸術でも、出来上がりは考えず、一生懸命を数多く積み重ねたのであれば、敢えて100%納得するものでなくてもいいのではないでしょうか。
((『目からウロコのシナリオ虎の巻』 P184「不完全主義のすすめ」より))

とにかくエンドマークまで突っ走る

映画監督 矢口史靖さん
僕は最初に勢いに任せて台本を書いちゃうんです。
どんなにいびつになろうが、クライマックスも決めずに書く。(中略)
「これって面白いじゃん」ってワクワクしちゃうと止まらない。
そんなふうに書いて一発で上手くいくわけではないけれど(笑)、とにかくエンドマークまで突っ走る。途中で手を止めてしまうと、熱が冷めちゃうので。
(『月刊シナリオ教室2012.4月号』より)

書いていて凄く楽しかった

第10回WOWOWシナリオ大賞 優秀賞受賞・新井まさみさん(通信)
ソロウェディングというのは、結婚はしないけど、ウェディングドレスを着て写真を撮る、という実際に京都にあるサービスのことです。
早く書かないと誰かほかの人が書いちゃう!と思って急いで作品に仕上げました。(中略)
やっぱり、女の人はドレスがすごく好きだと思うので、作品の中でドレスを何十着も試着する、着替えのシーンを沢山入れました。書いていて凄く楽しかったです。
自分が書いていて、『面白いな』『楽しいな』と思うことを、見ている人に伝えられる脚本家になれるように精進していきます」
(『洛中洛外ソロウェディング』受賞コメントより)

書き終えてしまうのが、とても寂しくて仕方がなかった

平成28年度橋田賞新人脚本賞 佳作 花田麻衣子さん(作家集団)
小さな頃から物語が大好きでも物語に支えられて生きてきました。
自分も創作をしたいと思い、3年前から脚本を勉強し始めたんですけど、仲間内からは私の作品はすごく地味で目立たないとそういう感想が多かったので今この場に立ってることが凄く驚いています。(中略)
選んで頂いた『今日はごみの日』は、目立つ作品ではないですが、今までで一番好きな作品です。
書き終えてしまうのが、とても寂しくて仕方がなかったのを覚えています。
この作品を選んで頂いて本当に嬉しいです。
(『今日はごみの日』受賞コメントより)

完璧に書くのでなく楽しく書くことが書けないときの対処法

・大上段に振りかぶった覚悟ではなくても、もっと気軽に、つくること
・とにかくエンドマークまで突っ走る
・書いていて凄く楽しかった
・書き終えてしまうのが、とても寂しくて仕方がなかった

これらのコメントから、もうお分かりですよね?
「書けない」と感じるのは、新井一が述べているように、完全なものや自分が心底納得いくものを目指しているからですよね。
でも矢口監督も、新井まさみさんも、花田麻衣子さんも、楽しく、ワクワクしながら書いています。

楽しく書けば、一気に書き上げることもできますよね。
第10回WOWOWシナリオ大賞で大賞を受賞された舘澤史岳さん(作家集団)とお話しさせて頂いた際、脚本を書くときはエンドマークまで一気に書き上げると仰っていました。
また、この「一気に書き上げた」ことが、コンクール選考委員からの「ドライブ感がある」という評価に繋がり、大賞を受賞できたのでは、とも分析されていました。

「楽しく書く」というと、すごく当たり前のことのように思いますが、実はそれこそが創作の第一歩を踏み出すためにはすごく重要。
完璧に書くのではなく、ワクワクしながら楽しく書き上げることこそが書けないときの対処法なのではないでしょうか。

せっかく脚本を書くなら、しかめっ面で苦しみながら書くよりも、楽しくワクワクしながら書き上げた方がいいですよね。
楽しく書いて、コンクールで賞もとれたら、こんないいことはありませんよね。

創作の第一歩が踏み出せないとき、スランプのとき、こういった「書けない」ときは、楽しく書くこと。
創作の第一歩を踏み出すためにも、スランプを脱却するためにも、ぜひこの対処法をお役立てください。

なお、シナリオを書く上で大切な「技術」については、第5回市川森一脚本賞におけるコチラのブログをご覧ください。
コンクールで賞をとるにはキャラクターが重要

脚本コンクールで最終選考に残るためにはプロデューサー視点

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