menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

調べる

基礎講座

映画の日

シナリオ・センター代表の小林です。12月になっちゃいました。
今日12月1日は映画の日です。実はシナリオ・センターの新井巖講師の誕生日でもあります。新井一の息子なので、映画の日に生まれるとはさすがと思っていたら、映画の日が後から制定されていました。(笑)
1896年神戸で初めての映画が一般公開されたことを記念して、1956年に日本映画連合(現日本映画製作者連盟)が作ったのだそうです。
まったく意味のない話になっちゃいましたが、気になったら何でも調べられるのがネットのいいところです。これを言いたかった。(笑)
でも、これを創作に使おうとしたら、ネット検索で終わらせてはいけません。
物書きは、もっとちゃんと足を使って調べて、間違いがないかをチェックし、深く掘り下げ、とことん追求しなければなりません。
発想は、地道な努力から生まれるのだと思います。

今、私は出身作家の吉川英梨さんの「感染捜査」の第2弾「感染捜査~気血島決戦~」を読んでいます。
ちょっと時間をかけてじっくり読んでいます。
帯でいうところの『「ゾンビ×海保×警察」ノンストップアクション第2弾』ですから、次々と迫る展開に読み進んでいきたいのですが、あえてじっくり読み進めています。
というのは、吉川さんの小説は、海上保安庁、警察、水上警察、警視庁教場などを描いた小説が多いのですが、その組織などもよく調べ、だからこそ生まれてきたのであろうお話で、真実味があるからこそ魅力的に迫ってくる作品ばかりなのです。
今回の「感染捜査~気血島決戦~」もものすごく色々調べられていらして、サルベージなどの技術、舞台の歴史的背景、組織の動きなどが物語にすべて起因してくるので、ゾンビが出てくるアクションとしてだけでは読み進めることができないのです。
この力が、フィクションでありながら実際に起こりうるのではないかと思わせられて、怖い、うまい、すごいのです。
調べるということは、ネット検索のことではないということを知って欲しいと思います。
来週には、「感染捜査~気血島決戦~」がどんな面白いかご紹介をさせていただきたいと思っています。

伝える

今年最後の基礎講座が、12月1日今日から始まり、22日まで4回にわたって行われます、師走の忙しい時ですが、来年の足掛かりに、ステップアップしたい方々が通学とオンラインのハイブリッドで聴講してくださっています。
150分×4回で基本のシナリオの技術をお教えしています。
いつもよりちょっと駆け足なので、毎週書いてきていただいた宿題を、聴講している間に添削して、その日にお返しして、その場でチェックしていただけるようにしました。
こちら側の裏話ですが、毎週添削するために講師がスタンバイしていなければならないので、本当は大変なのですが、確実に技術の定着をしていただくにはこれが一番だと思っているのです。
知識を入れるだけではだめで、それを形にする(シナリオ)ことで、初めて腕に技術がつきます。
実際に描くということは、案外強制されないとできないものです。宿題というカセがあるから、描く。
どなたでも自分からどんどん描くというのは至難の業です。思ってはいても、さあ、描こうって思っても、何を描くということが明確でないと、思いつかなかったり、描き始めても途中で筆が止まってしまったりします。
でも、宿題には課題があり、それも講義に添った課題ですから、教わったものを形(シナリオ)にすればいい、やりやすいですね。
しっかり描いてください。

今年は、420年に一度の壬寅で36年に一度の五黄の寅の年ですから、芽吹きが生まれる、明日への先駆けの年だったはずなのですが、どうもろくでもないことばかりでした。
今も国会は見るに堪えないし、原発再開に、防衛費増大、敵基地攻撃能力って、戦争でもやる気なのか、なに考えているのか、信じられません。
でも、でも、今年落ちるところまで落ちてしまえば、来年はきっときっとすべてがきれいに、新たに飛躍できる。
そう信じて、私達は、シナリオの技術=伝える技術を大事に育てていこうではありませんか。
ちゃんとNOが言えるように、今年最後の基礎講座楽しんでください。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ