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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

こどもとばばあ

考える部屋 大発表会シナリオ集

ゆるゆる

シナリオ・センター代表の小林です。月・火曜日とお休みをいただき、日曜日から癒しの旅に行ってまいりました。
行き先は松本浅間温泉+扉温泉、温泉三昧の旅。
長野県は涼しいと思っていたら、松本は盆地ですから、東京と変わらず暑く、ま、空気がきれいで爽やかな分がちょっと違ったくらいでした。(残念!)
扉温泉は、標高が高く高原ですのでとても涼しくホッとしましたが。
どちらも温泉三昧、これでもかというくらい温泉に浸かりまくり、美味しいものを食べまくり、心も体もどっぷりユルユルになりました。
高校時代の友人たちとの女子会というにはおこがましいばばあ会の旅は、なにかというと「いつどうなるかわからないから」と老い先短いことを水戸黄門の印籠ように出し続けるという好き勝手放題の旅です。

ちょうど7年に1度の善光寺御開帳で(しかもなんと29日で終わる前日というタイミングのよさ)、温泉と美味しいものを食べる旅だけでは飽き足らず、ご利益もいただこうという図々しさで長野・善光寺にもいきました。
思っていたより人出が多くなかったのは幸いでしたが、なにしろこの数日の暑さはご多分に漏れず、めちゃ暑い。日差しの強さは、空気がいい分半端なく、ちょい熱中症気味になりながらお参りとなりました。

御開帳のシンボル「回向柱」に触れると、一瞬涼しい風が舞い、なんだかご慈悲をいただいたような気がしました。
もちろん、皆様の大願成就もお願いしてまいりましたよ。
「回向柱」は、前立本尊とをつなぐ「善の綱」で結ばれていて、その回向柱に触れることで御仏のご慈悲を受け極楽往生ができるといわれています。
ばばあ会にふさわしい、旅のエピローグでした。
おかげさまで、しっかりリフレッシュして帰ってまいりました。
今日からまた「表参道シナリオ日記」、頑張ります。
皆様も暑さにめげずに、「心頭滅却すれば火もまた涼し」とシナリオに没頭いたしましょう。
7月末には、新しくなった橋田賞のミソ帳倶楽部も行います。

考える部屋

今一番楽しいのが、こどもたちにシナリオを描いてもらうことです。
コロナ禍で唯一よかったと思われるのは、GIGAスクール構想の実施で、小・中学校ほぼ全員に端末、タブレットが貸与されていることでしょうか。
使い方によって、文部科学省が思うような効果をあげられていない学校もあり、本当のところ、どこまでいいのかはわかりませんが、教育方法も過渡期であることは確かです。
でも、シナリオ・センターにとっては、このタブレット貸与はいい方向へ向いています。
小・中学校から、映像の作り方を教えてくれと言うご依頼が相次いでいます。
子どもシナリオに関しては、ボランティアですが、喜んで出前授業をさせていただいていますし、地方の学校の場合はオンライン授業もさせていただいています。
映像づくりにはシナリオは欠かせません。シナリオを描いてもらうと、映像の特性を使ってどう映せばいいのかを子供たちは、すぐさま理解します。ここが子供の感性のすごさです。
シナリオを描くことで、自分の心で想い、頭で考え、表現する(伝える)ことができるようになります。

シナリオ・センター独自で行っている「キッズシナリオプロジェクト 考える部屋」1期生の1年間が終わりました。
先日、1期生の大発表大会が行われ、これがまた驚くような作品を見ることができました。
最初は、面白いものを描こうという意気込みが強く、独りよがりだった子どもたちが、自分の作品だけでなく他人の作品と向き合うことで、それぞれをリスペクトしあい、客観的なものの見方に変わっていきました。
彼らの毎回のゼミを見ていて感心するのは、それぞれの作品ついての感想を述べる時です。
「ここが面白かったから、○○が活きていた」「〇〇のセリフが生き生きしていてキャラクターがよくわかり、○○の行動が自然に共感できた」「T君らしい○○の作りがよくできていて、うまいと思った」など等、とても具体的なのです。
ともすれば、大人のゼミは「面白かったです」「うまいです」という感想にもならない、本当に聴いてくれていたのかも信じられない感想もあるのですが、子どもたちは誰一人いつでもきちんとしたコメントを出すことができます。
むしろ、講師の方がタジタジになることも。
ゲストにお招きした「ちびまるこちゃん」などの脚本家の田嶋久子さんは、すっかり「考える部屋」の子どもたちのとりこになって、2カ月目からレギュラー出演をしてくださいました。そして、子どもたちと同じところに立って、シナリづくりを最後まで一緒に。
修了のコメントでも「考える部屋に参加してから、自分の脚本がちょっと変わったんじゃないかなと思っています」とおっしゃってくださいました。
子どものパワーはプロにも刺激を与えてくれるのですねぇ。

子どもたちの修了作品は、大発表会では、ちびまる子ちゃんで藤木役をやっていらっしゃる声優の中さんが読んでくださり、子どもたちも大感激で、中さんは「これプロが書いたんじゃないの?」と思った作品もあったよとびっくりされていました。

とてもすてきな1期生たちの次へのはなむけに「キッズシナリオプロジェクト 考える部屋 大発表会シナリオ集」を創りました。
もう一度シナリオで読んでみると、本当にそれぞれの個性の中にキラッキラな才能が見えて、今一度改めて感動してしまいました。
こうした子どもたちの個性をつぶさない大人でありたい。未来を大事にしたいとしみじみ思います。

どうか、欲の塊の大人が牛耳る世界を、子どもたちに押し付けないでください。
伸びやかに子どもたちが過ごせるように、掛け声だけでなく嘘をつかない、本当に子どもの未来を考えている大人を探して、1票を投じたいと思います。

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