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お話作りや本が好きな子どもたちにはシナリオがおすすめ!

お話作りや本が好きな子どもたちにはシナリオがおすすめ!

放課後NPOアフタースクールさんが運営する台東区立 谷中小学校 放課後子供教室。昨年2021年6~12月まで5・6年生に向けたキッズシナリオ「シナリオプロジェクト」を実施しました()。

そして2022年一発目は、3・4年生に向けて実施!

=今回の概要==============
・サービス名:「シナリオプロジェクト」
・目的: シナリオ作り
・対象:NPO法人放課後NPOアフタースクールさま 小学3・4年生
・時間:約1時間
※キッズシナリオの詳細
https://sites.google.com/view/kids-scenariocenter/home 
====================

今回参加してくれた生徒さんたちとは “はじめまして”だったのですが、そうとは思えないほどのスピードで、担当の新井と生徒さんが打ち解けていて、わたくし広報の齋藤はビックリ致しました。

でももっと驚いたのは、「本を読むのが好き」「お話を作るのが好き」という子どもたちに、シナリオの技術による“お話作りのポイント”を伝えると、あっという間にコツをつかんでどんどん書けるようになるということ。

「シナリオなんて子どもに書けるの?」という心配は全く無用です。

そんな今回の模様をレポートいたします!

“お話”を作る前に、どんどんアイデアを出す!

*

〇新井:まずは、みんなの“呼び方”を決めよう!普段、何て呼ばれてる?もしくは、ここで何て呼ばれたい?

――この呼びかけにガールズパワー炸裂!
「この人はすっごく本が好き!」「じゃあ“本師匠(ほんししょう)”っていうのはどう?」「私も本好き!本係だったから」「でもこの人、隠れるのも得意だよね」「目を離すとすぐ隠れちゃうの」「ほらもう隠れてる!」などなど、いろいろな情報&提案が飛び交います。

〇新井:ちょっとちょっと、僕のことも気にかけて(笑)。僕のあだ名もお願いします。

〇生徒さん:あらいかずきさんだから、アラカズ先生

〇新井:僕は先生じゃないから、アラカズでいいよ!

――と、ここで新たな生徒さんが入室。

〇新井:どうも初めまして。ついさきほど、あだ名が決まりました、アラカズです。

――と、こんな感じで和気藹々 スタートです。

〇新井:みんな本が好きなんだね。お話作るのも好き?

〇生徒さん: 好き好き!

〇新井:おお!じゃあ今日は『もしもももたろう』というのをやります。みんなも知ってるよね、昔話でお馴染みの『桃太郎』。でも、鬼が村を襲った理由って知ってる?

〇生徒さん:鬼ヶ島がどこにあるかは知ってます!

〇新井:え!?

〇生徒さん:鬼ヶ島は香川県にあるらしいです。桃太郎は岡山県で産まれて、鬼退治のときに船に乗るって書いてあった本がありました。この説でいうと、船で香川県まで行ったんじゃないかなと思います。

――“本師匠”と呼ばれるほど本が好きなこちらの生徒さん。ちなみに、この後も時折、いろいろな話を披露してくれました。新井も驚きを隠せません。

こんな風に色々なことを知っている生徒さん。他の生徒さんも負けていませんよ。

というのは、新井が「まずは鬼が村を襲った理由をどんどん言ってください!アイデア出しをしよう!」と呼びかけると……

・アフロにしたかったから。
・悪い子どもがいたから、ブラックサンタみたいに本当は優しいのに敢えて悪い立場になった。
・不作で食べ物がなかったから。
・有名になりたかったから。
・お腹がすいて、幸せになりたかったから。
・弱いものイジメが好きだったから。
・ラップがしたかったから。
・宝物が欲しかったから。
・人間鬼になりたかったから。
・未来を変えようとしたかったから。
・桃太郎の話に傷をつけたかったから。
・人間と合体したかったから。
・お金を払ったのにご飯をくれなかったから。
・服を着ている人間が羨ましくて、自分たちも服を着たかったから。

――とアイデアが豊富。

〇新井:すごい!むっちゃ出てくる!こうやってどんどんアイデアを出すことってすごく大切なんですよ!

〇生徒さん:やったー!紙に書きたーい!!

〇新井:あとで紙に書いてもらうよ!そのために、いま出たアイデアの中から、自分がこれから書きたい「村を襲った理由」をひとつ選んでください。

〇生徒さん:はーい!

〇新井:そしたら、今回の主役、鬼を紹介します。『もしもももたろう』には3人の鬼が登場します。

それぞれ性格が違います。

赤鬼は、怒りっぽい性格。村を襲う気満々です。
青鬼は、気が弱い性格。だから村を襲うことに気がのりません。
黄鬼は、面倒くさがりな性格。村を襲っても襲わなくてもどっちでもいいと思っています。

この3人の鬼たちが、村を襲う前日に「おに会議」を開きます。
では、どんな会話をしたのか。シナリオに書いてもらいます!

――とここまで説明すると、ひとりの生徒さんが、もう鬼会議のシーンをアタマの中で思いついてしまい、言いたくて言いたくてたまらない、といった様子。

〇新井:言いたいの?言ってもいいよ。あれ、ダメだ、言う前に笑っちゃってる(笑)。

――こちらの生徒さん、自分のアイデアに大爆笑。こんな感じで、とびきり明るくて、アイデア豊富な皆さん。シナリオを夢中で書いています。

キャラクターを設定すればセリフもイラストもスラスラ!

でも途中、こんなこともありました。ある生徒さんから「う~ん……」という声が。どうやら筆が止まってしまったようです。出来ているところまで新井、読んでみます。

〇新井:青鬼の「行きたい人だけが行けばいいんじゃない?」っていうセリフ、青鬼のキャラクターがよく出てるね。

〇生徒さん:わかんなくなっちゃった……このあとが考えつかない……。

〇新井:村を襲う気満々で怒りっぽい性格の赤鬼は、こう言われて納得するかな?

〇生徒さん:納得しない……。

〇新井さん:じゃあ、赤鬼は青鬼に何て言うだろう?赤鬼のキャラクターだったらどんなことを言うかな?

〇生徒さん:うーん………あ!あ!わかった!「そんなこと言ってないでお前も行くんだ!」。

〇新井:おおっ!ちょっと強引で赤鬼らしいセリフになったね!

――こんな風に、新井が少しだけアドバイスすると、またガーーーと書き始めます。

皆さん、書けたところで発表。

ある生徒さんの作品がこちら↓
鬼が村を襲った理由を「弱い者いじめが好きだったから」と設定したシナリオで、黄鬼が「みんなの意見を聞こうよ。青鬼どう思う?」と聞くと、青鬼は「……」「(少し顔を赤くして、小さな声で)反対です……」となり、もう一度聞かれても「……」となってしまいます。

〇新井:青鬼の気が弱いキャラクターがよく出ています!セリフだけじゃなくて、「顔を赤くして」とか「小さな声で」とか表情や動作も書いてくれていますね。これはまだお伝えしていなかったのですが「ト書」と言って、シナリオを書くときにはとっても大切なんですよ!

――「おお、すごーい!」と拍手してくれている他の生徒さんたちも、面白いシナリオを短時間で完成させていました!

〇新井:皆さん、本好きだと思うので、物語を読んでいると、「この登場人物ってこんな性格なんだなぁ」っていうのがなんとなくわかるでしょ?

〇生徒さん:すっごいわかる!

〇新井:だから、物語を書くときは、今回やったように登場人物のキャラクターを決めておくと、「こんなとき、どんなことを言うだろう?」とセリフが考えやすくなりますよ。それから、読んでいる人にも「こんなキャラクターなんだ!」とちゃんと伝わる!

〇皆さん:はーーーい!!!

――と、ここで終了。のはずだったんですが、女子チームがなにかを始めました。

〇生徒さん:楽しーーーい!!!ねぇねぇアラカズ、もっとなんかお題出してぇ!あっ!赤鬼がどんだけヘンに描けるか大会しよう!アラカズも描いて、「いっせーのーせー」で見せよう!

――ということで、新井も参戦。 「ポニーテールな鬼」「かわいい鬼」など「〇〇な鬼」とお題を決めて描いたイラストを、みんなで見せ合いっこします。皆さん、とっても上手。新井も生徒さんから「アラカズうま~い!」とお褒めの言葉を頂戴いたしました!

〇新井:登場人物のキャラクターが決まっているとこんなふうにスラスラとイラストも描けるんだよ!
だからキャラクター設定、忘れないでねー!

〇生徒さん:はーーーい!!!

――こんな感じで新井と初対面とは思えないほど盛り上がった約1時間でした!

次回は小学1・2年生を対象にしたキッズシナリオを実施。
その模様もまたレポートしますのでお楽しみに。
→こちらでご覧いただけます!
小学校低学年の子どもたち、書くことがもっと好きに!

★今回の模様を「谷中小学校放課後子供教室ブログ」でも紹介していただいております。併せてご覧ください。

【2022年】
キッズシナリオ もしも ももたろう

【2021年】
高学年ビッグプロジェクト始動開始!!『シナリオプロジェクト』プログラム

シナリオプロジェクト★動画づくり編

シナリオ×動画プロジェクト

高学年向けシナリオプロジェクト☆最終回

シナリオ・センターのブログで掲載している、2021年に実施した模様も是非ご覧ください。

小学5・6年生も夢中になる物語作り

絵が苦手でも映像は撮れる

短時間でも映像は作れる!/子どもがのびのびと自己表現できる場 

※その他、研修の模様は「コミュニケーション力 を上げるシナリオ研修 事例まとめ」をご覧ください。

キッズシナリオについて

シナリオ・センターは、1970年創立。優秀なシナリオライター・脚本家、プロデューサー、ディレクターの養成を目的に創設以来、700名以上の脚本家や小説家が誕生しています。

2010年から「日本中の人にシナリオを書いてもらいたい」という思いから、小中学校への出前授業として『キッズシナリオ』プロジェクトを開始。創作を楽しみながら、想像力と表現力が身つくカリキュラムを提供しています。

※キッズシナリオの活動をアシストくださる方、随時募集中です!
シナリオ・センターが小学校・中学校で実施しているキッズシナリオの活動を後押ししてくれるアシストの方々(個人・法人)を募集中しています。手弁当で実施しているので、アシストしてもらえるととても助かります!ご興味のある方は、こちらをご覧ください。
>>https://www.scenario.co.jp/project/kids_assist/index.html 

【オンライン】小学5.6年生~中学生向けシナリオ教室『考える部屋 第2期』

創作が好きな子どもたちが日本全国から集まって、切磋琢磨する特別クラスです。創作を楽しみながら、考える力を身につけていきます。現在、2022年6/23(木)開講 第2期生募集中です。

≫ 詳細はこちらをご覧ください。

【体験&説明会 開催】
日程:3/31(木)18:30~20:00 お申込はこちら 

   4/21(木)18:30~20:00 お申込はこちら 

   5/19(木)18:30~20:00 coming soon……

   6/9 (木)18:30~20:00 coming soon……

   ※体験内容は同じですので、いずれかの日程にお申込ください。

料金:1000円(税込)
定員:8名(定員になり次第、締切)
【参加特典】体験&説明会当日にお申込の方は、入学金が4,000円割引となります。(12,000円 ⇒ 8,000円)

シナリオ・センターでは、小学校や中学校など教育団体への出前授業を実施しています。オンラインでも実施可能です。「こんなことを子どもたちに伝えてほしい…」というお悩みがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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