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「 3行ストーリー大賞 」結果・講評

3行ストーリー大賞

フセンがいっぱいの審査表。柏田道夫講師、読み込んでいます。

応募総数820本

「売れる企画や面白いアイデアは一言でアピールできる」といわれています。そこで開催したのが「3行ストーリー大賞」。①仮タイトル ②3行ストーリー(60~80字以内で内容・設定・テーマなど)を書いていただきました。

前回のトップシーン脚本大賞()のときより募集期間が短かったにも関わらず、応募総数はなんと820本。

今回も、企画の新井と、同じく企画と審査委員長を務めた柏田講師が発表会を実施し、YouTubeでライブ配信。第一次選考を通過した63作品を読み上げ、その中から最優秀賞作品1本と柏田道夫賞作品2本を決定。

☆最優秀賞
『ふくら雀、死んだ』北川由美子さん

☆柏田道夫賞
『コ』マカロンさん
『定食屋のお品書に季節があるように』内野絵里加さん

最優秀賞受賞者には図書券5,000円(メッセージカード付)を、柏田道夫賞受賞者には著書『企画の立て方』(映人社)を進呈。また、受賞者3名には『アイデアを「魅力的な企画に変える」企画書講座 2021』を無料受講できる特典も。

ライブ配信中、視聴している方々からチャットに書き込みしていただき、

新井も熱くなり、上着を脱ぎました。

そんな発表会の中で、柏田講師が述べた

・アイデアが浮かんだらやること
・タイトルをつけるときの注意点
・タイムトラベルもの・タイムループものを書くときの注意点
・受賞3作品の内容&講評

――をご紹介。脚本なり小説なり、何か作品を書こうとしているかた、ぜひ参考にしてください。

アイデアが浮かんだら3行ストーリーを具体的に書く

〇柏田:アイデアが浮かんだときって、たぶんモヤッとしていると思うので、仮でもいいからタイトルをつけて、「こういう話」と60~80字くらいで書いてみる。文章化するとアイデアの形がハッキリしていきます。

で、まとめてみて、しげしげと眺めてみたり、誰かに披露してみる。すると「どっかにあったよね、こういう話」とか「よくわかんない」とか言われたり。

でも「面白い!」って言われたら、それはいいアイデア。これはイケそうかなって思ったら、登場人物のキャラクターやテーマ、構成表を作って長い作品にしてみる。だから、まずはアイデアの善し悪しを図るために、タイトルと3行ストーリーを作るのは大切。

3行ストーリーを作るときは、できるだけ具体的に書いてください。応募作の中には、「それってどんなことなの?どんなものなの?」というのが結構ありました。

例えば、「復讐する」「不思議な現象が起きる」「捨てた凶器」、あと「Plan2150」といった架空の名称とか。これだと、「どんな方法で復讐するの?」「どんな不思議な現象なの?」「捨てた凶器って何?」「Plan2150って何?」って思っちゃう。ここがすごく大事な“アイデア”の部分だと思うんですよ。

全て説明しなくてもいいけど、分かる程度でいいから書いてほしい。具体的に書くと、その企画に説得性をもたせることができますからね。

タイトルをつけるときは内容を象徴するものを入れてみる

〇柏田講師:トップシーン脚本大賞のときと同様、今回もうまいタイトルの作品が沢山ありました。で、思ったのが、タイトルに何らかのモチーフ的なものが入っていると、アイデアが1つ“上”になるというか、深みが出るんだな、と。

例えば、『ほうきを持って歩く』(とよの さん)というタイトルの作品。3行ストーリーは、

魔女だった祖母以外、全員狼人間の尾白家で唯一人として暮らしてきた唯だったが、新卒一年目にして魔女の才能が開花、仕事に魔法の勉強に前途多難な日々はどこへ向かうのか。

これってすごくいいタイトル!だって映像的に考えてみるとすごい面白い、ほうき持って歩いてんだよ(笑)。こういうふうに、タイトルに内容を象徴するものを入れてみるのもいいと思います。

それから、タイトルの話で言えば、『企画の立て方』(映人社 刊)の「いい『タイトル』のつけかた」でも書きましたが、タイトルは「直球タイプ」と「変化球タイプ」があります。

直球タイプは内容をストレートに表したもの。変化球タイプは、イメージや象徴する言葉などでアピールしようとするもの。ただ、直球タイプと変化球タイプの融合型というのもありますよ。

ともかく、どのタイプがいいというわけじゃなくて、内容を含んでいて、タイトルを見たり聞いたりしたときに興味を引くものになるといいと思います。最近の作品で言えば『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ)というタイトル。『ハコヅメ』っていうのがシンプルでいいし、交番勤務になった婦警の成長物語なんだなというのが分かりますよね。

タイトルをつけるのはたしかに難しいんだけど、ミソ帳(=ネタ帳)に「タイトルの欄」を作って、そこにメモしておくといいですよ。赤川次郎さん方式と言っているんですけど、赤川次郎さんもタイトルをメモしているらしくて。何を書こうかと思ったときに、書いておいたタイトルを見て、そこから話を作ったというエピソードを聞いたことがあります。『晴れ、ときどき殺人』とか。ぜひ皆さんもやってみてください。

タイムトラベルもの・タイムループものを書くときは理由と違いを意識

〇柏田:今回はタイムトラベルもの・タイムループものが多かったです。過去や未来へ移動したり、同じ時間を何度も繰り返したり。有名な作品だと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズとか『時をかける少女』とかね。

応募作には、アイデアとして新しくて面白いものが沢山ありました。

このジャンルを書くときは「なぜタイムトラベルするのか」をハッキリさせないといけない。それから「時間を移動する前と後の違いをどうみせるか」も意識してくださいね。

受賞3作品の内容&講評

・最優秀作品『ふくら雀、死んだ』(北川由美子さん)

〇柏田講師:ポリアモリスト(多重恋愛者)っていう言葉、知らなかった。ポリアモリストの両親に育てられた瑠璃さんは、モノアモリスト(単独恋愛者)なんだよね。で、こういった設定を使いながら、タイトルが『ふくら雀、死んだ』というのが気に入りました。

・柏田道夫賞『コ』(マカロンさん)

〇柏田講師:応募作の中で一番短いタイトルでした。最近では『君の膵臓をたべたい』とか長いタイトルが流行っていますけど、短いのもシンプルでいいですよね。コの付く人ばっかり集めてるっていうのがおかしいよね、面白い。しかも「CoCo壱に疲れた人」って! CoCo壱の何に疲れたの(笑)?

・柏田道夫賞『定食屋のお品書に季節があるように』(内野絵里加さん)

〇柏田講師:「この“秘密”ってなんだろう?ここも書いてほしかったな」っていうのはあるんだけど、これは料理の話なんだよね、たぶん。料理がひとつキーワードになっていて、「定食屋のお品書に季節があるように」っていうタイトルがなんかとてもいい。作品の“カラー”もすごくいい。

〇柏田講師:今回も選びきれない!っていう感じで悩みました。面白い作品ばかりでレベルが高かった。本当に「このまま通用するじゃん!」って思いましたね。タイトルと3行ストーリーというのは、まさに企画のポイント。これだけでいかに観たいと思わせるかが勝負。今回書いていただいた3行ストーリーの “狙い”をもっと絞り込んで、これをもとにコンクール用の作品など長いものをぜひ書いてください!

*     *     *

ちなみに、新井の好きな作品は『ガパオライス、始めました』(田島慎也さん)でした。「それってどんな3行ストーリーなんだろう?」というかたや、「他にどんな作品が発表されたの?」というかたは、こちらの発表会の模様をご覧ください↓

「トップシーン 脚本大賞」についてはこちらをご覧ください。
https://www.scenario.co.jp/online/28626/

※3行ストーリーについてはこちらの記事も併せて。
▼三行ストーリー 書けますか?
https://www.scenario.co.jp/online/25810/ 

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