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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

みんなちゃんと生きたい

「親も自分もすり減らない!?シングル介護術」(WEVE出版)

事件は会議室で起こっている

シナリオ・センター代表の小林です。コロナの蔓延は留まるところを知らず、東京・神奈川・埼玉・千葉に次いで、大阪・兵庫・京都・愛知・岐阜・福岡・栃木にまた緊急事態宣言発出となりました。
医療崩壊を防ぐためには、このままではまずいということはとてもよくわかりますが、それでぇ?政府は宣言出すだけでどうするつもりなの?っていう感じがします。
ポイントを絞ってというけれど、本当にわかって絞っていないから、医療従事者や飲食関係者の怒りの声が増えてくる。当然のことだと思います。
「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ!」「踊る大捜査線」の青島刑事の名セリフです。
本当にかっこいい、「その通りだ!」と拍手喝采、スカッとするセリフです。
でも、今の状態は「事件は会議室で起こっている」のです。
しっかりと会議室で対応を決めて、先手先手を打っていけば、医療現場が崩壊するはずもなかったのでから。
東京都の受け入れ未定の感染者6000人超、一体どうする気なのでしょう。
こういうことが日本中で起こっているのですよね。自治体と政府が一緒になって、本気で国民の命と向き合ってほしいです。
「コロナは感染者だけでなく、国民全体の命に関わっているんだ!」???誰の名セリフ?

シナリオ・センターも141期シナリオ作家養成講座の説明会が17日日曜日にオンラインと通学併用で行われます。
お目にかかりたいのは山々ですし、もちろんおいでいただけるのは嬉しいのですが、できる限りオンラインでの参加をお願いしたいと思います。
「感染しない、感染させない」を合言葉に。

親も自分もすり減らない!?シングル介護術

コロナであろうと、大雪であろうと待ったなしなのが介護です。
今の状況では、介護されていらっしゃる方だけでなく、ご本人も普段以上に二重苦三重苦でいらっしゃるでしょう。
本当にせめてコロナが収束してほしいです。
そんな中、日本放送作家協会理事長で出身ライターのさらだたまこさんが、ご自分の経験をもとにした介護の本を出されました。
「親も自分もすり減らない!?シングル介護術」(WAVE出版刊)

さらだたまこさんは、放送作家、劇作家、エッセイスト、パーソナリティーとさまざまなご活躍をされていらっしゃいますが、未婚・独身・一人っ子のパラサイトシングルなのだそうです。
さらだたまこさんのご両親、お母様が透析生活になり、お父様が認知症になられたのは、ひとりっこのたまこさんが50代の時。仕事も恋も脂がのっていた時でした。
でも、ひとりっこのたまこさんはお一人で介護が必要になられたご両親と向き合われたのです。
現在は、お父様は亡くなられましたが、お母様が透析を続けながらお元気でお過ごしになられています。
時々Facebookで拝見するニワトリサンは、とてもおしゃれな素敵なおばあさまでいらっしゃいます。
たまこさんのお母様なのでニワトリサンというニックネームで呼ばれていらっしゃいます。これまたおしゃれですよね。
いつも明るいさらだたまこさんの介護本ですが、ただご自分のご経験からの楽しく介護する知恵だけを書かれていらっしゃるのではなく、きちんと介護あるある問題点の解決法を導いてくれています。
公的なもの、地域のコミュニケーションやケアマネージャー、介護情報などの使い方なども詳しく、知らなかったら損しちゃうこともいっぱい教えてくれます。
一人ではできない介護ですが、だからこそ、一人で頑張ろうとしないで、いかにうまく公的なものや地域の協力など様々なもの使いこなし、多くの方々とコミュニケーションをとるかです。

介護されていらっしゃる方は、きっと「そうなの、そうなのよ」と相槌を打ちたくなることがたくさん書かれていて、「いつも心に消火器を」では、イラっとしてお父様にクッションを投げつけたお話しも。
30年近く認知症のお母様を介護してきた友人は、亡くなられた時に「本当によく頑張ったね、お母様もお喜びよ」とみんなに口々に慰労されて、「よくやったなんて言わないで。何度母を殺したことか。」と。
30年もお家で仕事も辞めて介護されていたのですから、誰が見ても頑張っていたと思えるのですが、内心の葛藤はとても大きかったのですね。
私もわずか3ケ月ばかり寝たっきりになった母を看取っただけですが、それでも同じようにイラっとしましたし、父の仏壇に思わず「早くお迎えに来てあげて下さい」と祈ったりもしました。ひどい娘です。

介護は、する方もされる方も、お互い大変負担なものです。
さらだたまこさんの本は、そんなメンタルな面も、もちろん実働も、自分を犠牲にしないで、かつ親の気持ちも尊重して介護できるポイントを教えて下さいます。
そうか、もし母が生きているうちにこの本を読んでいたら、もっとやさしい介護ができたのにと反省してしまいました。
コロナ同様、いつ終わるともわからない介護生活。
コロナと違うのは、終わってほしくないものでもありますから、心身共に疲弊しがちです。
介護されている皆さん。さらだたまこさんが教えて下さる「私たちの限られたたった一度の人生を、すり減らさないための介護術」を是非ご一読ください。
気持ちに余裕ができるかと思います。

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