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シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

心の持ちよう

東京物語台本(松竹)

防波堤

シナリオ・センター代表小林です。毎日、車で出社しています。車も人通りも、毎日少しずつ減っているような気がします。
4月のスケジュール表をみても、打ち合わせなどがどんどん消えていって、傍線ばかりが引かれています。
『「私」が感染しないこと同じくらい「私」が感染させないことが大切』ということで、通学を添削に切り替えたりしながら、できる限り蔓延を防げるように考えて動いているつもりですが、世の中はどんどん動かなくなっていくのでしょう。

自粛だけで人々の暮らしは支えきれないことが目に見えて来ました。
世界中で失業者はうなぎのぼり、軒並み倒産、人員整理などのニュースを見るたびに暗澹たる気持ちになります。
今日もお電話くださった方がこぼしていらっしゃいましたが、派遣なので休みたくても休んだらお金が入ってこないので休めないと・・・そういう方が多いのだと思います。
表参道は、家賃は他から比べてもダントツ高いですから、お店は休んだら家賃すら払えず、つぶれると嘆いているお店が多いです。ところが、開けていると「こんな時に自粛しないのか」と怒鳴る方もいらっしゃるとかで、本当に悲しいなと思います。
このいう状況になればなるほど、想像力が大事だということをひしひしと感じます。
他人の痛みをわかること、人として大事なことだと思います。

社会学者の大澤真幸さんが「メンタルの崩壊」を心配されていました。
「人工呼吸器など不足すれば、高齢者の重症患者か若い重症患者に装着するかの選択を迫られます。若い重症患者に回さざるを得ないとの判断。
それは苦渋の決断で、社会を維持していく優先順位としてはある意味正しいともいえる。
しかし、その決断は、『最も弱い立場にある人こそ、最優先で救済する』という、人間倫理の根幹をないがしろにしてしまう恐れがあります。
そういう判断を重ねることで、倫理的なベースが侵され『弱い人を見捨てても仕方がない』という感覚広がり定着してしまう可能性がある。
パンデミックの長期化、深刻化は、人心の荒廃まで招きません。」とおっしゃっていました。
日本は、まず経済的に弱者は切り捨てられようとしています。弱者の立場で考える視点を持っていただきたいものです。
少なくとも私たちは、想像力(人を想う心)を広げて、シナリオや小説を通して、心の荒廃を防ぐべく防波堤になれればいいなと願っています。

 

つながり

今日のエア・ゼミは、タイトルで想像するっていうのをやってみました。チャットで参加してくださった方も。すごく嬉しい。
ここ数日の傾向として、お電話をいただくとなぜか長電話。
気持ちを吐露される方や、熱く語る方など色々な方がいらして、私たちもお話していると心が和まされたりします。
ただ、事務局は通常の2割、3人で回しているので、なかなかゆっくりとお話しすることができにくく、失礼してしまったりすることもあるかと思いますが、どうぞご容赦くださいね。
人と会わないということだけで、やっぱり心は悲鳴を上げます。
ゼミ仲間や講座仲間の必要性を、ひしひしと感じられていらっしゃるのではないでしょうか。
エア・ゼミは、人はいないゼミ教室ですが、是非ともチャットでご参加いただいて、無人の教室をにぎやかにしてください。
シナリオ・センターのホームページ、YouTube、Facebookなどうまくご利用ください。
私たちは、シナリオ・センターというところで、創作という太い絆で結ばれています。
どんなことが起こっても、皆さんには帰る場所があります。待っています。
会えなくてもつながっている・・・踏ん張りましょう。
ご安全に!

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