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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

世界中の人に想像力を

王の祭り(ゴブリン書房刊)

生活資金

シナリオ・センター代表の小林です。東京は大雨です。そのせいか、人通りはとても少ないですが、結構、車は多いという感じがします。
7割とか8割とか休んでほしい、けれど、補填は何もしないと言い切る日本政府の対応では、休みたくても、外に出たくなくても、みんな不安に思いながら、働きに、外にでざるを得ないのだと思います。
コロナが終息するまでに、倒産だけでなく自殺者が出るのではないかと心配です。
私の友人のシングルマザーは、正社員ですが、休みで6割給付で家賃を払うと食べていけるかと怯えており、派遣の方は、全くお金が入らないし、今までもぎりぎりの生活をしているので、貯金もなく本当に困っていらっしゃるとのこと。地方に実家のあっても帰れませんし。
シングルマザーだけでなく、地元に帰れない学生さんや、アルバイト、パートで生計立てている方、固定費に頭を悩ます飲食店や中小企業など、様々な人々の暮らしに想いを馳せてほしい。
想像しましょうよ。悠々自適の生活をされている方々が自分の生活から考えるのではなく、多くのぎりぎりに生きている人々がどうなるのか考えてほしいです。

補填ではないので無利子とはいえ借りるのですが、とりあえず一時凌ぎでも、凌がないよりは凌いだ方がいい、助成金の対象になるかもしれない・・・でも、自分が使えるものはあるのか、どんなことができるのか、どうやったらいいのかわからないことがいっぱいですね。
弁護士で港区議の石渡幸子さんに、わかりやすくお話していただくことにしました。
主にクリエーターの方にプラスになるようなこともお話しできるかと。
今日の16時からライブ配信しました。ご覧になれない方も後ほど配信しますので見ていただくとよいかもしれません。

倒産が増えれば元に戻るわけもなく、失業者が増える一方で借金も返せない、仕事もなくなる方々が続出します。
今は、経済が回るか回らないかではなく、生きることを、命を優先にしてほしい。
元気になれば、一生懸命働く民族の日本人は、損失を取り返すべく言われなくても、頑張りすぎるほど頑張って、きっと経済は回りだすのですから。
今一番必要なのは、世界中のすべての人々が想像力を持つということです。
他人をおもいやることができる広く大きな想像力を持ってほしいと切に願っています。

王の祭り

出身ライターの小川英子さんが、壮大な歴史ファンタジーを出版されました。
「王の祭り」(ゴブリン出版刊)
シナリオ・センター在籍中に「カネボウ・ミセス童話大賞」を受賞され、そこから児童書をお書きになり「講談社児童文学新人賞」「児童文学ファンタジー大賞」など数々受賞されて、児童書はもとよりファンタジー小説なども書かれていらっしゃいます。
「王の祭り」は、16世紀のイングランドと日本を舞台にした歴史ファンタジーです。

エリザベス女王の皮手袋を作るために父親と一緒に城に向かった少年ウィル。
おばあさんから教えてもらった妖精との出会いをきっかけに思いがけないことに巻き込まれます。
女王暗殺計画から、妖精の力を借りて女王を助けるのですが、思いがけない時空のゆがみに投げ出され、なんと信長のいる安土桃山城の天守閣へたどり着いてしまいます。
信長に供応されながら過ごすエリザベス女王たちですが、本能寺の変に遭遇し、お国に助けられながら、イングランドへ帰る道を探さなくてはならなくなりました。
イングランドから黄金の国ジパングへと舞台は広がり、驚くべきめぐり逢いのエリザベス女王、少年ウィル、織田信長、出雲阿国の4人の群像物語をお楽しみください。
さすが小川さん、この物語なのかにシェイクスピアのお話がちりばめられています。
劇中劇はロメオとジュリエット、真夏の夜の夢いたずらな妖精パック、ハムレット・・・etc。
そして、イングランドに帰って10年経ったウィルは、「自分にできることをすればいい」と夢を見ながら生きていこうと決心してロンドンの劇場に向かいます。
そのかばんの中の原稿にはいたずらな妖精や王を裏切って自滅する男の話などが入っており、ウィルこそシェイクスピア?(笑)

イングランドと日本をまたにかけた壮大なファンタジー、時代も戦国時代という波乱に満ちた時代で、わくわくしながら読み進んでしまいます。
鬱屈した閉塞感から解き放たれ、壮大なファンタジーの世界に心を遊ばせられることはとても楽しいです。
是非ともお試しください。
私は、SF・ファンタジーはあまり好きではなかったのですが、こういう状況の中では、全く今の世界からかけ離れたお話というのは、心が休まっていい感じでした。
ありがたいです、好きなものが増えました。

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