menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

出会いと別れ

空手バカ異世界

別れのシーン

シナリオ・センター代表の小林です。弥生3月となりました。
3月は、旅立ちの時ですね。卒業式、転勤、転属等々様変わりの月です。
「花に嵐の例えもあるさ さよならだけが人生だ」井伏鱒二さんの名訳です。「命は限りあるもの 少しも驚くことなかれ」日蓮上人の言葉ですが、別れはどんな形であれ、色々あるものです。
ドラマは出会いと別れです。
どんな別れがあるのか、100通りの別れを創ってみろと脚本家の長瀬喜伴さんは弟子に命じたそうです。
ドラマはシーンの積み重ね。そのシーンが心に残るかどうかで名シーンと言われるのですから、この荒稽古(?)はとても有効です。。
出会って別れるというのはストーリーで、そこに人間描写をすることで、ドラマになります。
シナリオの基礎技術で新井は「ストーリーは筋であり、ドラマを進行していく発展過程の物語なのです。
ドラマとは相克(ストラッグル)という手法を使って、人間描写することなのです。
人はストーリーに感動するのではなく人物に感動するのです。
この点をはっきり覚えておいてください。
本当のシナリオとは、生きた人間がストーリーを展開しながらテーマを訴えるものです。
ところが、ストーリーだけでもシナリオはできるのです。 つまり、ストーリーは、生きた人間が出なくとも、人形のような登場人物を使って展開することができます」
案外、多くの人が陥っているところで、まず面白いストーリーを考えなくてはと思ってしまって、ストーリーに合わせて登場人物をご都合よく動かしてしまいます。
すると予定調和のつまらないシナリオになってしまうのです。
ドラマとは人間を描くこと。しっかりと落とし込んでおきましょう。
100通りのシーンは、事件事情によっても変わります。これこそがリトマス法の極意でもあります。(笑)

神の手

これほどゲーム感覚でスピード感に乗って、自分が戦っている気分で読んだ本はありません。
「空手バカ異世界」(ファンタジア文庫刊)元研修科の輝井永久澄さんが書かれました。
第3回カクヨムWeb小説コンテスト・異世界ファンタジー部門で特別賞を受賞、Webだけではなく文庫として上梓されました。おめでとうございます。
まあ、何しろ面白い。異世界ですから何でもありです。魔法使い、炎の魔人、ミノタウロス(牛頭魔人)、重装騎士、ドラゴンライダー、次元遊人(ブレンウォーカー)、猪鬼、ヒーラー(治癒術師)、魔法剣士、ダークエルフ、魔精霊スペクター、ドラゴンetcetc・・・。
何でも出てきて、あらゆるおどろおどろしい武器を駆使して主人公に戦いを挑むのですが、主人公は常に素手、空手のみで戦う。ここがすべての魅力です。
何しろこの主人公、4トントラックとの立ち合いの中(これだけでもびっくり!)、異世界に転移して、あらゆる異世界の怪人?怪獣?たちと戦いというお話なのですが、主人公の俺のゆるぎないキャラクターが魅力です。
どんなときでも空手、「攻撃と防御、そして体の捌き、そしてそれを統べる頭脳と精神。それらは別個のものではない。すべては一体となり、ひとつの呼吸の中に在る」なのです。
ひたすら格闘を繰り返して勝っていくお話なのですが、その中に主人公「神の手」(と相手から呼ばれます)の空手で培われた精神が人間性をしっかりと出しており、脇を固める女性たちのキャラクターもよくでて、異世界の事情背景も描かれ、ただの空手の格闘話だけでは終わりません。
異世界を描くとはどういうものか、とても面白いのでSF・ファンタジーを目指す方は特にお勧めです。
輝井さんの受賞された「ファンタジア大賞」は8月31日締め切りで募集しています。賞金300万円。
詳細はhttps://www.fantasiataisho.com/guideline/
SF・ファンタジー講座も3月5日開講されます。コンクールに応募されたい方は、基本を知っておくといいですね。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ