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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

いいこともわるいことも

「終わった人」(東映)

台風

シナリオ・センター代表の小林です。台風21号は本当にすごい台風でした。皆様のお住まいは大丈夫でしたでしょうか。 あちらこちらで被害も大きく、お見舞い申し上げます。
なにもできませんが、シナリオ・センター通信生で被害に合われた方は、西日本豪雨の時と同じように、再開できるまでお待ちします。
状況が許すようになりましたらお知らせください。御事情に合わせて対応させていただきます。

本当に、大きな災害が増え、それを想定外というだけでは、ただ多くの人々が辛い想いをするばかりです。できうる限りの科学力と想像力を駆使して対応するかというのが、国民を守る人の義務でしょう。下々に義務ばかり押しつけないで、お上はやるべき義務をきちんと果たしてほしいものです。総裁選挙なんてどうでもいいでしょ。今やるべきことはなんですか。

全米OPENでは、錦織圭選手と大坂なおみ選手がともに、日本人として初めてBEST8入りするという快挙を成し遂げました。頑張りましたね!
アメリカでも想定外の猛暑に、コート外で10分休憩を取れる「灼熱規定」を適用していますが、それでも途中棄権が続出で、優勝候補のフェデラーが猛暑のために破れる波乱もありました。
棄権した選手たちは声をそろえて、ここで死ぬなんてことはできないからと。(もっともです!)
相手だけでなく死に直面するような暑さとの勝負もあり、体力気力だけでは乗り越えられるとも思えません。
2年後のオリンピック、どうなるのでしょう。
ま、今日は、とりあえず、グランドスラムで日本史上初めての男女ともに8強となったことだけお祝いするとしましょう。 次の4強目指して、応援しましょう!!(今日の夜中です)

快挙

こちらも快挙です。
舘ひろしさん、モントリオール世界映画祭で、「最優秀男優賞」を受賞されました。
もちろん、あの内館牧子さん原作の映画「終わった人」でです。おめでとうございます。
舘さんのイメージとは真逆の、定年を迎えて社会にも家庭にも居場所がない男性が人生の輝きを取り戻そうと奮闘する姿を演じたことへの評価です。
ミソ帳倶楽部で「終わった人」のお話しをしてくださったときに、ゲストの柏原寛司さんが「舘さんは、これでゼッタイ主演男優賞をとるよ」とおっしゃっていたことを思い出しました。さすが、柏原さん!
続々とこれから賞をとられること間違いなしですね。

暗い話題が多い中、こちらも嬉しい話題です。
今、マスコミでも話題になっています。
出身ライター森下佳子さん脚本の「義母と娘のブルース」(TBS)視聴率15%超え。
「私の義母はキャリアウーマンだった」で始まるドラマは、絶版になっていた4コマ漫画が原作です。
仕事人間、子育てなどしたことのないキャリアウーマンが、癌で死んでいく男性に娘の行く末を頼まれて、男性の死後も義母と娘の血縁を超えた絆と成長を描いています。
視聴者が、ある意味漫画ならではの突拍子もない設定にかかわらず、義母と娘のつながりに圧倒的に感情移入できるのは、決して突拍子もない設定にみせない見事なまでの森下さんの手腕だと思います。
それはなにより原作作者の桜沢鈴さんがおっしゃる「よりキャラクターに色が出て、人間関係に深みが出ました」というキャラクター創りの見事さです。
森下さんは、この漫画が大好きで原作を活かした脚色を心掛けて描かれたそうです。
 「4コマ漫画の中に描かれていた『あるセリフ』を言わせたいために10話を描いているといっても過言ではない」とおっしゃっています。
森下さんのシナリオ作法は、センターの講義でもお話いていただきましたが、描きたいシーンのためにそこに向って書いていくという方法です。
だから、一つ一つのシーンに意味があり、一つ一つのシーンに魅せられるのだと思います。
あと残り2話。森下さんの手腕にはまってください。特に最終回は見逃せません。

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