menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

わたしの「普通」

源氏物語朗読会

研修もシナリオ

シナリオ・センター代表の小林です。社内コミュニケーションの研修をさせていただいたC社さんへお伺いしてきました。
自信はあるものの、やはり受け手の社員のみなさんにちゃんと研修が身についた、為になったと思っていただけたのか心配でしたが、社員の皆さんからも好評で続けていきたいとご要望があり、今後とも定期的な研修をさせていただくことになりました。
シナリオを使った研修の良さを実感していただけるのはとても嬉しいです。
シナリオを使った研修は、シナリオ・センター独自のもので、「シナリオの学校が研修?なんで?シナリオで何ができるの?」と研修とシナリオがストレートにつながらない分、なかなかシナリオが研修の素晴らしいノウハウなのだということを理解していただきにくいのですね。
ですが、おかげさまで、研修をさせていただくと必ずつながっていくので、私たちも遣り甲斐を感じています。

私の普通は、あなたの普通?

 昨日は、全盲の田村啓子さんのミソ帳倶楽部「わたしの普通」。
今回は、あえて201教室を使って、アットホームな形にしてお話を聴いていただきました。
田村さん登場の時は、電気を消して受講生の方々には目をつぶっていただきました。田村さんが自己紹介するまで、眼を閉じて聴いていただき、田村さんがどんな方なのかを想像していただきました。
見えないということの不安や見えない感覚を感じていただけたかと思います。
その後、点字の道具や、映画を「聴く」道具などをみせていただき、みえないことの大変さだけではなく、こうした道具を使われてご不自由を克服されていることを実感していただきました。

田村さんは、料理も作られるし、ひとりでお出かけになるし、水泳もするし・・・色々なことをされるのですが、料理ひとつ、水泳ひとつをとっても見える人とは違う経験をたくさんお持ちです。
見えない分、手先の感覚はすぐれていらっしゃるので、私の腕をとった途端「太られましたね」とか言われちゃいます。「やせましたね、大丈夫ですかと」言わせたい私です。(笑)
聴覚は驚きの聴覚です。携帯もPCもメールなども音声で読みあげてくれるのですが、ふつうの方の倍速で聴きとられます。
「聞く映画」もすごい速さで、たぶん2時間ものも1時間くらいでTHENDまでいかれるでしょう。
私は片耳難聴なので、全く聞き取れません。「○×▼△●」ってかんじ(笑)
でも、それは、田村さんにとっては「普通」のことでいらっしゃいます。
私たちは、障害という括りとか関係なく、ひとりひとり「普通」が違います。
それぞれの「普通」を理解することで、お互いが気持ちよく過ごせる社会となる気がします。

田村さんご自身は、全盲になられて20年近く、今は積極的に活動されていらっしゃるので、死にたいほどの絶望を乗り越えて、ここまで至ったことは微塵も感じられません。
でも、ここまで来るには多くの苦しみや努力を重ねていらしたからに他なりません。
それでも、チャレンジ精神を持ち続けられるためには、まわりの力も大切なのだと思います。

視覚障害の方は、あまり講演とかをされたくないそうです。
というのも、見えないので、聴講されている方がどんな反応をされているかがわかりませんから、とても話しにくいのです。
それでも、田村さんは、視覚障害者のことを1人でも多くの方に知ってもらいたいというお気持ちから積極的に講演されていらっしゃいます。

白杖を持って佇んでいたら、方向性を失っていることが多いので声をかけて欲しい。
盲導犬も、盲導犬自身が動いているではないので、危ないときは声をかけて欲しい。
急に肩を叩たかれたらびっくりするので、「白杖の方、何かお困りですか」と声をかけてくれればとてもうれしい。
特に、何かあった時や、電車で事故などが起った時もわかりにくいので「事故で動かなくなったので、一緒に降りましょう」と声をかけてくださると安心だということです。
もうひとつ、大事なことは、親切のつもりでやったことがそうでもないこともあるのです。
電車の場合、乗車駅で降車駅に連絡してもらっているので、駅で困っている時には、駅員さんに連絡するのがBEST。 でないと、親切に一緒に乗せてもらっても降車駅でお迎えがなく困ってしまうからです。

わたしの「普通」は多種多様、十人十色です。 お互いのことを知り、お互いに助け合いながら、優しい気持ちで生きていきたいです。

田村さんの主催の朗読会「京ことば源氏物語~藤裏葉~」が9月30日(土)14:00から、亀有藍ほーる(JR常磐線亀有駅南口徒歩4分)で行われます。
前売り2800円・当日3500円 
座・スーパーマーケット03-3603-0338
視覚障害の方もそうでない方も一緒に楽める朗読会です。 「藤裏葉」のイメージにあわせた美味しい和菓子もいただけます。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ