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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

秋のコンクールに向けて

秋に向かって

シナリオ・センター代表の小林です。8月ももう数えるほどになりました。
処暑も過ぎて、秋になるはずですが、長雨が終わったら残暑、台風、今年はわけのわからない気候に振り回されています。
その上、ミサイルも飛んできますし、どうなることやらの日本、いえ世界中です。
自然相手では難しいですが、人間相手であれば想像力があれば、対処できることがいっぱいあります。
ま、想像力でも忖度しすぎるとまずいですけれどね。(笑)
想像力をめぐらして、相手の立場にたちながら、俯瞰でものを見られるといいのですが。

コンクール雑感

秋はコンクールの季節です。
まず何に応募するかを考えていらっしゃるかと思いますが、今年のコンクール情報を見ているとすごく増えましたね。
しかも、ショートシナリオ、落語とかネットムービー、オーディオドラマ、ゲーム、戯曲などと多種多様になっています。
色々なものに果敢に挑戦していただきたいと思いますが、先日シナリオS1グランプリの締切に感じたことがあります。

案外、応募される方が応募要項を守っていないということです。
例えば、シナリオ・センターのFBに、長篇の紐綴じの仕方の映像も作りました。
いい加減に綴じていると、バラバラになって読んでもらえないことやページが無くなったりすることもあります。
つまらないことのようですが、決してつまらないことではありません。
規定枚数も気をつけたいです。400字か200字か、A4かB5かを確認しましょう。
折角頑張って描かれた作品を見てももらえないとしたら、がっかりですものね、しかも本当は素晴らしい作品だったのに、こんなことで審査対象外になったら、どんなに悔いても始まりません。

こういうことを書くと、必ず「シナリオ・センターって形式、形式ってうるさいんだよね」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
本当にうるさいです。私もそう思います。(笑)
ですが、意地悪をしているわけではありません。
ちゃんと作品を多くの人に見てもられるようにしたいからにほかなりません。

私は、型破りが好きです。
ですが、型破りって難しいのです。
型破りになるためには型を知らなくては型を破ることはできません。
型破りについては、世阿弥も私の大好きな勘三郎丈も談志師匠も同じことを言っています。
「型を知らずして型を崩せば形無し、肩を知って型を崩せば型破り」
宮藤官九郎さんだって、三谷幸喜さんだって、型破りの天才ですが、基本の型はしっかりと動かしていません。だから破れるのです。

コンクールでいつも言われることは、「他では見たことのない新鮮なものが欲しい」
みたことのない新鮮なものというと、前代未聞のものを探さなければいけないと思われますが、そうではなく、今までみていたものの視点を変えるということです。
コップを上から観たら丸いけれど、横から観たら四角い、飲み物を飲むこともできるけれど、花を挿すこともできる、ものを入れることもできる・・etcetc
見方も使い方も、視点を変えることで新しい感覚になるのです。

コンクールの9割を、シナリオ・センター受講生が制覇しているということは、きちんと型を体得されている方が型を破るからなのだと思います。
センター生の強みは型を習得しているということですね。自信を持って臨んでください。
秋にはたくさんのコンクールがあります。
まずは、チャレンジする勇気を持って、応募要項を熟知して、型破りな作品で勝負してください。

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