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【47行の物語~中国地方×ごはん~】「島根には本物がある」らしいってホント?

『47行の物語~47都道府県シナリオコンクール~』の6月は、中国地方 × ごはん です。
今回は島根県をご紹介!
47番目に有名と言われて久しいこの県を題材にする人が果たしているのか?
そんな危機的状況がふと脳裏によぎったシナリオ・センター島根出身の二人、本科講師をして25年!の原田さんと事務局の冨金原(ふきんばら)が立ち上がりました。

…立ち上がったものの、改めて地元に思いを馳せても知らないことばかり。
なにごともなかったかのように二人揃って座りかけたのですが、なんと島根観光連盟の方のご協力により「ごはん」にまつわるお話をうかがうことができました。そのお話を元に二人でコメントさせていただくことに。
どうぞご覧ください!!

「このごはんはどの県にも負けない」というものはなんですか?

◆島根観光連盟(以下、島観):何と言っても新鮮な魚の豊富さは自慢です。県外のスーパーでお刺身を買う時に特にそう感じる方も多いのではないでしょうか。
知り合いの漁師さんが鯖や鯵やイカ、サザエなど差し入れてくれることも多いと思います。私自身、これがいかに贅沢だったのか、県外に出て初めて実感しました。

★冨金原:島根といったら海鮮食材です。島根と言っても、東部(出雲地方)と西部(石見)に大きく分けられますが、海の幸が豊富なのは、どちらも共通ですね。
僕は島根の中でも石見地方出身(県の西の方)なんですけど、お魚をもらう事多いです。
去年の年末もいただいたお刺身がおいしくて、おいしくて。食べ過ぎて、初詣の時に車酔いしたのを思い出しました…トホホ。

★原田:私は隠岐島出身で、子供の頃は父が趣味で魚を釣っていたのを食べていました。だから隠岐で魚を買った記憶がないんですよ。
後、私の思い出はサザエを獲ってそのまま海岸で作った炊き込みご飯です。夏の味と言えば、という感じでとても美味しかったですね。

Q 他県にもあるけれど、やっぱうちの県で食べた方がおいしい!とエピソードはありますか?

◆島観:上記とかぶりますが、やっぱりお魚です。ある島根県在住の人が東京旅行の時、奮発して子どもを築地の高級な寿司店に連れて行ったのに、「パパ、おうちで食べる魚のほうが美味しい」と言われたというエピソードも聞いたことあります。
あと、海苔ですね。島根には十六島(うっぷるい)海苔があります。この十六島海苔の佃煮(ビン詰め)が風味豊かで美味しいです。

★原田:島根の海苔はおいしいですよね。私は特に極寒の岩場で海苔をつむ人たちのことを知っているので、食べるときはひとしおなんです。
今はつむ人がいなくなっているので、手に入れるのが大変になってきているんですよ。
海苔ってそこまで、味わって食べないような気がしますけど、私にはとても思い入れのある食べ物ですね。

★冨金原:なるほどなぁ…。海苔をつむシーンは「隠岐ならではのドラマ」が生まれそうな気がします。

十六島海苔については出雲観光協会HP「出雲観光ガイド」をご覧ください。詳細はコチラから

Q 小さいころによく食べていた思い出の味は?

◆島観下記が多いと思います。
・宍道湖があるので「しじみのみそ汁」がソウルフードだというひとは多いです。
・浜田周辺のソウルフードは「赤てん」
・ふぐのみりん干し
・一夜干し
・あご野焼き…他県では通じません。
・かまぼこ…大田市ではストローで周りをまいた「ストかま」が一般的です。

★冨金原:確かに「しじみのみそ汁」は島根県民のソウルフードですね。ふぐのみりん干しや一夜干しも「のどぐろ」なんて最高です。
「あご野焼き」って知っています?

★原田:「あご」というのは飛魚のこと。それの野焼きですね。あとストかまは松江にもありますよ。

★冨金原:へぇ、知らなかったです。「ストかま」はなかなか絵が浮かばない人が多いでしょうね。
ちなみに僕のソウルフードも「赤てん」です

★原田:アカテン? 知らないですね。

★冨金原えー知らないんですか。ガーン。僕のソウルが…。こ、こんど僕が買ってきますね!

赤てんについては浜田漁商協同組合さんのHPをご覧ください。詳細はコチラから。

Q 運動会、遠足、誕生日などの記念日の定番ごはんといえば?

◆島観:世界遺産の石見銀山がある大田市大森町では「箱寿司」があります。
こちらは酢飯・五目寿司の具、を重ね、上に錦糸玉子を飾ったお寿司を地域のお祭りの日やおめでたい日に作ります。この箱寿司のための木枠・木箱が各家庭にあります。
江戸時代では銀山は幕府直轄地の天領であり、江戸からの代官や役人の奥方が箱寿司をこの地にもたらしたと言われています。
加えてお祭りの日だけに食べる「天ぷら饅頭」も珍しいと思います。2色のあんこが入った紅白2色の饅頭を揚げたものです。こちらも大田地域のみのようです。

★冨金原:「箱寿司」に「てんぷら饅頭」…。知らなかった。食べてみたいですね。
大田地方特有とのことですが原田さん知ってました?

★原田:全然知らなかった。私は隠岐島と松江に帰省するだけだから。なかなか西の方に行く機会がないんです。
石見銀山も行ったことないくらいで。

★冨金原:ええ! でも島根って横に長い県ですから。移動にかなり時間がかかるんですよね。
僕も実家に帰省してもなかなか東には行く機会がないかもしれません。
 
箱寿司、天ぷら饅頭については大田市役所さんのHPをご覧下さい。詳細はコチラから

Q 親戚が集まったりすると、よく食卓に並ぶものといえば?

◆島観:松江の方だと「蒸し寿司」かな、と。温かいお寿司です。
松江市内には蒸し寿司で有名な店もありますし、お祝いの集まりに食べたり、年末仕事納めの時に職場で食べる習慣も生きているそうです。仕事納めに職場のみんなで蕎麦を食べるところも多いです

★冨金原:これまた私は知らない「蒸し寿司」。同じ島根でも、やっぱり東の方はウトいなぁ…。
原田さんは知っているんじゃないですか?

★原田:「蒸し寿司」…知りませんね。私たち全然知りませんね(笑)。地元だから、今度食べてみます!

★冨金原:お互い知らないことが多いですね。PRになっているか、不安になってきました(笑)。

蒸し寿司については松江観光サイト「水の都 松江」をご覧下さい。詳細はコチラから

Q 他県にもあるけど、名称呼び方が違うものは?

◆島観:全国的に「さつまあげ」と言われる魚の練りもの、島根では「てんぷら」と言います。
「てんぷら」で島根人には通じますが、東京ではもちろん通じませんので、「さつまあげのことてんぷらと言うならあの海老のあげたものとかは何て言うの?」と聞かれ「どっちもてんぷらだよ」と答えて笑われたことも。

★冨金原:確かに魚の練りものを「てんぷら」って言います。僕は全国共通なのかと思っていました。
赤てんの「てん」もここからきているんじゃないかな。赤い練り物ですから。

★原田:「てんぷら」ね。
私は使っているのは知っているけど、あまり言っている人は周りにいないかもしれません。
言葉も住んでいる場所で微妙に違って面白いですね。

Q お正月はどんなお雑煮を食べますか?

◆島観:島根は東西に広い県のためエリアによって食文化が様々に異なります。TVにも取り上げられましたが、代表的なお雑煮が3種あります。
①東部での小豆を煮込んだぜんざい風のあずき雑煮、②同じく東部で海苔だけのお雑煮(高級な十六島のりを使ったお雑煮はまるで筆のよう)、③西部を中心に色鮮やかな石見風お雑煮(ほうれんそう・紅白蒲鉾・錦糸玉子)。
ただ島根のお雑煮はこの代表的な3種だけでなく、はまぐり雑煮、黒豆雑煮、などさらにバリエーション豊かにあります。

★原田:私がいつも食べているのは②に近いと思います。私は具が海苔しかないこのシンプルなお雑煮が大好きなんです。
食べると「お正月がきたなぁ」と思います。海苔がとけて、美味しいんですよ。

★冨金原:僕は多分、黒豆だと思います。島根のお雑煮にこんな種類があるとは。ネタになりそうですね。

最後に島根に対するPRコメントをいただきました!

◆島観:島根には海も山もあります。その両方の恵み豊かな場所です。
自然があることが当たり前になっているのか「なんもないところだよ」と耳にすることもあります。
それがどんなに豊かなことなのか、歴史も食文化もどれだけ豊かなのか、よそからいらした方に気づかせてもらうことあります。
島根はきっと「本来ある姿」が今も残っている土地です。
「なんもないところだよ」という台詞、けっこう自慢なことだと思っています。

★冨金原:確かに。島根って、なんにもないんですよねぇ…。
ショッピングモールも少ないし、オシャレなカフェだってないですよ。

★原田:ちょっと冨金原くん、海と山があるじゃないってお話だったでしょ!

★冨金原:そうでした。そうでした。それに島根には、森鴎外で有名な津和野、石見銀山、シロイルカで有名アクアス(水族館)、石見神楽とか、魅力的な場所たくさんありますしね。

★原田:…冨金原くん、ここぞとばかりに「ごはん」関係なく西の方の宣伝ばかりしていない?

★冨金原:バレましたか(笑)。 無理やり石見地方をPR。
でも自分の出身地をこんな言い方したくないですけど、島根ってホント、マイナーですから。かなり狙い目な気もするんですよ。

★原田:ドラマって人間を描くことですから。もしなにもないなら、「なんにもないからこそ生まれれるキャラクター」を描いてほしいですね。

★冨金原島根ならではのごはんとキャラクターお待ちしております。…でもどうです。この教室掲示…。

 

 

★原田:みごとに島根が、隠岐島が隠れている…。

★冨金原:期せずして、この扱い。意図的では決してないにせよ、この哀愁漂う感じが島根なんですかねぇ…。

★原田:…。

島根県の情報は
しまね観光ナビ~神々つどうご縁の国~
「ご縁の国 しまね」
を参考にしてみてはどうでしょう。
「ご縁の国 しまね」ではEXILEさんが島根を紹介!
ちなみに事務局スタッフ冨金原の地元石見推しですので、AKIRAさんを。原田さんの地元「隠岐」もございます。
「島根には本物がある」とのこと。島根を題材にした作品、お待ちしております。

『47行の物語~47都道府県シナリオコンクール』の応募要項は、こちらから
6月は ごはん × 中国地区 です。締切は6月24日(土)19時30分必着。

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