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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

不寛容の時代

シナリオ・センター代表の小林です。九州地方は大雨とか・・・大きな災害になられなければよいのですが。今日までで700回以上の地震が起き、それも大きな地震ばかり。ちょっと計算しても15分に1回は起きていて・・・思っただけでも気持ちは重くなるのですから、実際に体感されている被災地にみなさんのお気持ちやお身体を思うと、言葉がありません。

熊本災害

今朝、エコノミー症候群にならないための予防法を「あさイチ」でやっていましたけれど、気持ちに余裕がないとそれもなかなか難しいかなあ・・・って気もします。
それにしても、テレビでもネットでも予防法だけでなく、ライフラインの情報を流したりしていますけれど、いつも不思議に思うのは、政府やお役人様の対応の寒さ。救援物資ひとつも満足に届けられない。
せっかく自衛隊や消防、警察の方々が身を粉にして頑張って下さっているに台無しです。
食糧が余って捨てているところもあれば、おにぎりとお水しかないところとか避難所によって違ったり、家にいる人はもらえなかったり、知らされなかったり・・・。もちろん緊急事態ですから、100%うまくできるとは思いませんが、それにしてもできなさすぎのように思います。
 

東日本大震災で経験したはずなのに、通信状態も悪くないのに、被災地とのコミュニケーション不足だと思いますが、お上の場合は、その上に想像力の欠如。
それは、180万食だとか90万食だと数字ばかりで、ひとりひとりの被災者に目を向けていない、人間ひとりひとりだという意識が薄いからだと思うのです。
実際おひとりおひとりに向き合うことは無理だと思われるかもしれないけれど、数字ではなく、人間として想像することはできます。上に立つ人であればあるほどできなくてはいけないのです。
被災者何百万人という数字と向き合うのではなく、どういう人がどういう状態でいるのか、あの人はこの人は、自分だったらと想像すれば、もっと違った対応ができるはずです。
実際に現場では、自衛隊や消防、警察の方々やボランティア、お医者さんたちは人と向き合っていらっしゃるのですから。

想像力の欠如と言えば、生理用品が欲しいと訴えた女性に対して、昔はそんなものはなかった、生理用品が欲しいなんて贅沢だとか、赤ん坊のミルクが欲しいといえばおっぱいを出さない母親はおかしいとか、被災された女優さんのブログにも甘えているとかわがままだとか、わけのわからないことを言う人が増えているようです。 想像力は人を想う心です。
どうか地震だけでもつらい被災地の方々に心無い声をぶつけないでほしいと願います。

すべての人が考えや感じ方も想いも違います。誰一人同じ人はいません。
みんな違うのだということを前提に、他人(ひと)と共に生きているのです。
こんな当たり前のことを問い直さなければならないほどの社会になってしまったのでしょうか。
人は一人で生きているわけではありません。他人(ひと)と共に生きているのですから、お互いが思いやる気持ちを持っていたいものです。

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