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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

全ては人

檻の薔薇(徳間書店)

災害とは

今日は防災の日です。関東大震災のあった日ですが、もはや防災は地震だけの話しではなくなりましたね。

私が子供の頃は、地震よりも台風の防災がよく行われていた気がします。台風予報に合わせて、雨戸を閉め、危ない窓には釘で板を打ちつけ(サッシはありませんでした)、停電にそなえてろうそく、トランジスタラジオ(知っている人は少ないかも)、おにぎりや飲み物を用意し、お風呂に水を張り、万全(?)の体制で台風が過ぎるのを待ちました。地盤の低いところでは土嚢を積んだりもしていたようです。昭和の大きな災害というと台風だったような気がします。
今は、台風だけでなく、地震、線状降水帯の大雨などなどがいつどこで起こるかもわからない状態で、しかも大災害になる。石川、福井など北陸の冠水も驚くべき状態ですが、ネパールの土石流には声も出ません。今や日本だけでなく世界中、いつどこで大きな災害が起きてもおかしくない状況です。
戦争は、ろくでもないトップが起こす人災なので、賢明な人類なら止めることができると思うのですが、自然災害に抗う術は、今の人間では持っていません。
ただ、これだけの災害が起こりうることは知っているのですから、備蓄にしろ、避難所にしろ、支援にしろ、最大級の準備をすればいいと思うのです。
何かというと想定外といって責任逃れをするお上ですが、準備に関しては想定外以上の完璧な準備をすればいいだけです。そこは無駄になってもいいのです。全く無駄な兵器を買うよりもずーっとマシです。

とにもかくにも、熊本、北陸などの災害に見舞われた方々すべてに厚い手当てをしてほしい。
ケチ臭い貸し付けなどではなく国が負担をするべきです。国を亡ぼすのは、災害ではなく、無能なお上です。

檻の薔薇

元研修科でいらした伽村あきらさんが作家デビューされました。
2025年に「大藪春彦新人賞」「同賞映像化奨励賞」をW受賞された「檻のワルキューレ」改題「檻の薔薇」(徳間書店)が長編小説として出版されました。おめでとうございます。
大藪春彦新人賞は、大藪春彦さんの冠の賞だけあってミステリー、サスペンス、ハードボイルド、冒険小説などを土台にした短篇小説の賞です。
伽村さんのデビュー作「檻の薔薇」は、女子総合格闘技に賭ける女性たちのお話しです。審査員の今野敏さんは「『痛み』が伝わり、彼女らの戦いから目をそらせない。心して読んで欲しい」と。

主人公は、女子総合格闘技のスターマーヤ。そして対抗する妹分のマキ、その二人をケージローズ事務局広報局長でメンタルトレーナーになる萩原が狂言回しの様に二人と周辺の人々を語っていきます。
「同時代に敵なしの選手が2人いたら、本物を決めるしかない」という興行主の原木山の宣言に女子総合格闘技団体ケージローズのトップファイターマーヤはレスリング五輪銀メダリストで未来のスターマキと戦いに挑むことに。二人の壮絶な戦いが繰り広げられる。そして…。

嬉しいのは、「映像化奨励賞」を受賞されただけあって、とても映像的な描き方で、血だらけの格闘も目に浮かぶように描かれていることです。
格闘家というのは、こんなにもすごい努力と胆力の強さが必要なのか、そして、頂点に立ちたいがためにすべてを犠牲にしてここまでやるのか、目を覆いたくなるほどの壮絶な格闘描写の連続なのに、目が離せないほどの迫力で迫ってきます。
そして、何よりもすべて脇に至るまでの登場人物のキャラクターがめちゃくちゃ濃く、魅力的なのが素晴らしい。
これを映像化したら、Netflixのダンプ松本をモデルに女子プロレスの世界を描いた「極悪女王」に勝るとも劣らない、もしかしたら遥かに凌ぐ格闘ドラマになる気がします。
小説化されたのですから、是非とも映像化にまで行ってほしいと思います。
伽村あきらさんのこれからのご活躍が楽しみです。

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