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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

サマーセミナー2019

気合を入れて、12時間乗り切るぞ!!

アイデアだし

シナリオ・センター代表の小林です。14・15日の海の日の連休は、シナリオ・センター夏の大イベントサマーセミナー「シナリオ・ミッションインポッシブルTheFinal」でした。

朝9時半から夜9時半の本当にフル12時間の過酷なセミナーにもかかわらず、参加された方々は誰一人脱落することも、倒れる方もなく(笑)頑張りました。 毎年、ひたすら感心するほかありません。
折しも14日の夜中は、ウインブルドンの決勝戦で、フェデラー選手とジョコビッチ選手の対決。
テニス最高峰同志の戦いですから、もつれるだろうなと思ったら、案の定フルセットのタイブレークでジョコビッチ選手が辛くも勝利しました。
どっちが勝っても負けてもおかしくない死闘、名勝負に夜中の3時過ぎまで息を詰めるようにして見入ってしまいました。サマーセミナー2日目の朝のつらかったこと。(笑)

サマーセミナーは、ミッション発令されると1分30秒ごとにアイデアだしをし、40分で書いて60分のゼミを3セット、こんな死闘はウインブルドンにも匹敵する凄さだと思いました。(笑)
しかも2割もの方が、2日間連続参加という頑張りぶり。力をつけたいお気持ちに少しでもお役に立てたら、嬉しいのですが。
テニスの試合でもそうですが、実力をつけることはもちろんですが、シナリオライターの場合メンタルが大きくものを言います。。
今回参加された方々は、一様に自信をつけられたかと思います。
お題をもらって40分で描くなんて、そうそうできるものではありません。人生でなかなか経験できない。この自信を持つことが大事です。
どんな状態でも瞬発力を発揮できること、描き続けられること、この二つの自信を持たれたら、鬼に金棒。
あとはシナリオの技術を見に身につければいいのですから。

キャラクター

今回は、アイデア✖シナリオの技術を使って「対立」を描いていただくことがサマーセミナーのミッションです。
アイデアだしには、6人1組で黒い模造紙にどんどんアイデアを出して付箋で張っていきます。
最初は、お題を「あるある法」で、次に「あべこべ法」最後は「衝突法」でアイデアを出していきます。
最初は戸惑っていますが、どんどんでてくるわでてくるわ・・・こんなことでいいのかなぁと思っていてはアイデアは出てきません。
ポッと頭に浮かんだことをどんどん出せばいい。ダメなのかいいのかもそんなことはわからないですから。
アタマを使う時は、余計なことを、いわゆる体裁だったり、忖度だったり(笑)をしないことです。ナチュラルな頭で、自然体で。
でも、自然体っていうのは、とても難しくって、ほとんど人はプライドなのでしょうか、他人にどうみられるのかということばかりにとらわれて本来の自分文持っているものを出すことができにくいのです。
でも、時間制限の中で追われると、自然と出てしまう。サマーセミナーでの狙いはそこなのです。

さて、アイデアがでました。そこから「シナリオの技術」のお仕事です。
シナリオで何が大切かと言えば、視聴者に感情移入してもらうこと。
そのためには主人公のキャラクターをしっかりと作ります。そして対立する困らせキャラを作ると・・・。
視聴者が感情移入できるようなドラマができたでしょうか。

キャラクターづくりのお話です。
4月に亡くなられた漫画原作者の第一人者小池一夫さんは、シナリオ・センターで漫画原作のコツを教えたことがきっかけで、ご自分で「小池一夫劇画村塾」を作られました。
そこから「うる星やつら」の高橋留美子さん、「北斗の拳」の原哲夫さん等を輩出してきましたが、小池さんは「とにかくキャラクターを大切に」とおっしゃっていらしたそうで、キャラを考えれば、服装や持ち物、住居の調度や乗用車まで、作品に出ない部分も含めて詳細な設定を求められたそうです。
「子連れ狼」「修羅雪姫」など外国にも評価の高い漫画原作はこうして生まれたのですね。
もちろん、小池先生の例をとるまでもなく、シナリオ・センターでもキャラクターが一番大事と申し上げてきました。
そのキャラクター作り方は色々ですので、小池一夫式でもうひとひねりというのもありそうです。
映像表現は見えること、シナリオから想像できる、見える化できるキャラクターを作ってください。
参加された皆さん、12時間、脳を全開してよく頑張りました。 本当にお疲れさまでした。
きっとあなたはモリモリ自信が湧きてきたことと思います。

今回は1ケ月前には満員御礼になってしまい、キャンセル待ちが続出。結局、多くの参加希望の方のお気持ちにお応えすることができず、申し訳なく思っています。
なにか、別の機会を設けたいなあと思っていますが・・・。

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