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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

哲学のすすめ

シナリオ・センター代表の小林です。勉学の秋です。読書の秋です。スポーツの秋です。実りの秋です。食欲の秋です。
四季があるというのは、やはりいいなあと思います。常夏もいいけれど、折々の変化、移ろいが心を癒してくれる気がします。

 女の哲学

勉学の秋にふさわしい本がでました。
「女の哲学―男とはなにか?人生とはなにか?」(監修宇波彰・PHP研究所刊)
日本で初めて、女性哲学者の業績を集めた本だそうです。存在するはずの女性哲学者が、何故多くの哲学の本から姿を消していったのでしょうか。彼女たちの仕事を、男性が評価していなかったからだと、監修の宇波先生はおっしゃっています。男性社会は、哲学の世界でも差別があるのですね。

女性哲学者というと、浅学のせいもありますが、私はボーヴォワールくらいしか浮かびません。
「われ愛するがゆえにわれあり」「人は女に生まれるのでなく、女になるのだ」

この本で紹介されている女性哲学者は、ボーヴォワールのほかに、フランス革命の時代のスタール夫人、ポーランドの社会主義運動家ローザ・ルクセンブルグ、ナチス時代のユダヤ人ハンナ・アーレント、イサムノグチとも恋に落ちた痛みの画家フリーダ・カーロ、過酷な労働体験から人間の精神構造を説いたシモーヌ・ヴェイユ、アルツハイマーに倒れたアイルス・マドック。彼女たちの生きぬいた時代背景、その素顔と相関図を紹介しています。
この日本初の女性哲学者の本、読めば元気になる哲学入門書「女の哲学―男とはなにか?人生とはなにか?」の企画・執筆は、出身ライターのふじえりこさんです。
 

大学時代、憧れの先輩の影響で哲学かぶれになり、なにもわからないまま、「私の存在とは何か」など悩み・・・といった若気の至りの時代もありました。(笑)
ボーヴォワールの「第二の性」は衝撃的でした。サルトルとの関係にも憧れたものでした。
哲学とはなんちゃらかんちゃらという難しいことは全くはわかりませんが、「なぜ生きているのか?」常に自分と向き合う姿勢が好きです。 

私は、受講生の方々に申し上げていることがあります。
「自分は、宇宙で唯一無二の存在。だから、自分の創作は自分でか描けないもの」ということです。
なんとなく哲学的ではありませんか。()

創作は、自分の中から生まれでてくるもの。私にしか描けないもの。だからこそ楽しい、だからこそ大事なのだと思います。
他の誰でもない私をどう生かすか殺すかは、私次第なのです。
秋の夜長、創作とはなにか、私のできる表現とはなにか・・・悩んでみるのもよいかもしれません。
 

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