「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」とは
連続ドラマの企画書、1話~10話までの全体構成、1話の脚本を提出するという脚本コンクール。
目的は、日本国内のみならず海外でも通用する脚本家の発掘と、テレビドラマに限らず全てのストーリーコンテンツの成長・業界の発展に寄与する人材育成。現に、これまでの第1回・2回受賞者はテレビドラマ他さまざまなコンテンツの脚本家として活躍中。
選考はTBSグループのクリエイターの方々が担当。
受賞者には副賞として「ライターズルーム」への参加資格が付与。
希望者は、TBSと6ヶ月間の契約を交わし、TBSグループのクリエイター陣と共同で連続ドラマの企画開発や、脚本の執筆等にあたることが可能に。
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チームライティングの作品が優秀賞や佳作を受賞
「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2025」の応募総数は1028作品(前回855篇)。
この中から大賞1作品、優秀賞2作品、佳作2作品が決定。
そのうち、優秀賞2作品、佳作1作品がシナリオ・センター出身の方によるものでした!
★優秀賞『PACKAGE』
(受賞者4名 うち2名シナリオ・センター出身)
仲村弦己さん(元本科) 境田博美さん(元通信作家集団)
★優秀賞『無敵』渋谷七味さん(元作家集団)
★佳作『ラストウィッシュ―人生会議―』
磯﨑由佳さん(元研修科) 安達あづささん(通信本科修了)
第3回目となる今回の特色は多様性とチームライティング。受賞者は20代から60代と年齢幅が広く、それぞれの人生経験から紡ぎ出された独自の視点が作品の多様性を支える結果に。
また、チームライティングによる応募者が増えたことも大きな特徴。
優秀賞 受賞『PACKAGE』は4人1組で応募された作品。受賞者4名のうち2名がシナリオ・センター出身の方で、仲村弦己さん(元本科)と境田博美さん(元通信作家集団)が受賞。
また佳作 受賞『ラストウィッシュ―人生会議―』も2人1組で応募された作品です。
ハリウッドや韓国のテレビドラマ・映画制作現場では主流の手法である「チームライティング」。
近年は日本でもこの手法を取り入れる作品が増えています。
今後益々重要視されるであろうチームライティング。
脚本家志望の方。今回ご紹介する模様を通して、いまどのような作品が求められているのか、を考えるキッカケにしていただければと思います。
≫今回受賞された方々は皆さん「基礎講座」からスタートされています。
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シナリオ・センター出身の受賞者3組/受賞作あらすじと受賞理由
★優秀賞『PACKAGE』
受賞者4名のうち仲村弦己さん 境田博美さんがシナリオ・センター出身

あらすじ
タイの巨大犯罪組織に一人娘を拉致された元自衛隊特殊部隊の母。政府に見捨てられ、単身組織に潜入し、起死回生の取引を持ちかける。「私が人質になり、日本政府から身代金30億円を引き出す」。隠蔽された国家の機密情報を盾に、政府とテロリストを相手に命懸けの交渉に挑む国際誘拐サスペンス。
受賞理由
4人1組のチームライティングによる作品としては初めての受賞。「とにかく面白いエンターテインメントを作る」という挑戦的な熱量と圧倒的なスケール感、ダイナミックな展開から、「世界を目指す」という勢いを強く感じた。「自分も同じ題材で考えていた」という選考委員もおり、方法次第で連続ドラマにできるという具体的な期待が寄せられた。
★優秀賞『無敵』渋谷七味さん

あらすじ
真面目に生きてきた70代の元図書館司書が、定年後の困窮からホームレスに転落し、悪質な貧困ビジネスの餌食に。どん底で「無敵の人」と化した彼女は、園芸知識を活かした大麻栽培に手を染め、高齢者ギャングを結成。裏社会でのし上がり、自らを搾取した悪徳業界全体の壊滅を目論む痛快な復讐劇。
受賞理由
70代の女性が大麻栽培でのし上がっていくという過激な設定ではあるが、「テレビドラマの企画としてやる意義がある」という点で選出された。“面白く読ませる脚本”として広く好評を集め、その中でも特に印象的なセリフや構成、そして「共感してしまう」というキャラクター造形が高く評価された。
★佳作『ラストウィッシュ―人生会議―』
磯﨑由佳さん 安達あづささん

あらすじ
非医療従事者で結成された架空のチーム「ラストウィッシュ」は、患者が人生の最期に望むケアを話し合う「人生会議」をサポートする。余命宣告を受けた終末期の患者やその家族が抱く「最期の願い」に寄り添い、彼らのために奔走する関係者の人々の姿を描いたヒューマンドラマ。
受賞理由
「医者ではなく患者や家族の視点で命と向き合う」という医療ドラマの新たな切り口に注目が集まりました。選考委員の中には「『アンナチュラル』を目指せる作品」と期待を寄せる意見もあり、可能性を秘めた作品として選出された。
シナリオ・センター出身の受賞者3組の喜びの言葉
★優秀賞『PACKAGE』
受賞者を代表して仲村弦己さんがスピーチ。

○仲村さん:今回の作品は4人のチームライティングで書きました。
僕は普段、会社員の営業職をしておりまして、他のメンバーもそれぞれ経歴や年齢が違う4人。3年前にこの賞があることを知って「なんとか受賞したい」ということでチームを結成して頑張ってまいりました。
その間、暗闇にボールを投げ続けるような、反応がない日々が続いていたのですが、今回このようなカタチでボールを受け取っていただいて、素晴らしい機会をいただいたことに本当に御礼申し上げます。
今回の作品は世界を股にかけたスケールの大きなものですが、評価してくださった審査員皆さまの懐の深さと広さに感じ入っております。
本作を書き上げることができたのはこの4人のチカラだけではなく、それぞれの家族や脚本仲間、また先生方にご指導いただいたからこそだと思っております。この場に立たせていただいていることを改めて御礼申し上げます。
これからライターズルームで、少しでも世の中を明るくできるような作品を作れるよう頑張っていきますので宜しくお願い致します。
★優秀賞『無敵』渋谷七味さん

○渋谷さん:私がこの作品を書いた理由はいろいろあるのですが、個人的に60~80代の女性を主人公にした作品が好きで、でも、そういう作品がすごく少なくて、観たいのにない。そこで、自分で書いてみようと思って書いてみました。
今回の作品は社会派ヒューマンドラマですが、自分的にはラブストーリーやホームドラマなど、いろいろなジャンルの作品も好きで、また、この分野が一番得意というのはまだ見つかっていない状態です。
いずれにせよ、今まであまり主人公になっていない人物や、これまで描かれたことがない感情を描ける脚本家になりたいと思っています。
脚本を書き始めて5年ほど経ちますが、「もう無理かもな、やめようかな」と思ったときもありました。今回の受賞で「もうちょっと頑張ってみたら」と背中を押されたような気持ちになり嬉しく思っています。
この受賞を機に、一緒にドラマ作りをさせていただけるプロデューサーや脚本家の方々と出会えることを楽しみにしています。
★佳作『ラストウィッシュ―人生会議―』
磯﨑由佳さん 安達あづささん

○磯﨑さん:私は普段、医師をしております。脚本は学び始めて7年目。
これまでコンクールに応募してきて、それこそ孤独な闘いだったのですが、今回は安達さんという強力な相棒と一緒に挑むことができました。
その創作過程がすごく楽しくて、こんなに楽しい思いをして受賞までさせていただけるなんて本当に喜びと驚きでいっぱいでございます。
これから様々な方々と作品作りをご一緒できるかと思うと今からワクワクしております。びしびしご指導ください。迅速かつ丁寧な仕事を心掛けます。

○安達さん:昨年7月頃、磯﨑さんに「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2025に一緒に応募しませんか?」と声を掛けたところ、快くOKをもらいました。
そして磯﨑さんのほうから「今までの医療ドラマにはない、患者さんとその家族が主人公というのはどうか?」という提案があり、すごく面白そうだなと。
是非一緒に作り上げてみたい!という想いで、そこから約2ヶ月間、メールやリモートでやりとりしながら完成したのが本作です。
よく「共同執筆って大変じゃなかったですか?」と聞かれるのですが、これが思いの外、全然大変ではなくて、磯﨑さんがお相手だったからということもあるのですが、自分としては一人で書くよりも楽しい作業でした。
思えば私は昔から、スポーツも個人競技より団体競技のほうが得意でして、その意味ではチームで何かを成し遂げることが好きなのかもしれません。ですから今後、ライターズルームで皆さんと一緒に好きなドラマに挑戦できることが楽しみで仕方ありません。宜しくお願い致します。
総評/受賞作品は「エンターテインメントのチカラで現状を打ち破る!」という強いエネルギーに溢れていた
授賞式では、選考員代表としてTBSドラマプロデューサーの飯田和考さんが、本記事で前述した受賞作品それぞれの受賞理由など、TBSとしての総評を述べました。

○飯田さん:今回の受賞作は、閉塞感漂う現代社会を単に悲観するのではなく、独自の解釈を試みる力強い視点をもっていました。
輪廻転生を就職活動に置き換えるユーモア、国際組織との無謀な身代金交渉に挑むスペクタクル、社会を動かす主体として“無敵の人”を描く大胆さ、など どの作品も既存の価値観を問いただす視点をもった作品でした。
さらに特筆すべき今回の特色は、多様性とチームライティングです。
TBS NEXT WRITERS CHALLENGEは、年齢や経歴を問わず、応募者に対して広く門戸を開いているという他のコンクールにはない独自性があります。
今回の受賞者の皆さまは20代から60代と非常に年齢幅が広く、それぞれの人生経験から紡ぎ出された独自の視点が作品の多様性を支える結果になったと感じています。
また今回はチームライティングによる応募者が増えたのも大きな特徴です。
見事受賞された5作品のうち、2作品が共同執筆によるものでした。1人では生み出せないスケール感や多角的なアイデアの掛け合わせは、これからの新しいドラマ作りの在り方を象徴していると強く感じました。
今の時代、世界中が正解のない複雑な課題を抱えています。だからこそ私たちには物語のチカラを信じ、面白いドラマを作り上げていく使命があると思っています。
今回の皆さんの作品には、そうしたエンターテインメントのチカラで現状を打ち破るという強いエネルギーに溢れていました。TBSが思い描く未来のドラマを作り上げるためには皆さんのような多様なバックグラウンドと新しい発想力・情熱をもったパートナーが不可欠だと考えております。
受賞者の皆さんにはこれからライターズルームに参加していただき、我々とともに新たな作品を生み出していただきたいと心から期待しております。
・飯田和考さんプロフィール
TBSドラマプロデューサー。『御上先生』『アンチヒーロー』『VIVANT』『私がヒモを飼うなんて』『マイファミリー』『ドラゴン桜(2021)』『集団左遷!!』『義母と娘のブルース』等のドラマを手掛ける。『VIVANT』では、2024年度エランドール賞プロデューサー賞を受賞。 今年放送予定の『VIVANT』続編もご担当。
長期間愛される、国境を超えて発信できる強いコンテンツが「ストーリーコンテンツ」
授賞式ではTBSテレビ代表取締役社長の龍宝正峰さんが、開会の挨拶とともにこれからのTBSの姿について述べました。

○龍宝さん:TBSテレビはいろいろな番組を沢山作って放送している放送局ではありますが、ここ数年は海外のチャレンジも含めた「EDGE(エッジ)戦略」というものがございます。
「一度放送して終わり」ではなく、配信や映画などで長い時間をかけて多くの方々に観ていただき、そして海外にも発信できるような「強いコンテンツ=ストーリーコンテンツ」を作ることに注力しているところでございます。
こういった強いコンテンツをもっともっと作り出して、世の中に発信していきたい。そのためには、脚本家の方々のおチカラをお借りしたい。ということでこのコンクールを立ち上げ、毎年やらせていただいております。
本コンクール第一回目に大賞を受賞された園村三さんの『フェイク・マミー』は実際にドラマ化され、昨年放送されました。このように受賞者皆さんの目の前には今、新しいチャンスが広がっています。
我々TBSのパートナーとして一緒に、多くの視聴者の方々が楽しんで感動して喜んでいただけるコンテンツを送り届けていきたいと思っております。是非これからおチカラをお貸しいただければと思っております。
これまでもシナリオ・センター出身生の方が受賞されています!
コチラの記事も併せてご覧ください。
■TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2024
年齢は関係ない
https://www.scenario.co.jp/online/35370/
■TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2023
どんな作品が選ばれるのか
https://www.scenario.co.jp/online/33702/
- 「シナリオは、だれでもうまくなれます」
この言葉はシナリオ・センター創設者の新井一によるものです。
「基礎さえしっかりしていれば、いま書いているライターぐらいには到達することは可能です」と、新井一は言っています。その基礎をシナリオ・センターの基礎講座(3種類)で。
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