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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

世界のシナリオ

シナリオ誌5月号

ガンバ!

シナリオ・センター代表の小林です。今週は、「体調がイマイチ」「疲れがたまっているかんじ」とかおっしゃる方が多いです。
かく言う私も「今週はなんだかずーっとだるくって体が重い。」とつぶやいたら連れ合いから「食べ過ぎじゃない」と優しい一言。まったく!
でも、どうもこの気候、気圧の変化は、体調を崩させるらしいので、皆様くれぐれもお気をつけください。
医者の友達と話していたら、「たっぷり寝るのが一番」と。
ちっとも医者らしいアドバイスには聞こえないけれど、確かにしんどかったら休むというのは基本ですものね。くれぐれも皆様ご自愛くださいませ。

出身ライターの方々のご活躍ぶりは、もはや当たり前ですけれど、やはり賞をいただくのは嬉しいです。
第32回日本映画批評家大賞が発表されました。

・作品賞『メタモルフォーゼの縁側』(岡田惠和さん脚本)
・ダイヤモンド大賞(淀川長治賞)宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』(岡田惠和さん脚本)
・主演男優賞 中井貴一『大河への道』(森下佳子さん脚本)
・特別賞(松永武賞)立川志の輔『大河への道』(森下佳子さん脚本)
・助演女優賞 吉岡里帆『島守の塔』(五十嵐匠さん、柏田道夫さん脚本)
・新人女優賞(小森和子賞)伊東蒼『さがす』(小寺和久さん共同脚本)

いい脚本は、役者に親(深)切、座元に親(深)切、お客に親(深)切、世阿弥の「三大深切」を地でいっている証拠です。
岡田恵和さん、森下佳子さん、柏田道夫さん、小寺和久さん、素敵な先輩たちの力を見せていただきました。
おめでとうございます!

世界に

日本の映像界は、世界に発信するのがうまくないようにみえます。
アジアでもお隣の韓国や中国は世界へ発信するように映画もテレビドラマも作っているのに、日本はいまだに国内だけに顔を向けている感じがします。
過日行われたアジアの脚本家とプロデューサーが一堂に会する国際会議「アジアテレビドラマテレビカンファレンス」では、
韓国のパク・ジェボム氏が「感情は時代を支配する普遍的なもの、不合理や大衆の怒りは、大きく共感を集める感情です。
韓国ドラマはこの大衆の怒りをサバイバルものからヒューマンドラマまで幅広いジャンルで取り入れています。
上手く表現できなければ、興行的に上手くいきませんが、世界の視聴者も共感できる怒りを表現できれば、世界で通用する作品に発展していきます」と語っていました。
そこまで考えて、私たちは作っているかなぁと思いました。
世界の視聴者が、観客が共感できるものを、日本も作っていきたいですね。
ジェンダーフリー始め、恥ずかしいくらい色々と世界に遅れをとっている日本ですが、せめて映像界では一歩前に出たいと思うのですが。
世界に通用するドラマ、映画のシナリオを目指していきましょう。

アメリカのアカデミー賞脚色賞、主演男優賞にノミネートされているイギリス版「生きる・LIVING」は、黒澤明監督の名作「生きる」(1952)のリメイクです。
リメイク版「生きる」の脚色をされたのが、ノーベル賞文学賞のカズオ・イシグロさん。
黒澤監督の「生きる」に感銘を受けていたので、リメイクの脚色を手掛けたそうです。
シナリオ誌5月号に黒澤明監督の「生きる」(黒澤明・橋本忍・小國英雄脚本)が掲載されています。
原版のシナリオを読んで、リメイク版と比べながら世界に通用するということは何かということを考えてみてはいかがでしょう。
話しは変わりますが、殆どの先進国は、脚本家への待遇も、作り方も、脚本料もケタ違いだそうです。そこが大きいのかなぁ。(涙)

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