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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

こども

子どもたちから

出前授業

シナリオ・センター代表の小林です。3月も明日で終わり、卒業式も桜の満開の中、滞りなく行われたことでしょう。
そんな卒業した子どもたちから、嬉しいお手紙をいただきました。

昨年12月、SDGsの映画を創りたいというご希望に、横浜の十日市場小学校へ出前授業にいきました。
担当は、映画「ひみつのなっちゃん」の脚本・監督を務めた田中和次朗。
その田中宛に生徒の皆さんからのコメントが並んだ文集が届きました。
「最初、難しいしめんどくさいと思っていたけれど、田中さんが来てくださってから楽しくなってきました。」
「どんなに難しいか、どんな工夫ができるか、どれだけ楽しいかがよくわかりました」
「映画を創るときに登場人物の性格や絵コンテを描くことを初めて知りました」
「田中さんが教えてくださった脚本の書き方でやってみたら、とてもいい脚本ができました」
「撮影の仕方やコツなど色々知れて進めやすかったです」
「編集のコツを少し磨けたかなと思いました」
「田中さんが来るまで進まなかった映画が完成に近づきました」
「絵コンテでどうやって撮るのかなどがわかりやすくなってよかったです」
「登場人物の得意なこと苦手なこととか映画作りについて知らないことを教えてくれてありがとうございました」
「たくさん色々なことを教えてくださり、1発階段をのぼれた気がします」等々、まだまだ載せたいほどたくさんの嬉しいコメントをいただきました。
小学生でも、シナリオを描き、撮影するためのコツをお教えすると、ちゃんと映画作りができます。
学校によっては、ドラマ作りだけではなく、この十日市場小学校のようにテーマはSDGsであったり、学校付近の街の紹介であったり、学校、クラス紹介など色々な形で映画作りを使っています。
今はどこの学校でもタブレットを使っているので、映画づくりは簡単です。
その上、ちょっとお教えすると撮影も編集も大人よりさっと覚えて、余計なこと考えないでゲーム感覚で創ってくれるのです。
本当に子どもの可能性は大きいです。
映画作りをお手伝いさせていただいた学校が増えていますので、今年は子ども映画祭などをやって、全国の学校同士が繋がっていったらいいなぁと思っています。

ワニとキツツキ

作家集団の橋本東一さんが「えほん大賞」で優秀賞を受賞した「ワニとキツツキ」をクラウドファンディングで出版されます。
昨年11月にプロジェクトを開始、橋本さんは始めての絵本制作という道を走り始めました。
出版するまでに乗り越えなければいけないことがたくさんおありだったようですが、多くの方のご支援の下、初めてのすてきな絵本が出来上がりました。

「ワニとキツツキ」は、ひとりぼっちのワニと仲間から離れてしまったキツツキのお話です。
ひとりぼっちで毎日おひさまに話しかけるしかないワニ。突然雨が何日も何日も降り続け、川の水があふれ、ジャングルをのみ込んでいきます。
雨の中一人で泳いでいるワニの背中に一羽の怪我をしたキツツキが木と間違えて止まります。
二人の友情がどんどん深まる中、キツツキは仲間に自分の安否を知らせに行きたいと思い、「すぐ帰るからここで待っていてね」といって飛び立ちます。
しばらくすると川の水がひいて、川は元の広さになり、約束の場は川ではなくなります。キツツキはまだ帰ってきません。それでも、何日も何日も待ち続けるワニ、そして、干からびて木のようになり果ててしまいます。キツツキがやっと帰ってくるのですが・・・。

ワニとキツツキのキャラクター、伏線の回収のしかた、橋本さんのシナリオの技術が二人の熱い友情を見事に描いて、感動的なラストを迎えます。
この絵本は、小さなお子様だけでなく、大人にも読んで欲しい絵本です。
何を大切に生きていけばよいのか、教えてくれる絵本です。

過去記事一覧

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