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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

香港スケッチ

あつい夏

シナリオ・センター代表の小林です。今朝は本当に驚きました。フェイクだろうと思ったほどです。
まさか日本で、しかも古都奈良で、安倍元首相が、銃で撃たれることがあるとは・・・。
どんなに嫌いでも、憎んでいても、考えが違っても、殺していいことは、絶対ありません。
人を殺すということは、ものすごく短絡的な行為だと思います。
個人を殺そうとすることも戦争も同じことです。決して許してはいけないと思います。
安倍元首相のご冥福をお祈りいたします。

こういうことがあると、武器が何の抑止力にもならないことがわかります。
戦争をしないために何をするべきかといえば、コミュニケーション力、そして一番大事なのは想像力をもって、話し合いをすることです。
自分の想いばかりを押し付けるのではなく、相手の気持ちが想像できれば、力で、人を殺すことで、成し遂げられることは何一つないということがわかるはずです。
10日の参議院選挙投票日は、人を殺さないために何ができるのかを考えて1票を投じてはみることも大事かと思います。

香港スケッチ

今日は、シナリオ・センターを卒業された香港在住の緒方桃子さんが、初めて製作・脚本・音楽を担当された「香港スケッチ」というお芝居を拝見してきました。
緒方さんは、15年ほど前に卒業され、香港でシナリオや演劇とは全く違うお仕事をされていました。
この舞台の上演をお聞きして、びっくりしました。
シナリオは描いたことはあるけれど、舞台に出たことはあるけれど、プロではなく、本当に初めての緒方さんが、香港と日本の舞台人で新作を共同制作するプラットホームを創りたい」という一心だけで3年前にスタートし、この「香港スケッチ」という舞台をプロデュースし、脚本を描き、音楽を創り、上演まで持ってきたというのです。
緒方さんの熱から、コロナ禍で紆余曲折の末、香港の役者さんを主演に、日本と香港とリモートで稽古を重ねて、日本語、英語、広東語が飛び交うミュージカル「香港スケッチ」が生まれました。

物語の骨子は、抑圧され、未来が見えない香港の若者たちが何を想い、どう生きようとしているか、彼らの葛藤を描いたミュージカルです。
前述したように、日本語、英語、広東語が飛び交うのです。
歌も英語だったり、日本語だったり・・・。
「何を言っているのだ、何を歌っているの」と広東語はもとより英語も疎い私としては、「???」はてなの嵐だったのですが、なぜか・・・気持ちが伝わってくるのです。
緒方さんの叫びなのか、役者さんの持つ熱量なのか、これこそがみんなで創る舞台の、ミュージカルの面白さだなぁと思いました。
お互いを認めて演技をする役者さんたちに言葉の壁はほとんどないのだろうと思いました。

香港在住の緒方さんが、プロでもないのに、香港と日本の役者さんをコラボさせて、舞台を創った。
熱い想いは、様々な他人を動かし、大きな力となり、やれるのだなぁと思いました。
自分の想いを実現したい、でも、できない・・と嘆いている方々の背中を押してくれる舞台だと思います。
10日迄、座・高円寺1で上演しています。

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