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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

【習い事をお探しのかた必読】
脚本術は人生にも役立つ/脚本家 長津晴子さんに学ぶ

【習い事をするなら】脚本術は人生にも役立つ/脚本家 長津晴子さん

何か習い事を始めたい。昔から書くことが好き。映画やドラマを観るのは嫌いじゃない。ひとつでも当てはまるなら脚本を勉強してみませんか?脚本の技術を学ぶと、なんと、“生きていく上”でも役立つんですよ。

映画『189』の脚本を手掛けた長津晴子さん(元 作家集団)。
インタビューでお越しいただいた際、映画に関することだけでなく、「脚本を勉強して良かったと思う瞬間」もお聞きしたところ、「なるほど!脚本術は人生にも役立つ!」と思ったエピソードをお話しいただきました。脚本を習いたてのかたも、勉強中のかたも、ぜひ参考にしてください。

なお、『月刊シナリオ教室』(2022年3月号)に掲載予定ですのでお楽しみに。

まずは映画『189』のお話から。

映画『189』について

*

==あらすじ==
※「189」とは、児童虐待から“いちはやく”子供を助けるための児童相談所虐待対応ダイヤル。

児童相談所虐待対策班で働く新人児童福祉司の坂本大河はある日、シングルマザーの母親に虐待され、一時保護所にいた4歳の藤沢芽衣を母親の元に帰す現場に立ち会う。翌日、大河は芽衣が亡くなったと知らされショックを受ける。上司の安川から休養を取るように言われる大河だが、生前の芽衣が「家に帰りたくない!」と訴えていた姿を思い出し苦悩した末、辞表を手に職場へ向かう。その時、父親にひどい虐待を受け、病院に搬送された6歳の増田星羅の元へ向かってもらえないかと職場から電話が入る。病院で面会した大河に星羅は、「いまのパパはいらない……家に帰りたくない」と告白する。父親の勝一は、星羅の傷は「娘が自分でやったこと」と虐待を否定。大河たちが星羅を一時保護すると告げると、「星羅は私の娘だ!連れて帰る!」と怒鳴り出す。医師から星羅の傷は、虐待によるものである可能性が高いと聞かされた大河は、星羅を一時保護所に預け、弁護士の秋庭詩音と共に虐待の事実を立証し、勝一と妻の典子の親権を停止にできないかと奔走するのだが――。

――本作を書こうと思ったキッカケ

〇長津さん:十年以上、子どもの人権問題に取り組み、取材を重ねてきました。そんな中、平成最後に、二つの哀しい児童虐待事件が起こりました。

どちらの事件も、子どもが「助けて」と声を上げ、公的機関が関わったにもかかわらず、尊い命を救うことはできませんでした。なぜ、救えなかったのか?どうすれば、すべての子どもが安全で安心できる生活をおくれるようになるのか……心の中でずっと渦巻いていました。

映画は娯楽であると同時に『時代を映す鏡』でもあります。人々の心を動かす力をもっています。いつの時代も、社会を動かし、改善してきたのは、私たち一般の人々なのです。

一人でも多くの人たちに、困難な状況にある子どもたちを知ってもらい、自分のことのようにとらえて、考えてくれたらと思い、本作を書きました。

――特に心掛けたこと

〇長津さん:実際の事件にインスパイアされてはいますが、これは、あくまでもドラマだということです。多くの児童虐待はアンタッチャブルな家庭内で起きます。事実や数値からでは見えない真実を、『人を描く』ことを通して伝えていこうと心掛けました。

――「ここは特に観てほしい!」という注目ポイント

〇長津さん:児童福祉司は心が壊れそうになるギリギリのところで闘っているんだということ、そして、自分たちの身近にも困っている人たちはいて、救えるタイミングがあるんだ、ということでしょうか。

シナリオ・センターの講座を受講して

――シナリオ・センターで脚本を勉強しようと思ったキッカケ

〇長津さん:アメリカの大学の映画学科を卒業後、台北へ行き、映像制作に従事していましたが、オリジナル脚本を書き、シナリオ公募に挑戦したいと思うようになりました。

アメリカの脚本の書き方は日本とは違うのでゼロから勉強しようと、台北でシナリオ・センターの通信講座 基礎科を受講しました。丁寧な添削と、『月刊シナリオ教室』の「通信生 今月のガンバリスト」()での掲載はとても励みになりました。

「通信生 今月のガンバリスト」
シナリオ・センターが発行している情報誌『月刊シナリオ教室』で、通信講座を担当している講師が特にその月「がんばったなぁ」と感じた受講生への励ましのコメントを掲載しているコーナー。

――「脚本を勉強して良かったな」と思う瞬間①

〇長津さん:大きなスクリーンで、俳優さんが自分の書いたセリフを語る、というのは何ものにも代えがたい感動体験です。

そして、それを観た人たちが何か感じてくれるのは、さらに嬉しいことです。

以前、『校庭に東風吹いて』(主演:沢口靖子さん)という映画の脚本を執筆しました。これは場面緘黙症という、ある特定の場所、例えば学校などの公共の場で、声が出せない小学3年生の女の子と、沢口靖子さん扮する教師の交流を描いたものです。場面緘黙症は、家では普通に話せるので、“内気な子”とか“我が儘”と誤解されやすく、当事者はとても辛い思いをします。声が「出せない」のであって、「出さない」のではないので……。

公開して間もなく、映画を見た女の子と母親からメッセージが届きました。女の子は映画と同じ9歳で、学校で声が出せません。母親も担任ですら、彼女の苦しさを理解できず孤独だったのが、この映画を知って、母親と観に行き、「ごめんね」と母親が言ってくれたこと、担任も理解し、それが子どもたちにも伝わって、友達ができるようになり嬉しかったと。他にも30代など大人からも同じような手紙が来ました。とても嬉しかったです。
 
自分が描いたセリフや人物、世界観が、誰かの心を癒したり、問題を自分のことのようにとらえたり、分かち合ってくれるのは脚本家冥利に尽きるというものです。

――「脚本を勉強して良かったな」と思う瞬間②

〇長津さん:アニメの脚本を担当したとき、そのアニメを観てくれた子どもたちからたくさんメッセージが届いたことも嬉しかったです。監督さんに聞いたら、「え?メッセージなんてこないよ」というのでびっくり!わざわざ脚本家にメッセージをくれたんですね。

海外からもメッセージが届いて、中には親子でコスプレをしている写真付きのもあって、親子で楽しんで観てくれている姿を想像するだけで胸がいっぱいになりました。

また、アメリカにいたとき、友達がシド・フィールド(脚本家・プロデューサー・シナリオ講師)の『SCREENPLAY』を読んでいたので「脚本を書くの?」と聞いたら、「いや、これ、人生に役立つから」と、持っていたカード()の束を見せてくれました。

脚本の中では、主人公が「明確な目標=ゴール」に向かって、様々な葛藤・困難を乗り越えていきます。その友達は、自分の目標を達成するためにも、こういった脚本術が有効だと考え、活用していたのです。

「なるほど!」と思いました。脚本術は人生にも役立つ!

カードについて分からないかたはぜひ、日本語版『シド・フィールドの脚本術1~3』()を読んでみてください。脚本家の加藤正人さんが監修や翻訳をされています)

『シド・フィールドの脚本術』についてはこちらをご覧ください。

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