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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

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心がけ

シナリオ・センター代表の小林です。目に見えるコロナ感染数は減っているけれど、実は無症状の人が増え、知らないうちに感染させ、クラスタ―が増えているというニュース。
どうやって過ごせばいいのでしょう。そんな隠れ感染者、自分だってそうかもしれない。
私の知り合いの会社は、感染者が出たフロアのしかも濃厚接触者と言われる一握りの人しかPCR検査はしてくれず、隣のフロアとか感染者と接触したと訴えた人にもまったく何もしない。15分しゃべっていなければ大丈夫だとデルタ株前の情報をかさに、やりたければ自費でやれと。
感染者に「お前のせいで余計なお金がかかった」と白い目で見る会社の話しとかもあり、なんだか嫌な世の中に変わりつつあります。
いつでも検査できる状態に国がしていれば、こんなことにならないのに。
人の気持ちもだんだん荒んできているようで、医療体制はもちろんのこと、本当に、しっかりコロナに向き合えと、総裁選にうつつを抜かすお上たちに声を大にして叫びたいです。

たぶんこんなことも知らないと思います、今のお上は。私も知らなかったけど。(笑)
先日シナリオ・センターの廃棄したい経理関係の書類とか、パンフレットとか5,6年分を業者さんに頼んで裁断処理してもらいました。
そうしたら、請求書と共にこんな嬉しいご報告をいただきました。
今回だした紙は174キロで、それが30メートルダブルのトイレットぺーパー974個分に生まれ変わったのだそうです。これは、伐採される樹齢20年の立木3,5本分に相当するのだとか。
いやはや、びっくりしました。考えもなく出した紙が、環境保護に役に立った、再資源になった、ちゃんとしたところに頼んでよかったと思いました。
ちょっと考えれば、日々の生活の中で環境保護ができる、小さな積み重ねで温暖化もストップがかけられるのでしょう。
もう少し、考えて生きようとしみじみ思いました。一人一人の心がけって言われるけど、なるほど、ありです。

人間

元駐日アメリカ代理大使のジョンソン・ハイランドさんの「外交官の使命」という講話をお聞きしました。
外交官とは何かなどのお話しの中で、政策を作る人間は、赴任先の地域を知り、そこに住んでいる人たちとともに考えなくてはいけないとおっしゃっていました。
ジョンソンさんは、2016年ご一緒に広島を訪れた時のオバマ元大統領の平和演説を大切にされていると。
私もとても心揺さぶる素敵な演説だったと覚えています。
演説の最後で「これが広島を訪れる理由だ。愛する人、自分の子供たちの朝一番の笑顔、台所の食卓越しの夫や妻との優しい触れ合い、心安らぐ親の抱擁といったことに思いをはせるためだ。
こうしたことに思いを寄せると、71年前にここで同じように大切なひとときがあったということが分かる。
亡くなった人々は、われわれのような人たちだ。普通の人には分かることだと思う。皆、戦争はたくさんだと思っている。
科学の驚異は暮らしの向上に焦点を当てるべきで、命を奪うものであってはならないと考えている。
国々やその指導者が決断を行うときにこの単純な知恵が反映されれば、広島の教訓は生かされたことになる。」とオバマ元大統領は訴えています。
そこに生きていた人たち、生きている人たちを想像すること、そこからすべてが始まるのです。
数字ではない一人一人の暮らし、存在を。想像力大事です。
今の日本はどうなの?個々の暮らしを想像できる?

想像力というのは、瀬戸内寂聴さんは「他人を想う心」だとおっしゃっています。
創作をする時に大事なのも想像力ですね、人間を描くのですから。
ひらめきやワンアイデアだけでも創作はできます。
ですが、それでは人間は描けない。
ちょっととびぬけた設定だけでも物語は作れます。
でも、コケ脅かしで終ってしまいがちです。
結局、外交も政治も社会も創作も、人に尽きるのです。人というのは心ということだと思います。
人間を描くというのは、人の心を描くということです。

いつ終わるともしれないコロナとの戦いも、心があれば、他人を誹ったり憎んだりせずに生きられるのではないでしょうか。
そんな表現を創作の上でも、生活の上でもしていきたいです。

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