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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人生いろいろ

花は咲けども噺せども(PHP文芸文庫刊)

怒り体質

シナリオ・センター代表の小林です。G7で支持を得たと菅首相は、益々前のめりにオリンピック開催へと進んでいます。
賛同を得ても得なくても、何より大切なのは安全に本当の開催できるのかということだけです。
なにしろ、忖度体質民族なので、IOCのお偉いさんや有名アスリートたちが禁止事項を破ったときに、どれだけきっぱりと処することができるかにかかってくると思うのです。
優柔不断に責任転嫁ばかりしている今のような状態を繰り返すならどうにもならなくなる、海外からの新種もでてくるかもしれないし、日本で感染させるかもしれない、そして、そのツケを払うのは私たち国民です。

先日、いつも表参道シナリオ日記を読んでくださっている出身ライターの方に「小林さん、最近よく怒っていますよね。」と。(笑)
そうなんですよね、どんどん怒っちゃっている、どんどん怒ることが増えているのは確かです。もう少しやさしい人にならねば・・・。失礼いたしました。
歳をとって我慢ができなくなっているのもあるのですが、私の世代は、人間としての大事なものをないがしろにして、経済を立て直すことばかりに走って「富めるものが勝ち組」と、今のような他人の心を想像できない国にしてしまったという深い後悔があるので、未来に生きる人のことを考えると何とかしなくちゃと思ってしまうのです。
ま、どうせ先に死んじゃうんだから知ったことかという友人もいますけど、私って、案外真面目ということで。m(__)m
緊急事態宣言が解除されても7月19日から9月まで、できる限り会社に来ないで出かけないでというお達しもあり、まして、シナリオ・センターは、競技場地元の表参道ですから、一体どうなるのだろうと安心できない状況になっています。
観客は出歩いてもよくて、チケット買わなかった人間は、仕事もしないで静かにお家に籠っていろ!って、ありなんでしょうか。やっぱり怒っちゃいます。

花は咲けども噺せども

怒りの小林の心の平安を保ってくれるのは、落語です。落語はなによりの癒し。
私の大好きな落語家は、小三治師匠と志の輔師匠。
もちろん一之輔師匠、三三師匠、文珍師匠とかお気に入りの落語家さんはいっぱい。
立川流一門のらく朝師匠は、お医者様という経歴の持ち主で、シナリオ・センターで講義もしていただきました。まだお若いのにとても残念です。

実は、シナリオ・センターで学んでいただいた落語家さんがいらっしゃいます。
立川談慶師匠。
20数年前に基礎講座にお入りになり、研修科まで進まれました。
その時は二つ目でいらしたのかなぁ、真打になられたときはお祝いのお饅頭をいただいた覚えが・・・あ、ご祝儀を出していない。ごめんなさい。(笑)

立川談慶師匠は、一流大学を出て一流会社へ就職して、芸人になって、それから落語家を目指したという変わり種の落語家さん。
だから、シナリオ・センターに通われたのかもしれませんね。(笑)
シナリオの勉強が落語にプラスになるとは反対に、落語はシナリオの勉強にもなるといつも言っていたのは新井一。
「落語野郎シリーズ」とか落語ネタで映画もいっぱい描いていました。
落語「らくだ」をつかった「雲の上団五郎一座」は抱腹絶倒でした。

さて、シナリオを学んでくださった談慶師匠は、「立川談志師匠」の落語に魅せられた二つ目落語家のお話をご自分の体験をもとに書かれました。
「花は咲けども噺せども」(PHP文芸文庫刊)
談慶師匠は、シナリオを学んだ腕で、落語を通してのビジネス書などたくさん書かれていらっしゃいますが、今回は自分の経験を基にした小説。
売れない二つ目落語家の家族とのふれあいと真打を目指して奮闘する姿を描いた、涙と笑いのお話しですが、生活はもうたいへんだけれど、苦労話とは言うのもちょっと違う気がします。
談慶師匠のお人柄なのだろうと思うのですが、いい人々との出会いを描いているので、いわゆる苦労話にはみえません。
むしろ、頑張っていればこんな素敵なこと、素晴らしい人に出会いますよ、だから人生って面白いんですよ、楽しくやりましょうよって勇気づけてくれます。
前座7年も修行した主人公錦之助に(実際の談慶師匠は9年だそうです)、介護ホームの所長が言います。
「下から目線ってさ、なんだかすべてが自分より上にいるから、すべてがすげえんだと思える目線なのかもな。謙虚とかとは、違うよね、それは。
『みんなすげえじゃン』って思える感じかなあ。だから、そういう訓練を知らず知らずのうちに積んじゃっているんだからさ、落語家って、俺、本当にすげえなと思うよ」
「上から目線だと相手の頭しか見えないけれど、下から目線だとさ、相手の総てが見えるんだよ。人生、下から目線」
気楽に読めるけれど、ちょっと奥が深い、まさに落語みたいな読み物です。

これを機に、落語を聞かれてはいかがですか。
落語って、ホール落語もいいですが、やっぱり寄席に行って聞くと本当に面白い。
寄席の雰囲気と落語を、まずは楽しんでもらいたいです。
現在、コロナ禍で大変な寄席を応援しようと、鈴本演芸場、新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、上野広小路亭の5軒の寄席の興行運営費を出すためのクラウドファンディングを落語家さんたちが立ち上げています。
こちらも落語好きな方は、応援をよろしくお願いします。

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