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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

いつもと違う場所で

岐阜県恵那市 岩村のチラシ

天候

シナリオ・センター代表の小林です。月曜日火曜日とお休みをいただいて、星空を観に行ってきました。曇りでもあり、半月も出ているし、果たして見えるのかと心配しながら浪合パークという毎日星空見学ができるというところへ行きました。
月が輝いているので満天の星とまではいきませんでしたが、秋の大三角、四角も、織姫彦星も、月の下の土星や木星、金星も見えました。
とりあえず、今いちながら晴女の役目はなんとか・・・セーフ。ほっ!(笑)
浪合パークには、星空をみながら解説をしてくださる方がいらっしゃるので、大三角も教えていただいたし、楽しかったのですが、数年前河口湖で見た天が降ってきたのではないかと思うくらいの満天の星を期待していただけにちょっと物足りない気持ちではありました。
とはいえ、天候はいかんとも致し方ない。誰のせいでもない?いや人間のせい?
今週末の台風19号も、とても大きな勢力とか・・・今も事務局では11・12日はどうなるのか、それによっては休講も考えなければならず、交通機関と気象情報とをにらめっこ中です。
明日には、台風情報と照らし合わせて、授業についてHPなどでお知らせしますので、ご留意のほどお願いいたします。
温暖化のせいなのでしょうか、最近は、何か発生すると大きな災害になってしまいます。
大きな災害が起こりませんように。
人類の将来を考えたら、経済第一ではなく人間の生命第一の日本であってほしいです。

タイムスリップ

昼神温泉で星を見て、妻籠馬籠、中山道をぶらり旅しながら、恵那峡で一泊したのですが、恵那には明知電鉄というローカル線があります。一両編成の素朴な車両。
ひたすら田畑と森と川の景色を楽しみながら、ゴトゴトと無人駅などで止まる小さな電車に揺られ、小一時間ののどかなのんびり時間を過ごしました。
明知鉄道の終点は明智。そうです。あの明智光秀のお城があります。
2020年NHK大河ドラマ「麒麟が来る」が悲劇の武将明智光秀を中心とした戦国武将のお話で、明智光秀のこの土地が脚光を浴びることになりそうですが、実はもうすでに、この明知電鉄の駅のひとつ「岩村」は脚光を浴びていました。

NHKの朝ドラ「半分、青い。」2018年春、北川悦吏子さんの脚本で一躍人気を博しました。
そのロケ地岩村は、岩村城城下町。
岩村本通りは、江戸時代の町並みを残している国の重要文化的建造物保存地区とかで、まるでタイムスリップしたような町並です。
本当に時代劇の町並みで、むしろ「半分、青い」のロケ地と言われても、ちょっとピンときませんでしたが、北川悦吏子さんは美濃加茂市の出身でいらっしゃるので、ご自身の青春と投影しながらお書きになったのかなぁと思いながら、佐藤健さんや中村倫也さんみたいなイケメンと出会わないかと密かに思いつつ(笑)、小一時間ほど散策。

ドラマで使われた西町一丁目商店街は、ドラマではフクロウ商店街となっていたので、別名としてそのまま残っています。
主人公鈴愛(すずめ)のおじいちゃん仙太郎さんの五平餅屋さんは、「かんから屋」というきなこ・あんこ・ごまの3種類のかんから餅を食べさせてくれる甘味屋さんでした。
お団子タイプの五平餅を食べながら、ぶらついたのですが、観光客は、ほぼ我々5人ってかんじ。
静かな町並みに、フラッと友達が家やお店の中などに入って姿がみえなくなると、見知らぬ江戸の町にタイムスリップして一人取り残されたような気分になってしまうほど。
イケメンには出会わなかったけれど、ふれあった町の方はみんな優しく接してくれて、ご自分の家を開放して見学させていらっしゃりながら、きちんと生活されていらっしゃる。本当に頭の下がる思いでした。

それにしてもこんなにも、きちんと残していること自体、すごい努力が必要だと思います。
文化を守り続けるということは、町の人たちが支えているからこそということを、私たちは常に頭の片隅に入れておかなければと思いました。
でも、すべて優しい人頼みにしないで、なんでもかんでも新しければいい、お金が儲かればいいというものではないということも考えて、大事な文化は、しっかりと国が守るべきです。
そういえば、鎌倉の大佛次郎さんのおうちが売りに出されているとか・・・個人で文化を守り切るのは、並大抵のことではありせん。財力と知力がないとできないことです。
なにかと補助金交付を渋る日本ですが、文化・芸術は、人の精神に関わるものです。
絶対にケチケチせずにふんだんにお金を出してほしい。文化芸術を育ててほしいと思います。

ドラマの舞台になると地方は盛り上がり、喜びますが、それも一時のこと。
「半分、青い」も今や神通力は落ちてしまったのか、岩村は閑散としていました。
次は大河ドラマで、再び盛り上がるのかもしれませんが、それをどうつなげるかが地方再生へのカギなのかと思います。
ドラマの「なんとかまんじゅう」づくりは古くなったら終わりなので、その地方の良さを知らせる名産の他に、その地方の生き方、暮らし方などもお伝えしていくのはどうでしょう。
「半分、青い」のロケ地だけでなく、明知鉄道は、日本一の農村風景が見られるところでもあります。
自分が住んでいるところとは、違う暮らし方や人間関係を知ることも楽しいと思います。

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