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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

どこをむいても必要なのは想像力

研修中の日光市役所

地方再生

シナリオ・センター代表の小林です。沖縄の第一牧志公設市場がついに閉店となり、新設されるそうです。ちょっと生臭いけれど()、なんだか懐かしいにおいのする市場で、好きでした。
2022年に新しい沖縄の顔として生まれ変わるのだそうですが、古き良き時代が少しずつ消えていくのは、仕方がないとはいえ寂しい気分になります。

我が家の周りも一軒家は消えて、跡地は高層マンションになり、東京のマンションは高騰中だとか。 地方からの移住が多いからだそうですが、東京ばかりに人口が集中するのはまずいのではないでしょうか。
東京って、いわゆる地元民と言われる人はどのくらいいるのでしょうか。 東京に三代江戸っ子のみ住む条例が出たら、一体何人くらい残るのでしょう。100万人くらい?(笑)
東京の人口1400万人弱、日本の人口の10%、10人に1人は東京に住んで知る勘定になります。近県の神奈川・埼玉・千葉県を入れると30%以上に。
「これでいいのか、日本。」と思うのですが、地方創生は夢のまた夢のような時代です。
むしろ、軍事基地だとか、原発粗大ごみとか地方には嫌なことばかり押し付けてしまっているようで、本気で日本そのものの再生を考えなくてはと思わずにはいられません。

毎年、おいしい果物を届けていただいている山形の果樹園があります。新鮮なお魚を届けてくれる新潟の魚屋さんがあります。
どちらも長いお付き合いで、いい仕事をされているのですが後継者問題に頭を悩ましています。

果樹園は、一本一本の木々に愛情を注いでいかないと美味しい果物は実りません。その手間暇は大変なもの。
漁師はなり手がなく老人ばかり、危険度は増し、不漁の時はどうにもなりません。
若い人がみんな東京へ出てしまって、後を継がない・・・それを誰も責められません。
残念ながら、若い人を留められるだけの魅力がないのです。頑張りのわりにお金にならない、自然との闘いで安定しない。東京だって大したことはないのにと思うのですが、それ以上に地方は厳しい。
もちろん、地元を大切する若者たちもたくさんいます。
そんな若者たちを後押しし、
 中央政権が嫌なことばかり押し付けない、地方にお金が巡るように考えることはできないでしょうか。
それは無理なことなのでしょうか。
国会議員はそのために働いているのではありませんか。100年の計で考えてほしい、目先の利権で考えないでほしいものです。

がんばる市役所

日光市役所は、頑張っています。
若い力を十分に活かせるように、日光市を活性化できるのは若い力の頑張りが必要ということで、毎年新人研修をさせていただいています。
新人研修は、「問題解決の方法をドラマの台本・シナリオの技術に学ぶ」と銘打って、シナリオの技術を使って「何をすべきかわかる」「どうすべきわかる」ようにしていきます。
シナリオの技術ってすごいことができるんです。
アクションリアクションの技術を使って。キャラクター、背景事情を使って、構成を使って、想像力を広げることによって、相手の気持ちを理解し、問題を解決していけるのです。

生涯学習課、学校教育課、健康福祉課、社会福祉課、高齢福祉課、市民課、子育て支援課、税務課、農林課、上下水道課、総合政策課、秘書広報課、建設部と多岐にわたる部署の方々が研修を受けてくださいました。

研修後、いただいたアンケートでは、
「電話でトラブルを処理するなど非常に苦手だった。今後はパニックにならず適切な対応ができると思う」(学校教育課)
「法律や決まったルールに基づいて仕事をすることも大切であるが、お客様の背景事情きちんと理解しようとすることも大切であると実感しました」(市民課)
「相手の求めることを理解し、適切に対応する際の必要な手法を理解できました」(健康福祉課)
よくわかった方が70%、わかった方が30%、身近なドラマの手法での研修は、楽しくわかりやすいので、半日研修もアッという間にすぎていったようです。
すべての人間関係は、想像力=他人を想う心です。
地方は頑張っています。
お上の顔色ばかりみている中央官庁も、シナリオの技術で、国民への想いを育ててほしいものです。国民も人間ですから。

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