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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

春の始まり

平積み

若さ

シナリオ・センター代表の小林です。立春にふさわしく、暖かな東京ですが、夜は寒くなるとか。三寒四温を繰り返しながら春に向かっていくのでしょうね。
昨日ある集会があって、そこで16歳のヴァイオリニストの演奏を聴かせていただきました。
河合勇人君といって、2歳からヴァイオリンをはじめられ、世界3大コンクールの一つチャイコフスキー国際コンクールジュニア部門で1位をはじめ数多くのトップの賞をとり、もはやこの若さでソリストとして国内外で活躍している青年です。
まだ幼顔の残る16歳の奏でる音色は、それはそれは素晴らしくうっとり聞き惚れました。
最近、才能豊かな若い世代が大活躍ですが、スポーツでも文学でも音楽でも、厳しい練習を続けてこそ花開くのだなあとしみじみ思います。
でも、厳しい練習を続けるためには、やはり好きということが根底にあるような気がします。
シナリオコンクールでも、フジテレビヤングシナリオ大賞で14歳の鈴木すみれさんが受賞されました。物心ついたころから本がお好きで、小学校5年生の時、坂元裕二さんの「MOTHER」に感動されてシナリオを描き始めたとか。
やはり、好きということが大きいですね。
彼女は、本を読むこと、小説を書くこともそうですが、妄想や人間観察が大好きとのこと。想像力を大きく広げています。
シナリオ・センターにも、中学生、高校生の方が増えてきています。
若い力の台頭は、とても嬉しいですが、大人も負けないで行きたいものです。

平積み仲間

有楽町の三省堂書店で本を見ていたら、なんとセンター出身のおふたりの本が並んで平積みされていました。
野口卓さんの「なんてやつだ」「まさかまさか」。この間ご紹介した「よろず相談繁盛記」シリーズです。
土橋章宏さんの本は、「引っ越し大名三千里」「大名火消し」「まらそん侍」とずらり、映画化の文字も踊っています。
ひとりでみつめながらにやにやしてしまい、怪しいおばさんに見えたかもしれません。(汗)
にやにやしながら、コッソリ写真を撮っていたら、気がついちゃいました。
出身ライターの方々の作品はすべて読了しているつもりだったのに、土橋さんの「大名火消し」を拝読していない・・・我ながらびっくり。
土橋さんは多作作家さんでどんどん書かれるので、すり抜けちゃったのかも。ごめんなさい。(笑)

「大名火消し ケンカ十番勝負!」(時代小説文庫刊)は、大岡越前と同じ時代のお話です。
母親が父親に捨てられて苦労の果てに亡くなったことを恨んで、父を殴るために信州から江戸にでてきた19歳の拓蔵。
ケンカぱやく、負けず嫌いでケンカも研究熱心の拓蔵は、江戸についたとたん相撲取りとケンカ。それが縁で、大名火消しの「加賀鳶」の徹次に拾われます。
そこは、父が仕事をしていたところで、父は「水神の辰」と呼ばれた伝説の火消しで、女房一筋だったと聞かされます。では、なぜ母は一人信州で苦労の末死んだのか・・・。その謎を解きながら「加賀鳶」で父と同じ火消しの仕事に生きがいを求めて、成長する姿を描いた痛快時代小説です。

土橋さんの筆は冴え渡り、登場人物の魅力が素晴らしく、あっという間に読み進んでしまいます。思わず「超高速!」になっちゃいます。
こういうキャラづくりが映画化の決め手なのかと思います。
今年も、続々と映画化されますから、お楽しみください。
土橋さんの「幕末まらそん侍」は、2月22日映画「サムライマラソン」というタイトルで全国公開。「引っ越し大名」は8月30日に全国公開。
土橋ワールドの快進撃は止まるところを知りません。。

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