あなたの創作をサポートするコーナー「シナリオサプリ」。
今回は、「テーマを上手に伝えるにはどうしたらいいの?」という症状でお悩みの患者さんです。
シナリオ・センター創設者の新井一は、“シナリオドクター”として、書き進められない人を救助すべく、『シナリオ診断 ER(救急)相談室』を実施していました。
その想いを引き継ぎ、こちらのコーナーでは、創作中に抱える“症状”に効く“サプリメント動画”をご紹介。効能や副作用もお読みになった上で服用してください。
「テーマを上手に伝えるにはどうしたらいいの?」という症状のとき
・症状
作品を通して伝えたい「テーマ」を、ラストで受け手にきちんと伝わるように、“主人公の言葉(セリフ)でそのテーマを語る”という方法をとった。
例:テーマが「友情の大切さ」のとき。ラストで主人公が「友情って大切だ」と呟く。
分かりやすいとは思うけど、ダイレクトすぎるし、説明的になっているかも。
もっと上手に伝えるにはどうしたらいいだろう?
・処方箋
こんな症状でお悩みのアナタには「テーマワム」を処方いたします。
▼サプリメント動画をご覧ください。
15‗ テーマを伝える上手い書き方
今回お出しするサプリメントは「テーマワム」
・効能
「テーマワム」を服用していただくと、テーマを “説明的に伝える”のではなく、受け手に “心で感じてもらえる”ようになります。
例:テーマが「友情の大切さ」のとき。
友達なんていらないと思っていた主人公が
冒頭は「ひとりでいる」けど
ラストは「友達と一緒にいる」というシーンを作る。
こんなふうに、セリフが無くても、
テーマは“無言”で、映像だけで上手に伝えることができるようになります。
また、これが意識できると、物語の全体を把握し、物語を構成する「起承転結」をきちんと考えられるようになります。
特に、出だしの部分である「起」を発想するときに悩むことが軽減されます。
◆起承転結の機能◆
起=「天(時代)」「地(舞台・場所)」「人(登場人物のキャラクター人物)」を紹介する部分。また、「アンチテーゼ(テーマの逆)」から始める。
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承=事件・障害が発生する部分
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転=テーマ(この物語で伝えたいこと)を感じさせる部分
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結=テーマの定着と余韻を持たせる部分
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・副作用
「テーマは“無”にすべき」ということにとらわれすぎて、「ラストは主人公にセリフを言わせてはいけない」と思ってしまう恐れもあります。
「セリフがないシーンを作る」ではなく、セリフと映像をうまく使って、「受け手にテーマを感じさせるシーン」を作りましょう。
今回処方したサプリメント「テーマワム」。
用法・用量を守って正しくお使いください。
あなたの創作、お大事に。
「自分の創作。どういう“症状”なのか、分からないことが分からない……」という場合は
シナリオ・センターの基礎講座(3種類)を是非ご受講ください。
まずは基本的な書き方&作り方をおさえましょう。
開講以来『むずかしいこともわかりやすく』をモットーにしています。
初心者から経験者まで、わかりやすく為になる講座です。“最初の一歩”として、
各講座に向けた体験ワークショップもオススメです。
※シナリオ作家養成講座とシナリオ8週間講座は、オンライン受講も可能です。
詳しくは講座のページへ
・シナリオ作家養成講座(6ヶ月)
・シナリオ8週間講座(2ヶ月)
・シナリオ通信講座 基礎科(6ヶ月)