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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

作家性

橋田賞授賞式にて20195月

おめでとうございます!

シナリオ・センター代表の小林です。朝の犬の散歩をしていると、清々しい気分になってきます。気候が落ち着いていると心も落ち着くのでしょうか。
今日の東京感染者158名、一向にコロナは衰える気配が見えません。オリンピックのチケットの払い戻しも始まるようで、さてさて。

11月3日は文化の日。文化勲章を脚本家で初めて授与されることが決まりました。
橋田寿賀子先生、おめでとうございます。すごいですね。嬉しいですね。
「テレビの仕事が文化として認められるなんて。」とびっくりされながら「長い間テレビの世界で仕事をしていたことを評価していただいてたいへん感謝しております。ドラマは、俳優さん、スタッフの皆さんが一丸となって作り上げるものなので、皆さんと一緒にいただいた栄誉だと思っております。
脚本家としての仕事を支えてくれた亡き夫のおかげで好きなものを書かせてもらえたので、主人にもありがとうと伝えたいです」と橋田先生。
そして、 「自分の作品では今まで常に『戦争と平和』について考えることを大切にしてまいりました。今後もその視点を忘れることなく、まだ書きたいこと、書いておきたいテーマがあるので、いつか作品になってお目にかけることができるよう、精進したいと思います」と今後の活動にも意欲を示されました。
御年95歳。現役でいらっしゃいます。
毎年、橋田寿賀子賞授賞式でお祝いさせていただいているのですが、今年はコロナで中止になり、毒舌もお聞きすることができず(笑)、とても残念でしたが、とても嬉しいニュースでした。
たまには、お上もいいことしますね。(笑)

ほん怖

コロナ禍でずいぶんと色々なドラマが短くなったり、延期になったり、変更になったりと変化している今年です。
ハロウィンも自粛の今年、10月31日土曜日この日に、例年夏に放映する「ほんとにあった怖い話2020」が放映されます。
今回は新作3本に過去の傑作集が放映されるとのこと。その新作の内2本を出身ライターの酒巻浩史さんが描かれました。
酒巻さんは、「ほんとに怖い話」のレギュラー執筆陣のおひとりなのですが、今年はできるかできないかわからないまま、コロナ禍だからこそ制作してほしいとの熱い想いをもって企画を出されて、スタッフ一同の制作に対する強い気持ちから3本の新作が放映されることになったそうです。
伊藤健太郎さん主演「探偵の手記」、上白石萌音さん主演「開かずの間を造った話」の2本を酒巻さんが書かれています。
主演の上白石萌音さんは、「すごく怖かったです。「あかずの間を造った話」は、描写や雰囲気が怖い作品で、台本を読みながらどんどんイメージが膨らんでいってビクビクしました。最初は、怖さのあまり(台本を)じっくり読めずに、ざっと読み飛ばしてしまいました(笑)」
そうなんです。怖いの苦手な私も上白石さんと同じように、酒巻さんの「ほん怖」は、いつも横目でしか見ません。今回もきっと・・・。(笑)
「ほん怖」は、本当に映像で、怖さを見せていかなければならないので、普通のドラマ以上に描写が決めてなんですね。
視聴者に怖いと思わせられるのは、酒巻さんのシナリオの力です。研究してみて下さい。

10月29日(木)は「科捜研の女」の2回目。出身ライターの李正姫さんの脚本です。予告編を見ただけで、「あ、李さんの作品だな」とお友達がすぐわかったといいます。
「科捜研の女」は何人かの脚本家が交代で描かれていますが、李さんの作品とすぐにわかるのは、李さんの視点、描写が常にぶれていないからです。
私も「科捜研の女」の李正姫さんの作品、「相棒」の山本むつみさんの作品は、脚本家名を見なくても大概わかります。橋田先生もそうですね。
作家性というのはこういうことなのです。是非こちらもご覧ください。

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