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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

映画『日々ロック』から学ぶ主人公を困らせてシナリオを面白くする技術!

シナリオ・センターの新井です。
映画『日々ロック』の試写会に行ってきました。公開は11/22(土)からです。 (『日々ロック』公式サイト http://hibirock.jp/
僭越ながら、ネタバレしない程度に見どころをお伝えできればと思います。

「早く観たい!」という『日々ロック』ファンの方はもちろん、「なんとかして、自分の書くシナリオを面白くしたい!」という方にも、参考になればと思います。

みどころ① 『日々ロック』×入江悠監督

まずは、なんといっても原作が「週刊ヤングジャンプ」に人気連載中の『日々ロック』だということです。
そして、あの入江悠監督が実写化するというところでしょう。

あのっていうと、どのって?あの「SR サイタマノラッパー」の入江監督です。
なんか『日々ロック』×入江監督っていうだけで、原作ファンも映画ファンもワクワクしますよね。

しかも、主演は野村周平さんと二階堂ふみさん!
もはや、『日々ロック』×入江監督×野村周平さん×二階堂ふみさんってだけで、そわそわしてしまいます。
そこに竹中直人さんなど豪華俳優陣がエッジを利かせてくれています。
鬼に金棒、いや、クラプトンにストラトキャスター、ジミー・ペイジにレスポール、Charにムスタング!という感じではないでしょうか。

 

みどころ② 主人公が困りまくる

ちゃんとシナリオ的な話をすると・・・
11月号の『月刊シナリオ教室』浅田講師の「シナリオ・パラダイス」でも取り上げられている“主人公を困らせて面白くする”という要素が、バンバン入ってきます。
主人公が困るとどうして面白くなるのか?それは、主人公が困れば困るほど、観客は「どうするの?どうなるの?」と作品にのめり込むからです。

で、野村周平さん演じる日々沼は、常に困っています。

・東京に出てきたけど、バンドはうまくいかない
・ライブハウスに住込みするけど、竹中直人さん演じるライブハウスのオーナーが暴力的
・たまたまライブを観た、二階堂ふみさん演じる売れっ子アイドルに、ライブを乗っ取られる
 (二階堂さんが歌う「雨上がりの夜空に」は、なかなかですよ)
・片思いしていた喜多陽子さん演じるライブハウスの美人店員は、人気バンドのヴォーカルに奪われる
・二階堂ふみさん演じる売れっ子アイドルに、曲を書いてといわれる
などなど・・・

序盤から、困りっぱなしです。
困りながら、前進して、前進しては困っていきます。まるで「365歩のマーチ」のよう。

バンドのメンバーともケンカしちゃったり、そのケンカがもとでライブハウスにいられなくなったり・・・
そう、日々沼の日々は365日困っている日々なのです。
そこから映画が、どう進展していくのかは観てのお楽しみ。

見どころ③ 主人公を困らせてドラマを面白くする

ここでは、シナリオを書く上で参考にしたいポイントを整理しておきます。
それは、主人公である日々沼が困っているということです。
他の登場人物は、実は日々沼を困らせるためにいるといっても過言ではありません。
もちろん他の登場人物だって劇中で困っています。ですがそれは、あくまで日々沼が困るきっかけになるものです。

一番困った状況におかれ、その困った状況をもがいて解決するのが、主人公である日々沼なのです。
『日々ロック』は、主人公を困らせてドラマを面白く展開する、とてもいいお手本の映画ではないかと思います。

もちろん、音楽ファンも見逃せません。
なんせ、音楽プロデューサーは、SUPERCARのいしわたり淳治さん。主題歌・劇中歌を爆弾ジョニーさん、黒猫チェルシーさんなど、そうそうたるバンドが担当していますから!
音楽がロックして、ドラマがロールする映画『日々ロック』は劇場で楽しむことをおススメします。

それから・・・『日々ロック』の入江監督の話が聞きたいなぁ~と思っている方は、シナリオ・センターからの情報をチェックしておくといいことあるかもです。まだ断言できませんが・・・

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