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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

泣きたいときに観たいオススメ映画~シナリオ・センター講師13選~

(左から)河合雅子講師、竹村直久講師、後藤千津子所長 兼 講師

シナリオセンターの講師陣に聞きました「泣きたいときに観たいおすすめ映画」

無性に泣きたいときってありませんか?
そんな時、確実に泣ける映画があればいいですよね。
そこで、シナリオセンターの講師陣に聞きました「泣きたいときに観たいおすすめ映画」。

今回のメンバーは、
われらが所長・後藤千津子講師(作家集団)、
優しくて可憐な河合雅子講師(基礎講座)、
涙のイメージはない!?冬でも半袖・竹村直久講師(研修科)、
のお三方です。

『ローマの休日』【1953年/アメリカ】

後藤・河合のおすすめポイント
後藤:ラストシーンでグッとくる。新聞記者のジョー(グレゴリー・ペック)が、仲間がいなくなっても1人でずっと立ってて。「あの人とは2度と会えないんだ、なんたらかんたら」とセリフでは言わない。だから泣けるのよね。ラストシーンは、あまり語りすぎてもいけないし、「言おうとしてることが分かるよね」っていう描き方にしないと。いつも生徒さんにおすすめしているラストシーンでもあります。

河合:ラストシーンは、アン王女(オードリー・ヘプバーン)が“休日”を有意義に過ごしたっていう満足感が分かるシーンでもあるし、悲しいラブシーンでもある。キュートなんだけど切ない。このラストシーンも泣けるんだけど、もう1つ、アン王女が1人の女性として、ジョーと別れるシーンはもう涙・涙…。ここも1つの見せ場よね。この映画はベタかもしれないけど何度観てもいつも泣いてますね。

■製作スタッフ・キャスト=監督・製作:ウィリアム・ワイラー/脚本:イアン・マクラレン・ハンター、ジョン・ダイトン/出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック

『ラブ・レター』【1998/日本】

竹村のおすすめポイント
中国人の女の子が売春婦として日本で稼ぐため、国籍目当てで高野吾郎(中井貴一)と偽装結婚する。一緒に暮らすこともなく戸籍上だけ結婚してそれっきり別れちゃう。ある時、妻死亡の報せが吾郎に来る。「面倒くせーな」と思いながら彼女の“仕事場”まで遺骨を取りに行くと手紙が置いてある。「ご主人様へ」。その手紙を読んで吾郎はボロボロ泣く。もう号泣。観てるコッチも号泣。他のシーンもこれでもかこれでもかと泣かせようとする。かわいそうなの。とにかくその中国人の女の子が。健気で号泣させるんだけど、この映画、エンドロールがないからパッと終わっちゃう。映画館では大変でした、まだ泣いてるのに。原作は浅田次郎の同名短編小説。脚色する際の参考にもしてほしい。

■製作スタッフ・キャスト=監督・脚本:森崎東/脚本:中島丈博/出演:中井貴一、耿忠

『マイ・フレンド・フォーエバー』【1995年/アメリカ】

河合のおすすめポイント
HIV感染者のデクスターとエリック、少年2人の友情物語だから、それだけで涙が出てきちゃう。でも、観客を「泣かせよう」ではなくて、泣かせるまでの“過程”がしっかり書き込まれている。だから泣けるのよね。伏線がきちんと張られていて、きちんと回収されているから、ひとつひとつのシーンが生きているし、「そうだったのか…」と涙が流れる。今年のサマーセミナーで徹底的に練習してもらうシナリオの技術「リトマス」も「シャレード」もこの映画では巧く使われています。その意味でも絶対に観てほしい!

■製作スタッフ・キャスト=監督:ピーター・ホートン/脚本:ロバート・クーン/出演:ブラッド・レンフロ、ジョセフ・マッゼロ

※You Tube  hakkutsucinematime「発掘!シネマタイム#10 マイ・フレンド・フォーエバー」より↑

『祭りの準備』【1975年/日本】

後藤のおすすめポイント
昭和30年代の高知県中村市(現:四万十市)を舞台にした脚本家・中島丈博の半自伝的作品。彼が脚本家になろうと上京していくシーンでおしまいになる。どこが泣けるのかというと、彼が泣かないところに泣けるの。主人公にワンワン泣かれると、観ている側は泣けないってこと、ありません?でも、彼は泣かない。「普通だったらここで絶対泣くな」というシーンでも絶対に泣かないの。だから観てる側が泣いてしまう。また、この映画はテーマについても何も言わない。「勝手に考えてくれよ」っていう。そういうところもいいですよ。

■製作スタッフ・キャスト=監督 :黒木和雄/原作・脚本:中島丈博/出演:江藤潤、馬渕晴子

『哀愁』【1940年/アメリカ】

竹村のおすすめポイント
バレリーナのマイラ(ヴィヴィアン・リー)は夫が戦死したと思って売春婦になってしまう。そしたら夫が生きて帰ってきて…。マイラがワーワー泣いてるの観て泣くんじゃなくて、彼女が必至に耐える姿を観て、感情移入して泣いちゃう。可憐な感じで、幸薄くてねぇ。よく生徒さんに「メロドラマってなんですか?」と質問されると、この映画をおすすめしてます。今はメロドラマが死語のように扱われてるけど、こうやってきちんと描いたものはやっぱりいいと思う。シナリオの技術の「サンドイッチ回想法」「小道具の使い方」「シャレード」も満載で、その部分も気にして観てほしいな。

■製作スタッフ・キャスト=監督:マーヴィン・ルロイ/脚本:S・N・バーマン/出演:ヴィヴィアン・リー、ロバート・テイラー

『ショーシャンクの空に』【1994年/アメリカ】

河合のおすすめポイント
小道具の使い方が絶妙で、その効果もあって泣けちゃう。例えば、モーツァルトの「フィガロの結婚」という音楽や、聖書の一説。一見すると、小道具にはならなそうなものですよね。でも、音楽や聖書の一説が重要な役割を果たしてる。また、モーガン・フリーマンの全体から滲み出る人間味というか、勿論セリフなんだけど、本当に彼の言葉として聞こえてきて。こういった細かいシーンの作り方や役者の演技がうまくて感動しますよ。

■製作スタッフ・キャスト=監督・脚本: フランク・ダラボン/脚本:出演 ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン

『浮雲』【1955年/日本】

後藤のおすすめポイント
男性との悲劇的な別れとかトラブル、「我慢して耐える…」とか、私は全然ご縁がなくって…。そういうものに憧れがあるのかな?だからかしら?主人公・幸田ゆき子(高峰秀子)の姿に泣けます。彼女はただの健気っていうんじゃなくて、男性を騙したり、いろんなことがあって、流れ流れて、ある結末に達する。「えぇ!」って、観てるこっちが勝手に泣いちゃうのね。若い方々にはまだピンとこないかも。でも私はこのラスト、泣けました。

■製作スタッフ・キャスト=監督:成瀬巳喜男/脚本:水木洋子/出演:高峰秀子、森雅之

『砂の器』【1974年/日本】

竹村のおすすめポイント
ハンセン病のため村を追われた父と、その息子がお遍路姿で放浪の旅を続ける。息子はやがて、天才ピアニストとして世に出るのだが…。四季折々の風景と情緒的な音楽とともに、この2人が日本各地を放浪するシーンは泣けるよ。このシーンだけをYou TubeでUPしている動画があって、泣きたいときは一人酒しながらボロボロ泣いてる。ザ・俺の定番。回想法は時間の進行が後戻りするから、やたらに使うとドラマのスピード感が半減する。だから、脚本を書くときに回想法を使うことはあまりおすすめしないんだけど、「使い方によっては爆発的な効果を得ることができます!」っていう回想法を使用する好例。意外と若い人は観てないこの作品。絶対観るべき!

■製作スタッフ・キャスト=監督:野村芳太郎/脚本:橋本忍、山田洋次/出演:丹波哲郎、森田健作

※You Tube シネマライフ CINEMA Life!
「映画『砂の器』シネマ・コンサート 予告映像」より↑

『ベンジー』シリーズ【1974など/アメリカ】

河合のおすすめポイント
子どもの頃、家族4人で必ず観に行ってた思い出の映画。主役のベンジーはオスの野良犬。「犬があんな演技するわけない」と思いながら観てるんだけど、全シリーズ毎回泣いてた。単なる“動物もの”で片づけちゃいけないと思う! 泥棒やっつけたり、誘拐した人を助けたり、ベンジーの活躍ぶりにホロッとさせられる。“泣く”じゃなくて“泣き笑い”できる映画ですね。

■製作スタッフ・キャスト=監督・脚本:ジョー・キャンプ/出演:シンシア・スミス、アレン・フィザット

『追憶』【1973年/アメリカ】

後藤のおすすめポイント
映像の怖さっていうのは、その役者が好きか嫌いかってこともあるじゃない?申し訳ないけど(笑)。自分が好きな役者が出ていれば、やっぱり好きになるわよね。で、愛しのロバート・レッドフォードが出ているこの映画。レッドフォードって、ハッピーエンドの顔してるじゃない?だから、うんと悲劇にさせた方が涙を誘う。悲劇も「落ちぶれました」じゃなくて、「あぁ、これからうまくいかなくなるな…」とか、そういう感じの悲劇がね。この映画にもそういう切なさがあって泣けます。テーマ曲もいいし、女優のバーブラ・ストライサンドも魅力的。一部の映画愛好家からは「あんな甘っちょろい映画!」って言われるけど、私は好き。

■製作スタッフ・キャスト=監督:シドニー・ポラック/脚本:アーサー・ローレンツ/出演:バーブラ・ストライサンド、ロバート・レッドフォード

番外編・おすすめ!「他の人はわからないけど、私は泣ける!」

『蒲田行進曲』【1982年/日本】

竹村のおすすめポイント
これ、誰でも泣くよね?え、泣かないの?号泣するよ、俺。きっと、踏みにじられたことがある人は泣くんだよ。大部屋役者のヤス(平田満)はスターの銀ちゃん(風間)にさんざん足蹴にされてるけど、全然平気だった。でも、やがて自我に目覚めるわけよ。全然平気だったのが、平気じゃなくなる。「俺、どうしちゃったんだろ…」っていう葛藤から暴れまくる。このシーンは泣くよね。昔、役者の養成所にいた頃、よく真似たんだ。「それが大部屋なんだよ、文句があるか!」ってセリフ、忘れられないよ。

■製作スタッフ・キャスト=監督:深作欣二/原作・脚本:つかこうへい/出演:松坂慶子、風間杜夫、平田満

『未完の対局』【1982年/日本】

河合のおすすめポイント
学校卒業後、すぐに務めたのが映画の企画会社。ここに勤めていた時に制作に関わったんだけど、色々事情があって、残念ながらクレジットタイトルにこの会社名は載ってないの。日中合作映画で、棋士の話。北京大使館に行ってインビテーションをもらって、それを持って箱崎からリムジンに乗って成田まで行って社長に渡した記憶があるんです。私しか社員がいなかったから結構奔走してね。映画1本作るのにこんなに苦労するんだなって。でもほんとに貴重な体験だった。私の中では忘れられない映画。そういった意味で、観ると泣いちゃうな。楽しかったことも大変だったことも色々思い出しちゃうから。

■製作スタッフ・キャスト=監督:佐藤純彌、段吉順/脚本:神波史男、大野靖子、安倍徹郎、李洪洲、 葛康同/出演:三國連太郎、孫道臨

『足摺岬』【1954年/日本】

後藤のおすすめポイント
すごく暗い、暗い暗い暗い話…。観た人の意見が分かれると思う。この映画がイイって言ったら、映画好きの兄と喧嘩した思い出があるの…。暗すぎて泣けない人もいると思う。感情移入するよりも、ひいてしまうかも。主演男優の木村功さんにはまたその暗さが似合ってるの。ほんとに暗-くてね。もう私は一点、木村功だけ観てる(笑)。自分の性格と正反対な主人公の方が「この後、どうするの!?」とより感情移入できると思うから、私みたいな性格だったら泣けるんじゃないかしら?

■製作スタッフ・キャスト=監督:吉村公三郎/脚本:新藤兼人/出演:木村功、津島恵子

以上、邦画・洋画計13本の「泣きたいときに観たいおすすめ映画」でした!

まだ観たことがない映画、ありましたか?
一度観たことあるけど、「そういう見方があったのか!」という発見もあったのでは。
今回、ご紹介した映画を観て、思いっきり泣いてください!

あらすじなどの詳しい情報はこちらでチェックしてみては?

Yahoo!映画サイト『ローマの休日』はこちらから

※Yahoo!映画サイト『ラブ・レター』はこちらから

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