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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

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森治美さんへいただいたお花

シナリオ・センター会長の小林です。今日は、出身ライター森治美さんの命日です。2017年に亡くなったのですが、それから毎年お花をくださる「森治美のラジオドラマ講座」の受講生だった方がいらっしゃいます。
私は、昨年の創立55周年パーティーに、親友であった森治美さんの形見の着物を着させていただきました。あれから8年経っても忘れられない・・・森治美の魅力を今更ながら感じています。

「死」というものは、亡くなった時で終わりではありません。
今日から、出身ライター本田隆朗さん脚本の映画「ほどなくお別れです」が公開です。
この映画でも語っていますが、亡くなった方の無念、遺された方の哀しみ、どちらにも「死」は大きなものです。
「死」はそれで終わりではありません。
前にも書きましたが、私の叔母は、戦争未亡人です。戻ってきた骨箱には南方の石(これだって信じられない)とただ夫の名前が書かれた紙が1枚。
叔母は決して靖国神社にはいきませんでした。
戦犯と共に祀られたことへの嫌悪以上に国に英霊として祀られることへの嘘に耐えられなかったからです。
遺された3人の子どもは、父親がいないことで、子どもの頃は虐められ、大人なっては就職でも結婚でも差別を受けました。
国が片親にしたにもかかわらずです。
また、叔母は花火が苦手でした。そばで花火大会のある時はどこかへ行きました。花火の音が焼夷弾に聞こえるからです。
従姉妹も叔母に習って花火が苦手でした。
でも、野田秀樹さんのお芝居「正三角関係」で、戦争をしている時は花火は作れなかった。火薬は武器として持っていかれたから、花火が打ち上げられるのは平和だということだという言葉に、花火への想いが変わったといいました。2024年上演の芝居にです。
かの戦争が終わって80年、でも、戦争は決して終わっていないのです。
今もなおつらい思いをされている方々がいらっしゃるのです。
戦争というのはそういうものです。
今度の選挙は、「平和」が大きな論点です。軍拡か外交か、日本の進むべき道が問われています。
あなたは武器を取りたいですか。あなたは夫、親、子どもを戦地に送りたいですか。
戦争の道へ進ませようとしているのは誰か、しっかり見極めてください。花火が打ち上げ続けられるように。 

ラジオドラマとテレビドラマ

亡くなった森治美さんは、主にラジオドラマとお芝居を描かれていました。
最後に遺した本は、ラジオドラマとテレビドラマの違いを書かれた本ですが、それは廃版になってしまいました。
そこで、亡くなって5年後、私が手を加えて、やはりラジオドラマのオーソリティーの堀江史朗さんの「ラジオドラマのつくり方」という著作と合わせて、新しく「いっきに書けるラジオドラマとテレビドラマ」(言視舎版)を創りました。
この本の面白さは、ラジオドラマもテレビドラマの技術も一気に対比しながら学べるようにしたところです。「どこがどう違うのか」がはっきりわかります。
堀江史朗さんは、わずか3人しか生き延びれなかったニューギニア戦線の生き残りで、豪州軍に捕虜になり、英語が話せたことから、豪州兵からラジオドラマ集を貰い、日本に持ち帰って、終戦後のNHKでラジオドラマを創られたラジオドラマの草分けの方です。
その「ラジオドラマのつくり方」と森治美さんの「映像と音の世界の違い」を書いた本を、1冊にまとめました。
シナリオの形は、ほぼ同じものですけれど、かたやラジオドラマは音のみの世界。すべて音で表現しなければなりません。
そしてテレビドラマは、映像の世界。見えるものでどう表現するかです。
ラジオドラマはナレーション、モノローグを多用することで表現しますが、映像では、ほぼ使わないで表現する方がうまいと言われます。
その違いをきちんと知ることで、案外ラジオドラマもテレビドラマも特性がわかって、素敵なドラマが描けるような気がします。

ラジオドラマのコンクールは、たくさんあり、入選するとほとんど放送してくれます。
創作ラジオドラマ大賞、BKラジオドラマ脚本賞、MBSラジオドラマ脚本賞、北のシナリオ大賞、南のシナリオ大賞など等多数コンクールがあります。
今年、ラジオドラマへの挑戦もありかもですね。

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