パリ協定
シナリオ・センター代表の小林です。急に寒くなって、大雪になるって、本当に厄介な気候になりました。平年並みというのが如何にありがたかったかと思ったりします。
大雪で大変と思えば、来週は暑いというし、世界中、津波だ、干ばつだ、大水だ、地震だ、噴火だ、山火事だと色々起きている今、絶対パリ協定をしっかりやらないと地球は滅びますよね。
東日本大震災が起った年に、出身ライターの本田隆朗さんとよもやま話していて、「まあ、滅びちゃっても私は散々楽しんだからいいけどね」となにげなく言ったら、温和な本田君が珍しく強い口調で「僕は困ります。まだ何にもできていないのに、死にたくないです。」と。
その時本田君は、まだ駆け出しの、イヤこれから駆けだそうとしているライターでしたから、彼の未来も考えずに、本当に失礼なことを言ってしまったと大反省をしました。
あれから15年近く経ち、今や本田君は、2月6日公開の映画「ほどなく、お別れです」やテレビドラマを描く押しも押されもしない立派な出身ライターになってくれました。
あの時世界が終わっていたら、今の本田隆朗さんはないです。
それぞれの人々の未来を奪うようなことはあってはいけない、気候もそうですが、人災である戦争などはもってのほか。
お婆としては、子どもたちのために健全な地球であり続けられる努力をしていきたいです。
政治家でも偉い人でも有名人でもない私の力は、ほぼほぼ影響もないでしょうけれど、それでも一人一人の声をあげることが、日本を、世界を動かす力になると信じて、私は、自分の想い、考えを発信していきたいと思っています。
皆さんもご自分の声を伝えてください。
明日の糧
テレビ朝日新人シナリオ大賞がドラマ誌1月号で発表されました。
ご存じのように大賞を受賞されたのはシナリオ・センター150期生の近藤佳菜子さんの「告解」。
おめでとうございます。
折しも、今放映している「緊急取調室」(テレ朝)のTELASA限定配信「緊急取調室FINALCROSSROAD」の全3話を、昨年テレビ朝日新人シナリオ大賞優秀賞を受賞した田中徳恵さんが執筆されています。
今年のテーマは、雰囲気やセンスだけでは書けないテーマ「ミステリー」でした。お三方が審査員評として、
岡田惠和さんは「レベルが高かったですね。僕は本当に面白く読みました。
エピローグが唐突だったけれど、それを含めて完成されている。
書きすぎていないというか、ちゃんと引き算しているという気がしました。その点ではプロっぽい本だなぁと思いました。」
井上由美子さんは「ちゃんと抑制が利いてクラシックな人間ドラマがあって、映像表現に向いていると思いました。
心情を描く部分とプロットを進める部分のバランスがよかったですね。世界観もあり、結果、読みごたえもありました。
7年後にしたラストについては私も、これでよかったかなと思いました。
エピローグ的にするよりは、せっかくここまで濃密に書いてきたんだから、その中で人物がどういう決着を迎えたのか見たかったですね」
両沢和幸さんは「僕もよく書けているんだけど、世界観が暗いなぁと。それが狙いではあると思うのだけれどね。
バッドエンドになっているのはそれが主人公のキャラクターの延長上にある決断なのか、ストーリーの最後の落しどころとしてその方が面白いからやっているのか、よくわからなかったんだよね。
唐突感があって、本当にああいうふうに死ぬんだろうかという疑問が、ずーっとあるのよ。
このキャラクターならもうちょっと生き延びてたくましく生きて欲しいかったなぁと。
プロットとしての面白さは別に、人間、キャラクターとして、どうなんだろうというところが気になったところです。
展開は緻密に考えられていて、最後まで密度の高いホンだと思いました」
ちょっと選評座談会の部分を抜き書きさせていただきました。
シナリオを読んでなくても、コンクールにこれから応募される方にとっての注意点がよくわかるかと思います。
どんなお話しでも大事なものはキャラクターだということです。
テレビ朝日新人シナリオ大賞の対策講座を1月に行う予定です。
まだ、テレビ朝日からテーマは出ていませんが、テーマに沿って柏田が攻略法をお話ししようと思っています。
新春は、皆さんに2026年の頑張りにエールを送るべく、このコンクール対策だけでなく、小説家鈴木光司さんをTheミソ帳倶楽部にお招きして、パワーを分けていただこうと思っています。
今年はもうすぐ終わりますが、今年は来年に繋ぐ架け橋です。今年の学びを糧に来年へ向かいましょう。












