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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人生

1980年代 シルバーシナリオ講座

マウント

シナリオ・センター代表の小林です。「災害は忘れた頃にやってくる」というコピーが昔ありましたが、今は、忘れないうちに次から次へと世界中で災害が起こっていて、地球が壊れかかっているのことを認めない訳にはいかない気がします。。
これから寒さが募る日本で、東北・北海道の方々は「後発地震注意報」を心配しながら日々を過ごしているのかと思うと胸が詰まります。

そんな中、お上はどうしても自分の蒔いた種をマウントを取ることで納めたいようにみえます。
中国の発言ももちろんなかなかもので困ったものですが、その種を成長させないように、お上も防衛相も頭を下げてみてはどうでしょう。頭を下げるっていうのも大きな戦略だと思うのです。
過去の歴史には触れたがらない日本のお上ですが、1937年に日中戦争がはじまったのも、北京の盧溝橋付近で夜間演習中の日本軍と中国軍が衝突し、日本軍は中国軍からの発砲があったと主張し、攻撃を開始しました。
戦争は、ほんのちょっとしたことで、いくらだって火ぶたを切ることができてしまうのです。
日中戦争もやむなしという方もいらっしゃるとかでびっくりですが、誰が考えても日本が負ける戦争をメンツのために始めるとしたら、それはただの大バカです。
もちろん、お上はそこまで大バカではないと思いますが、今やることは何か。
世界中のお上がやるべきことは、マウントを取ることではなく領土を増やすことでもなく、地球の上で人々が安心して過ごせる環境づくりではないかと思うのですが。子どもたちの未来をバカな大人が潰してはいけません。

シルバー講座

ちょっと寂しいご連絡が来ました。喪中ハガキが届く12月は、心が痛みます。

1980年代に、新井一が始めたシルバーシナリオ講座。
60歳以上の方を対象に受講料わずか3000円でシナリオの基礎技術を教える講座を国際シルバー年に始めたのです。
わすが5行の朝日新聞のパブリック広告に650名もの60歳以上の方が応募してくださったのです。
100名も入らないシナリオ・センターのホールですから、60名だけでお断りしようと事務局の誰もが思いました。それでもやりたそうな顔の新井を見て、「じゃあ、2回やりましょう」と私は提案。ところが、新井は、全く無視して、月曜日から金曜日まで午前中、毎日自分一人で講義するから、誰一人断るなと。はぁ?
ほぼあきれ顔の事務局を尻目に、添削も新井に心酔していた講師の齋藤と二人でやってのけたのです。

その時、まだ59歳なんですがどうしても受講したいとおっしゃった女性がいらっしゃいました。もう破れかぶれの私は、どうぞおいでくださいと申し上げました。
R・Hさん。ふくよかなやさしい笑顔が魅力的なご婦人でいらっしゃいました。
それから、ずーっとシナリオを書き続けて作家集団まで。通学されている時は、必ず私とおしゃべりしてから帰られる。
ここ20年近くはお会いしてはいないのですが、折に触れ、彼女と仲の良い友人の声掛けで、お電話で話したり、手紙のやりとりをしたり・・・。私より30歳近く年上だったとは思うのですが、いつも明るく楽しく、悩みも聞いていただきました。

そんな彼女の訃報をいただきました。
彼女は亡くなる数日前、自宅介護されていた息子さんに「楽しかった」とおっしゃったそうです。
ああ、R・Hさんらしいなぁと思いました。
シナリオはまあまあだったけど、楽しんでくださった。(笑)
色々おありだったとは思うのですが、人生そのものをポジティブに最後まで楽しんで過ごされたのではないかと思います。
新井に無理難題を言われてへこんでいた時も、彼女は「あら、面白いじゃないの」と私の背中押しをしてくれました。新井が亡くなった時も「あなたなら大丈夫やれるよ」と。
どんどん私の背中押しをしてくれる人がいなくなります。寂しい。
でも、今度は私が、彼女に負けないよう、誰かの背中押しをしていこうと思います。
R・Hさん、見ていてね。合掌。

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